その晩は、興奮してなかなか眠りに付くことができなかった。大学のマド
ンナ中のマドンナが僕に話しかけてくれた。美しく、明晰で、そんな女性が
劣等感の塊の僕にだ・・・・。
エリザベスさんは、母国のある村の村長の娘で、日本で言うと巫女に当た
るのではないかと、文化人類学の書を紐解いているうちに思って、日本人に
会ったらぜひ聞いてみたいと思っていたという。
次の日曜日に会って、いろいろ教えてあげることにした。幸い僕の叔父は
神社の宮世話人をしていて知識的には何とかなると思った。それより、彼女
が村長の娘で巫女のような立場で会えるということに興味を持って、インタ
ーネットで検索して驚いた。
彼女の祖父は、彼女の国内で10万人を要する少数民族の首長であるの
に、まず驚かされた。この規模ならばと、民族名をYAHOOの翻訳サービ
スで英語のスペルを調べ、YAHOOをイギリス版に切り替え画像検索をし
て驚いた。サムネイルで彼女の顔のアップの画像を見つけたのだ。