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白と黒
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:空想・幻想小説
ルール: あなたの中で描いた空想、幻想小説を投稿してください
  
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1:白と黒
投稿者: 匿名 ◆nDSiyx6fdY
これは韓国に出張した時の話になる。

その当時の韓国はプチバブルというべきか、空港だとか高速鉄道とかいわゆるインフラ整備や箱物の建設ラッシュによる需要が期待されていた時期がやってきていて、日本からも資材の輸出でいろんな話がとりかわされていた時期だった。
通貨危機による極端なウォン安といった悪材料もあったが、公共事業に関連したものは信頼性や公的な補助金が期待されることもあって商談はまとまり、その内容もまずまずといったところだった。

あとは日本に帰るだけとなった夜、商談成立を祝してということで食事に誘われた。
当たり前だが内地のレストランとは味付けも内容もまったく異なっていて、高級なのかもしれないが口に合わないのばかりで、焼肉の方が全然いいと思いつつも酒で誤魔化しつつ口にしていた。アルコールは度数が高くて果実系の美味しいものが多く、土産にもいくつか買っていきたいと思うぐらいだった。

酔いもいい感じにまわり、和やかに談笑しながら、しかしやってきた時から気になってるものが席のすぐ近く、レストランの中央に据え付けられていた。
それはプロレスでみるようなリングそのもので、それを取り囲むように配置された座席で食事をつまんでいたのだが、何度も来ているはずなのに目にしたことのない奇妙な光景に、先方も気づいたのか「あれはですね」と教えてくれた。
なんでも特別なショーが予定されており、その内容もわざわざ自分たちのために色々準備をするように話をつけてくれたと、だからここで会食することにしたのだと。
それを聞いて、わざわざありがとうございますと礼を述べたものの、その時は一体なにが始まるのか、皆目見当もついていなかった。
 
2018/10/29 23:27:32(xIx9FWJm)
2
投稿者: 匿名 ◆nDSiyx6fdY
実はショーの存在を教えてもらった瞬間に、まあプロレスとかそういうのをするんだろうなとは予測していた。なので太極旗を背にしてマスクを被った男女が映っても、大きくは驚かなかったが、男はブーメランパンツだけを履いて筋骨隆々とした体を、女性は胸はそこまでにしてもなかなかグラマーなスタイルで、ハイカットの競泳に使うような水着を着ていた。二人とも白色で統一されていて、口元は開いてるマスク、マイクが次々と渡されてなにかコメントしているようで、客も反応しているが正直内容はあまり理解できなかった。多少、口の悪いことを口にしているだけは分かった。女性は長い髪をしていて、後ろから少しカールのかかった黒髪が見えていた。

そして映像が途切れると、ステージ脇に映像の中で喋っていたと思われる二人が現れて、歓声が起こった。女性の方は必要以上に艶かしく体を動かし、投げキスをしながら客にアピールしていた。

再び暗くなると、次の映像が。最初の二人と同じような格好でマスクを被っていたのだが、驚いたのは日の丸を背にして日本語を喋っていたことだ。同じようにコメントをするが、ブーイングでよく聞こえなかったが、絶対に負けないとか、たぶんそんな感じのことを喋っていた。観客はハングルがわかるので、字幕で何を言ってるのか分かったのだろう。体つきは黒色の水着をきた二人と同じような、悪くないような感じで、女性の方は長い黒髪をポニーテールに結んでいるらしかった。

