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インターネットの女26
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:インターネットの女26
投稿者: 影法師
あれから2年の歳月が流れた。
8畳一間の部屋が今の私の全てだ。
思い出の多くが詰ったあの家を引き払い、この部屋に越してきてからも、早1
年以上が過ぎていた。
駅からは離れているが日当りは抜群だ。
その暖かな冬の陽射しを浴びながら、今までに何度も読み返した沙織からの
手紙を開いていた。
沙織が私の元を去って、3ヶ月ほど過ぎた頃に届いたものだ。
中には沙織の印鑑の押してある離婚届、それと一緒に一通の手紙が添えられ
ていた。
あれ以来、沙織の行方は判らなくなった。
彼女には身寄りと呼べる人はすでに居ない。
たった一人の身内であった祖母も既に亡くなっていたし、親戚もいない。
妻が身を寄せるような場所を、私は思いつけなかった。
ただ、悪戯に時だけが流れた。
そんな時に届いたものが、その離婚届の入った手紙だった。



『その後如何がお過ごしでしょうか?
私も美咲も今も元気で過ごしております。お食事はチャンとされています
か? 
何もかも投げ出し、貴方の元を去った私の事をさぞ恨んでいると思います。
この手紙を出す事も正直躊躇いました。 当然の報いだと私は受け止めてい
るつもりです。
あれから少し時間が経ち、少しは気持の整理も出来ました。
今回の事は、貴方があの時に私に尋ねた通りの事です。
お金は美咲の手術費用を捻出する為で、やむなくあの様な愚かな事をしてし
まいました。
仕事でお疲れの貴方に、美咲の事まで苦しめる事がで来ませんでした。
元はと言えば、妊娠中の私の不注意によって、美咲に健康な身体を与えられ
なかった私の責任です。口にこそ出しませんでしたが、貴方には申し訳ない
気持で一杯でした。
それでも・・貴方はそんな私を責めるでもなく、美咲を可愛がってくれまし
た。それは、ある意味辛いものでした。
思いっきり、面と向かい私を責めてもらった方が良かったのかもしれませ
ん。
でも、優しい貴方はそうはしませんでした。
私は、その分、貴方に対して負い目を感じていたのかもしれません。
お金の事は心配しないで、何とかなりそうだから・・、とあの時は貴方にお
話しましたが、あて等ありませんでした。
祖母に頼み、少ない預金の中からも出してもらいましたが、それでも足ら
ず、最後の手段としてあの仕事を選びました。
絶対に貴方に知られる心配は無いという話を信じ、覚悟を決めての事です。
事前に祖母だけには打ちあけました。
祖母は、貴方だけには死ぬまでこの事は秘密にしておく様に、絶対に話して
はいけないと・・言われ、私の為泣いてくれました。
でも・・一番大事な貴方の心を私は忘れていました。
美咲に手術を受けさせたいという思いが先にたち、貴方の心までには気がま
わりませんでした。
相談すべきでした。例えどんな事があろうと、貴方には相談するべきでし
た。夫婦の中に秘密がある事など・・・在ってはならないのです。
貴方を傷つけるつもりなど無かった事、信じてください。
離婚届に判を押しておきます。
お手数ですが、貴方の方から出して頂けますか?
馬鹿な私をお許し下さい。もう2度とお目にかかることは無いとおもいます。
最後になりますが、もしも・・生まれ変われたら、又貴方と一緒になりたい
です。 
                         沙織』



消印は四国の局だった。
四国に住んでいる事はそれで判断は出来たが、それ以上は何も判らなかっ
た。
私には沙織を探す術が無かった。
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2007/10/02 06:51:45(7GPChDuK)
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