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近い将来…
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:空想・幻想小説
ルール: あなたの中で描いた空想、幻想小説を投稿してください
  
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1:近い将来…
投稿者: ぼぶ
2000年代後半の世界。
もうすぐ22世紀に入る時代。
国だけではなく、世界中が人々が一元管理される案が国連で採決されたのは、2058年。
すでに30年が経とうとしていた。
当初は常任理事国入りを目指していた日本も経済成長が以前のように戻らず、
むしろGDPは今や世界11位にまで落ち込んでいる。
おかげで未だに非常任理事国止まりだが、こちらの採決に賛成を示した。
この案が提出された経緯は、2020年代から30年代にかけての長きに渡って、
行われた第三次世界大戦だった。
情報の多様化により、アメリカのリーダーシップは失墜し、
ロシア、中国でも絶対的な指導者の死もあり、
敵味方が不明確なままで、昨日の友は今日の敵のような形で行われたあの戦争だ。
実質的な被害は、中東や東ヨーロッパ、極東アジアの各所だが、それにより世界経済は大打撃を受けて、
1900年代前半の世界大恐慌を超える世界的不況となっていた。
それでもインドを中心とした情報大国の技術革新は細く長く発達していった。
これらに起因して、戦争回避を図るためには、世の中を一元管理しなければならないという風潮が世界で蔓延していった。
本案をインド、中東アジアの国々の代表団が提出するまでに、20年近くを要した。

2020年代には、日本国内で不要だと言われたマイナンバーカードがここでようやく全ての国民に必要となってしまう結果が国内でなった。
すでに銀行口座等の金融口座、保険証やお薬手帳が一元管理され、職業なども間接的に管理されていたが、
それ以外の基本的な性格などのパーソナリティな部分に関しても国連採択により管理されるようになった。
第三次世界大戦の煽りで、沖縄を中心に日本も実質的な被害があり、賠償金を支払ってくれるはずの中国からの支払いは滞ったままである。
それはそうだろう、中国、ロシアは国自体が根本的な壊滅状態にあり、日本よりもさらに混乱している状況だ。
今では、一部ニュース内では、『元中国』、『元ロシア』という言い方にさえなってしまっている。
おかげで、日本国内も元々の経済不況もあり、未だかつてない不況の嵐から脱却が出来ていない。
国力が下がると、円安が進むだけでなく、未来に希望を持てない国民は気力すら衰えていた。
一部の気力ある国民はすでに国外へと逃亡するように移住し、2100年代に実現できると言われている宇宙移住の大富豪の予約者までいる。
国内にいるほとんどの国民はマニュアル通りに動いていれば生活できると思い込んでいるのが実情だった。

若い世代はさらに気力を失い、人間の本能のはずである子孫繁栄すら拒絶してしまっている気配すらあった。
2020年ごろに予想されていた人口減少の予想よりもはるかに低い人口が今の日本。
労働人口の実に70%が長期滞在も含めた外国人で構成されてしまっている。
その人口減少に歯止めをするために日本政府は少子化人口減少対策法案を提出し、国会で承認されて、施行されたのが5年ほど前の事。


「うわっ 赤紙が来た…今日バイト入れようと思ってたのに…」
20歳の大学生である美咲が朝起きると、
手に埋め込まれているチップが夜中に受け取ったメッセージが手の平に映し出されていた。
メッセージの発信者は美咲が住んでいる自治体の住民管理課(通称:住管)からだったが、大本は政府の機関。
『日頃よりご協力を賜りまして…』
と定例文の下に時間と場所が入力されていた。
さらにその下に、男性の顔写真とプロフィールが書かれていた。
このメッセージの強制力と罰則がその下に書かれているが、美咲は読んだことがない。
それ以上の情報は、実際にこの男性に会った時にまた通知が来る。
このメッセージが通称【赤紙】だ。
美咲は男女の恋愛的な出会いというのは、自分の両親みたいに自然な縁で繋がると思っている。
20歳という年齢ではまだ結婚というものは考えられず、それに意識的な男女の出会いなんて面倒なものだという考え方だ。
それに両親の経済力がないまま、自分で学費を支払っている美咲にとっては憂鬱なものにしかならなかった。

