俺の名前は健太。俺は今、自分の街にある森の中を走っている。いや、本当に俺の知っている森だろうか?
森どころか、街の雰囲気も俺が知っている街のようでそうじゃないような・・・俺は自分が通っている小学校で噂になっている怪談じみた都市伝説を思い出した。いつもと変わらない道を歩いていたら、自分がいる街とそっくりの異世界に迷い込むという話を。
その異世界ではモンスターがいて、変身ヒーローが戦っているとか、モンスターの親玉がいるとか、そんな話も聞いたことがある。
俺も最初はそんな話を信じていなかったが、自分がその当事者になってみると否が応でも信じるしかない。
俺は出口と思われる場所を探していた。そんな時だった。
激しく金属と金属がぶつけ合うような物騒な音が聞こえてきた。俺は怖がりながらもその音がするほうに向かった。
そこでは赤と銀、そしてリンゴのようなデザインがある鎧の戦士が異形の戦士と戦っていた。
赤と銀の戦士は女性らしく、異形の戦士のほうは男のようだった。