その二人が登場すると、予想通りにブーイングが投げかけられる。今度は女性の方が控えまで、男の方が自分で水着を掴んで股間を強調して見せたり、力こぶを作るようなポーズをとってみせながら観客へとアピールしていた。
プロレスでいうところのベビーとヒールみたいなことなのだろう、カラーリングもそういうのを意識させるところがあった。
審判?と思しき男が何か喋っていたが、だいたいプロレスのタッグマッチみたいなのが始まるのだろうと、実際にその予測は正しかった。
18/10/30 00:08 (FSbdP9E2)
3
投稿者: 匿名 ◆nDSiyx6fdY
普通ではないと分かったのは、すぐその後だった。
どちらのペアも体を寄せ合うというか、キスをしながら愛撫、それはすでにペッティングと言ってもいい前戯をし始めたのだ。互いの手は完全に水着の下に入っていて、よく分からないが楽しんでやっているようだった。
マスクを被った男女が乳繰り合う様子は奇妙ではあったが、会場は盛り上がりをみせる。そんな囃し立てる声の中で、黒いマスクを被った男がコーナーポストへと登った。日の丸を背にしていたことから日本人なのだろうか、席が近くて割れた腹筋までみることができたがそれだけではなかった。

後ろから近づいてきた女性パートナーが、後ろから手を伸ばしてきたかと思うとおもむろに男性の水着をずらしてあそこをむき出しにしたのだ。
意に介していないどころか、むしろ固くそそりった陰茎を自慢げに晒してみせる男は日本語でいろいろとまくしたてて見せていた
「短小男ども羨ましいか!」
「お前らのスケを泣いて謝るまでパコるのが楽しみだぜ!」
不思議だが早口でとにかく思いつく文句を日本語で話してて、ようやく黒色の二人が日本人であるというのが実感が湧いてきた。

一方の相手は、おそらくというか韓国人のアベックで同じように男が勃起させながらいろいろ喋っているようだった。内容は韓国語なのでわからなかったが、だいたい同じ内容だろう。

それから二人とも、コーナーから降りて水着を整えてはいたが、股間は明らかに固く膨らんでいるのが分かった。
会場は日本人は自分たちしかいないのは明らかで、「コリア!コリア!」というコールの中で黒チームと白チームは、女性は胸を、男性は股間を押し付けあってしばらく睨み合っていた。
そしてふたたびマイクを握って何かを喋る審判みたいな男が手をあげると、小気味いい鐘の音がスピーカーから流れて、わっと湧くような歓声と共に試合が始まったのだった。
18/10/31 01:28 (sieQcRWj)
4
投稿者: 匿名 ◆nDSiyx6fdY
試合前のパフォーマンスとはうってかわって、リング上では普通のプロレスが繰り広げられていた。最初男たちはがっちりと組み合って、力比べをしていたかと思えば抱きかかえて相手を投げる。投げられた相手も投げ返す、音だけ痛そうなスピーディな攻防を繰り広げていた。

一方の女性同士といえば、殴り合いのような様相を呈していた。相手が殴れば殴り返して、髪を掴んで逃げられないように拳を叩きつけ合う。文にするとそうでもないが、ほとんど普通の喧嘩だった。

そんな中で、男同士、女同士の攻防でチームごとに明暗が分かれた。

最初にピンチになったのは日本人レスラーだった。腹部を蹴り上げられ、膝をついたところに韓国チームの男レスラーの蹴りを思いっきり側頭部に食らうと倒れ込んでしまうと、そのまま腕を掴まれて腕ひしぎを決められてしまう。
抵抗はしてみせたが、ぐいっと引っ張られれば大きな声をあげて、会場は優位に立つ韓国人男性への応援と悲鳴をあげる日本人の様子を楽しんでいるようだった。

しかし女性側では、乱打戦を制したのはアッパーを決めた黒いコスチュームに身を包んだ女性だった。崩れるように倒れこんだ韓国人の女性の脚を掴むと、素早い動きで体を回転させながら足を絡める4の字を決めて見せた。
華麗な動きに拍手が、韓国人チームの女性が少し大げさな感じに声をあげた。日本人とはやはり悲鳴の質が違うようで、やや低いような気もする独特な感じの声だった。

互いに相手を締め技を決めたまま、しばらく責め続けてみせた。
18/10/31 01:29 (sieQcRWj)
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