大学の講義が終わり、気の乗らない足取りで、メッセージに書かれていた場所に向かう。
生活リズムも管理されているせいか、待ち合わせの時間には少しだけ余裕がある。
手の平に映し出された顔写真を見ながら、周囲を見渡していると、周りにも同じような人がチラホラと見かけられた。
このメッセージが来たのは、美咲は初めての事だったが、意識して周囲を見渡してみると面白さを感じていたら、
声を掛けてくる男性が現れた。
名前は、翔で4歳年上の医大生だ。
顔写真と名前は一致し、美咲も少しの躊躇はあったが、それに応じた。
いきなりの初対面で会話が弾むこともないが、翔は手の平をチラチラと見ながら、何とか会話をしようとしてきた。
男性側のメッセージには美咲に送られてきたメッセージよりも相手についてのプロフィールが書いてあるらしい。
それに出会った後に行くお店まで書いてあるようだった。
翔の促されるように美咲が好きな感じのおしゃれなイタリアンに二人は入った。
驚いたことに、翔の名前ですでに予約までされていて、美咲が好きな大きな窓際の席まで用意してあった。
翔という名前は、有名な元MLB選手が好きだった祖父が名付けてくれたものらしい。
どこかで監視されているのかと思うタイミングで、美咲に【赤紙】が届いた。
それは翔も同様なのか、そのせいか会話は弾んだ。
不思議なことに、気まずさはお店に着いてから、運ばれてくるまでにはなくなっていた。
オーダーはしていないのに、美咲がその時に食べたいと思っていたものが運ばれて、テーブルの上に並んだ。
美咲も翔も初めての事なので、すべてが不思議に思えてくる事も共感できた。
会話が弾みながら、お店を出て、翔の手の平を二人で見ながら、2軒目のアミューズメント施設に立ち寄った。
お互いに打ち解けあっていくのが分かり、初めて会ったのではないような感覚に二人ともなっていた。
バイトがどうのとか、大学での嫌なことだとか、そんなのがどうでも良くなっていく感覚が美咲にはあった。

美咲がトイレに行ったタイミングで【赤紙】が届いた。
翔のもとに戻ると、翔にもどうやら届いているのが、表情から分かった。
表面では遊んでいたがらも、翔から変な緊張感が伝わってきて、美咲まで緊張してしまう。
10分ほど経過して、翔が美咲の耳元で何かを囁いた。
美咲はうなずいた。

アミューズメント施設を出た後、緊張感が漂う二人はコンビニに入った。
コンビニも今や無人化が進み、レジすらない。
出入り口が閉まれば、ちょっとした密室になる、
緊張感を抱えた二人には普段行っているコンビニですら居心地が悪く、翔の手の平に書かれたものだけを買って、
そそくさと出た。
足はネオン街からホテル街へと向かっていく。
ご多聞に漏れず、【現代人】で男女恋愛不要とすら考えている二人には初めての経験だった。
お互いに経験がない。
いや、美咲には実は高校時代に好意を寄せていた先輩と興味本位で近いことはしたことがあったが、最後まではしたことがなかった。
それでもホテルに入るのは初めてだった。
「ここだ。」
翔は手の平を見ながら、道路にギリギリせり出さないように設置されていた看板を見て、
早足で二人してホテルに入った。
システムが分からないのに、無人化が進み人がいないから聞くことも出来ないと思っていたら、
翔がまた手の平を見て、部屋を選んでエレベーターに乗った。
ここまで二人はほぼ意思表示をしていないが、選んだ部屋は二人の趣向に合っていた。

