その昔、梨菜は
少額の借金をかかえてしまい
借金を立てがわりしてもらった御礼として
ある男専属の性処理肉奴隷となり
肉欲の日々を送っていた過去があった。
そんな淫靡な日々を断ち切るように
その男に何も告げず、逃げるように去った
梨菜だったが、暫くして男から
今すぐあのホテルに来ないと
自宅まで逢いに行く！と
脅迫とも取れるショートメールが届き
驚いた梨菜は、急いでタクシーに乗り込み
あのホテルへ向かった....


【あのホテルへ急ぐ梨菜】

急いでホテルに到着した梨菜は
偶然、顔なじみの
コンシェルジュと出くわした。

ハァハァ。。

吐息が切れる梨菜、、。

『ご無沙汰しております。梨菜様。
いつものお部屋でマサ様がお待ちです』

そう言われ、顔を覚えられるほど
このホテルを利用し

あの男と淫らな行為を重ねては
これまでにない程
己の身体を喜ばせていた記憶が蘇る...。


ダメっ
今日はしっかりしなきゃ....。


梨菜は一瞬我に返り
急いでエレベーターに乗り込んだ。


『きっと大丈夫！
あの人もそこまで悪い人じゃない
きっと話し合いでなんとかなる...
大丈夫よ。そう、、大丈夫。。。』


高鳴る鼓動を抑えるように
そう自分に言い聞かせていく梨菜...


チーン


最上階に到着し
梨菜は恐怖と解決への
期待を抱きながら
一歩　また一歩と
あの部屋に近づいていく...


部屋の前に着くと
梨菜は自分を正すかのように
ハンカチで額の汗を拭き取り
少し乱れた服装と髪を直した....


ドキドキ、ドキドキ


高鳴る鼓動がしっかりと確認できる。


そう！！いよいよである...


スー っと深呼吸をする梨菜....


もしかして
あの行為が待ち受けているの？
ダメ....

震える指先を
もう片方の手を使い
静止させながら
ゆっくりと
チャイムに近づけていく...。




『ピンポーン』





梨菜は


あの部屋の


チャイムを押した...



※続く

Tweet