部屋に入ると、壁に設置されていたモニターが勝手に映り、
二人の名前が大きく映し出されて歓迎されていた。
ベッドの隣にあるソファに腰を掛け、チュートリアルとも言うべき、
流れ始めた動画を二人は買ってきたお酒を飲みながら見始めた。
『湯船にお湯を張りましょう』と流れると、その通りに翔が湯船に湯を入れ始めた。
設定温度から湯量まで細かく動画で指示された。
翔が戻ってくるのを見計らったように、また動画が再開された。
その時点で、先ほどまで緊張感よりもチュートリアル通りにしなければいけないとの感覚に二人ともなっていた。
動画が終わるころには、部屋の明かりは薄暗くなっていて、良いムードになっていたが、その分、また緊張感が二人を襲った。
何しろ、恋愛経験がない初対面の二人が強制的にこんなムードにされているのだ。
美咲がなんとかこの緊張感を打ち破ろうと、ソファから立って、
浴室に向かうと、浴室の明かりも薄暗くされて、湯船には大量の泡があり、そんなムードが充満していた。
お酒を二人が飲み干したころに、また動画が流れた。
『まずは女性が浴室前に移動して、服を脱ぎ…』と始まり、動画にも実際の女性が現れて、服の脱ぎ方から、畳み方までレクチャーしていた。
動画がそこで切れて、美咲は翔に目で合図をして、浴室へと向かった。
動画の通りに服を脱ぎ、動画の通りに下着も含めて服をたたみ、所定の場所に置いたときに、ある事に気づいた。
動画に出てきた女性が身に着けていた服や下着は美咲が着ていたものと似ていた。
美咲が浴室に入ると、今度は浴室のモニターに電源が入り、別の動画が流れ、
シャワーの浴び方をレクチャーし始めた。
美咲は動画を見ながら、シャワーを浴び始めると、しばらくしてから動画が途切れて黒い画面になった。
すると、浴室に裸の翔が入ってきた。
慌てて、体を隠すように身をすぼめる美咲だったが、翔は翔で股間を手で隠していた。
動画が再開されて、女性がまさに美咲がしているように体をすぼめて映り、男性も翔がしているように股間に手を当てていた。
その女性がシャワーを男性に手渡し湯船に入ると、それに呼応するように美咲も同じ動作をした。
男性がシャワーを浴びる動画が流れて、翔も同じようにする。
動画と同じように向かい合わせで湯船に入り、浴室もそれに応じるように明かりが消え、モニターの明かりだけがある状態になった。
そして、動画内で男女がお互いに移動しながら、キスが始めると、美咲も翔も移動してキスをした。
動画内では、女性が移動して、男性が後ろから女性を抱えるような姿勢になると、ご丁寧に湯船の中の様子まで動画内に収められており、
美咲が翔にすっぽり入る形で翔が後ろになった。
動画と同じように美咲のうなじにキスをして、美咲が振り向くとキスをした。
翔の両手が美咲の両脇から前に回り、小ぶりな乳房を包むように愛撫をしようとしていたが、恥ずかしくなった美咲。
動画を見ると、その女性も恥ずかしそうに体を縮ませるようにしている姿まで一緒だった。
そこを男性は少し力ずくに手を入れて、女性の乳房を愛撫し始めた。
翔も同様に少し力ずくに手を入れて、美咲の乳房を愛撫し始めた。
所々で翔が美咲に声を掛けているが、動画通りなので、美咲は途中からどちらから声を掛けられているのか分からなくなるくらいだった。
実感があるのが、翔が興奮しているであろう痕跡が美咲の尻に当たることくらいだ。
動画で、湯船内で女性が後ろに手を回し、それに触れ始めていた。
モザイクなど一切かかっておらず、まさか翔のよりも先に怒張したモノを見せつけられると思っていなかった。
またしても、ご丁寧に湯船内の触り方のレクチャーまでされている。
美咲は恥ずかしさを超えて、レクチャー通りに翔のものを触り、愛撫をしていくと、後ろからの翔の鼻息が少しずつ荒くなっているのに、
気づいたが、あえてそれは気にしないようにした。
モニター画面が2分割されると、一方は翔に対してのものになった。
そちらには湯船の中で男性の手が女性の股間に回り、愛撫していく様子が映し出されていた。
翔もそれに倣って、美咲の股間を愛撫し始めた。
油断していたせいか足が軽く開いていた美咲の股間にすんなりと翔は手を入れることが出来た。
画面には女性器がアップされた画面が映り、丁寧に愛撫する箇所とどのようにするかまで映し出されていた。
美咲への愛撫がその通りにされて、経験がないはずの美咲だったが、大きな痛みもなく、むしろ気持ちよささえ覚え始めた。
動画内で男女がキスを重ねれば、見ていた二人もキスをした。
『さぁ!そろそろ良い感じです!』とテロップが流れると、湯船からの出方から、シャワーの浴び方まで出てきたところで、
浴室の明かりが薄暗くつき、モニターの電源が切れた。
浴室を出た二人の目の前には洗面台の鏡があり、モニターも兼ねているらしく、タオルでの体の拭き方から、ガウンの着方まで流れ、ベッドへの移動を促した。
二人がその場から離れると、そのモニターは消えて、普通の鏡へと戻った。
また壁に設置されたモニターの電源が勝手に入り、
二人と同じガウンを着た先ほどの男女が映し出された。
濃厚なキスを二人がし始めると、美咲も翔も同じようにベッドに横になりキスをし始めた。
何度かそこまでしていてもぎこちなさは隠せずにいると、
翔が美咲のガウンに手を掛けたのは、動画の男が女性のガウンに手を掛けたからだった。
動画の男性の動きに沿って、翔の動きが美咲に行われた。
キスや愛撫をしているというよりもレクチャーを受けたことをお互いに実践している感覚に近いが、
本能的に興奮はしていた。
適度にキスをしながら、美咲の体を手や口で翔は愛撫をし始めた。
舌の動かし方までレクチャーされ、実際にそれは美咲には十分な満足感を与えていた。
美咲の乳首は硬直し、翔に軽く指で転がされただけで声が漏れてしまうようになっていた。
そこまでいったら、本来ならば本能的に勝手にお互いに動くはずなのだが、この時代の人間にそれは出来ない。
美咲が下になり、翔の愛撫が進むうちに、美咲の太ももの内側に翔の舌が這うようになった。
すると、どこからかレーザーポインターの細い光が現れて、美咲の局部の所々を指し示し、
翔はそれに従って、美咲の局部に舌を這わせたり、指先で転がしてみたり、舌先でつついてみたりといった愛撫が始まった。
レーザーポインターの色でどうやら方法が決められているらしい。
処女で、そこまで感受性が高くないはずなのに、十分に美咲のそこは濡れ、声さえも我慢できなくなっていた。
動画通りとはいえ、美咲からしたら、美咲が好みであろう丁寧な愛撫が実施されているから仕方がない。
全ては国、世界が管理しているデーターから美咲と翔の好みの形で行われている。
動画が切り替わり、男女の攻守が交代する。
今度は翔が下になり、美咲が翔にキスをした。
そのままレクチャー通りに翔のモノを軽く握りながら、翔の乳首を舌で転がした。
そして、美咲が翔のモノを目の前にすると、またレーザーポインターで指示が出された。
亀頭に吸い付きながら、舌を軽く動かす。
亀頭の襞に沿い、舌を這わせると、筋までも舌を這わせた。
翔が思わず「そんなことも…」と言ったのは、美咲が殖栗を口に含んだ時だった。
美咲からしたら、指示に従っているだけで、そこまで翔を喜ばせるものとは思いもしなかった。
今度は男性器をすべて口に入れるように含んだ。
そのまま女性上位の69の態勢になると、今度はレーザーポインターが美咲のアナルまで指すようになり、
そこに翔の舌が這わせられた。
「恥ずかしい」と言葉にしながらも動画に逆らうことが出来なかった。
美咲のクリトリスに翔が吸い付いたときに、美咲の中から白くなった液体が少し溢れた。
『いよいよです!』
無機質に画面に映し出されると、
女性がベッドの上で下になり、その上に男性が覆いかぶさっているような感じの画面が映った。
二人もそれに合わせて、態勢を入れ替え、動画内で男性が女性の局部に焦らす感じで亀頭を軽く擦り付けている場面が流れた。
それに合わせて、二人もそうした。
美咲の頬は紅潮して、無意識に腰が動いているのが、動画の出演者と違う点だった。
翔が耳元で「入れるよ」と囁くと美咲はうなずいた。
経験ある方ならばわかると思うが、初めてどうしでいきなり上手くいかないことも多々あるはずが、この時代はレクチャーのおかげでそういったことが少ない。
こうして美咲は処女を喪失し、翔は童貞でなくなった。
美咲は痛みを感じたが、翔が動画通りに動いたせいか、想像していたよりも痛くなかった。
翔が動きながら、動画の通りにキスをし、動画の通りに言葉を掛けた。
そこまで行っても、本能を失っているのであった。
初めてだった翔だったが、気を使っていたせいか、思いのほか長持ちした。
ただ動画も続いていた。
そのうち美咲の痛みも軽くなるまで行為が続けられ、美咲の中で翔が果てた後に、二人ともぐったりとベッドに倒れこんだ。
モニターには、『後学のために全てを撮影しております。ご了承願います。』との文字が映し出された後に、
画面が消えたが、それは二人の目には入らず、すでに真っ黒い画面になっていた。
動画のレクチャー通りに二人は動き、ゴムなし、中出しの重要性に気づいていなかった。
数分後にまたモニターの電源が入り、行為後のキスや愛情表現のレクチャーがあり、そのまま二人は休んだ。
翌朝、シャワーを浴びるタイミング、部屋を出るタイミングまで動画が流れた。
ホテルを出た後は、【赤紙】が届いた。
それぞれ大学の講義があるので、朝の早い時間だったが、駅に近づくと、通勤途中であろう人々がいた。
赤紙の指示で、二人はファーストフード店に入り、朝食を食べ、連絡先を交換して、
早々に別れた。
お互いに泊まりになることを予想していなかった二人は、一度家に帰らなければならず、
少し赤紙について「そこまで指示すりゃ良いのに」と不満を漏らしていた。
所詮はお役所がやることに完璧なんかないのは、時代が変わっても同じことだった。

この時代では当たり前だが、女性の生理周期ですらデーターとして管理されている。
二人が連絡を取り合うのは、【赤紙】によるもので、そこに二人の意思はないが、感情は少しずつ芽生え始めていた。
この時代の連絡手段は、メッセージか感覚も疑似体験できる画像通信によるものだ。
ただイメージしている画像通信だと、街中で話していると、周囲にも通信先が見えてしまうが、プライベートモード(PB)に切り替えることで、
画像が自分にしか見えなくなる。
通話でいうところの、スピーカーを使うのが標準で、イヤホンや本体を耳に当てるのがPBになる。
この日の夜もそれぞれの部屋で画像通信をしていた美咲と翔だったが、
その内容はほとんどお互いの手の平に表示された【赤紙】から指示された内容だった。
それでも会話としては十分に盛り上がる。
ある時、翔がふと思ったことがある。
『【赤紙】に書かれている内容と違うことをしてみたら…』
確かに、会う会わないに関しては、罰則が書かれていたが、会話の内容について、罰則が書かれた記載はメッセージにはなかった。
美咲の体がたまに頭に思い浮かぶ翔としては、改めて美咲の体を拝みたい願望が抑えきれなくなっていた。
医学生の翔が察したところ、次に会う日が来るまでは、まだ日があった。
それに美咲は翔が【赤紙】の通りに会話をしていると思っている。
「そうそう。美咲ちゃん、あの時…」
「あの時?」
キョトンとした美咲が部屋に映し出されている。
「あの初めての時のこと…」
「あ~」
と【赤紙】にない事を話題にし始めた。
会話をしていると美咲は翔が【赤紙】通りに会話を進めていると完全に思っている。
話が話なだけに美咲の頬が赤らんでいくのが分かる。
「僕の体を見て、どう思ったのかな?」
「男性って、やっぱり大きいと思った…」
恥じらいを隠せてはいないが、素直に答えていく美咲。
「あれについては?」と翔は自分の股間に目を落とす。
「えっ?」
戸惑いながらも、美咲は
「こんなに大きいのが私に入るのかな?って思った。」
「美咲ちゃんに触られて、また少し大きくなっていた時は?」
「なんだか可愛いって思った。」
「そうか…あのさ…言いづらいんだけど…」
キョトンとした表情で言葉を待つ美咲。
「通信でいいから触ってほしいんだ…」
「えっ?!」
驚きを隠せないながらも、【赤紙】だと思っている美咲は、恥じらいつつ頷いた。
「ごめん。ありがとう。」
そう言いながらも、翔は美咲の画像の目の前で下を脱いだ。
美咲は目を逸らすようにしながら、翔を待った。
「これで触れるかな?」
翔が椅子に座ると、目の前の画像の美咲の手が伸びてきて、
翔のに纏わりつくような動きをした。
感覚も通信できるせいで、軽く握られている感触を感じるが、まだ怒張はしていない。
「普段はこんな感じなんだ…」
美咲は思わず感想を言ってしまう。
「こんな感じでどう?」
美咲からの問いかけに頷いた翔は美咲の画像に向けて体を乗り出し、キスをした。
もちろんその感覚は美咲にも届いている。
舌を絡める感触も伝わるが、美咲の服を脱がすことは出来ない。
ただ美咲の服の上から触っている感触を伝えることが出来る。
美咲の様子をうかがいながら、「服を脱いで欲しい」と伝えると、
美咲は恥じらいつつ服を脱いでいく。
下着姿までなったところで、何か許しを請うような目で翔を見つめたが、諦めたように、すべてを脱いだ。
そこに翔の画像から手が伸びてきて、触る感触が伝わってくると、美咲の全身が少しずつ赤らんできた。
今回はレーザーポインターはないが、前回のおさらいの感じで翔は美咲の体に触れている。
それでもまだ経験が少ない美咲には十分だったようで、美咲は濡れていたが、その感触が翔に伝わることはなかった。
翔の方も美咲からの触られている感覚で怒張し始め、我慢しきれなくなった翔は自らそこに手を伸ばして、
自分でしごき始めた。
途中から美咲にも同じことを要求し、【赤紙】のせいだと思っている美咲はその通りに、
椅子に座って翔の画像に向けて足を開くと初めてのオナニーをし始めた。
「指いれてみて」
「怖い…」
「大丈夫だよ」
美咲の指が局部の中に入っていく様子もばっちりと映る。
翔は録画モードにした。

翔が発すると、二人ともとりあえず落ち着いた。
「会いたいよ…【赤紙】関係なく…」
とりあえず二人とも着るものは着てから、翔が思わず発した言葉だった。
美咲は微笑んでいるだけだった。


また美咲のもとに【赤紙】が来た。
最近、大学でも自分以外に来ている人が何人かいた。
年齢も年齢だし…と思っていたが、人の将来を勝手に決められるのは、やはり気分は良くなかったが、
翔に会いたくないわけもなかった。
あの通信以来、翔はそういうのを求めてこなかった。
ただ美咲に対して「会いたい」とか言ってくるのは、【赤紙】によるものだと思っていた。
二人が会うのは、いわゆる『危険日』と言われている日だ。
国から子供を求められている。
2024/05/29 16:24:50(0hTrMIbx)
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