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パルティータ第2番ニ短調 最終楽章-I
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:SM・調教 官能小説   
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1:パルティータ第2番ニ短調 最終楽章-I
投稿者: グレッグ・エムジョスキー ◆CP.4GFQjTw
最終楽章 シャコンヌ - I

首都高横羽線でみほの野外露出のデビューを果たせたのはいくつもの偶然が重なったからだった。適度な速度で塊になって動いていた車列、並走する大型トレーラーの運転手と目が合い明らかにみほの姿に視線を向けていたことに気付けたこと。前走車両が後方確認は難しいだろうパネルトラックであったこと。そして何よりトレーラーの運転手が機転を効かせて、あるいはじっくりとみほのオナニー露出を鑑賞するためか走行車線のペースに合わせることなくしばらく並走してくれたためだった。

「女性が同性の視線の方が感じるってどうしてなのだろうか? 男に見られても感じることは無いからね。例えば成人映画館でフェラチオをされてるのを見られて感じるというより、見せびらかして感じる優越感だからな」

「もう、そんな例えなんですね。わかりやすいですが。。。以前のわたしだったら、露出してる女性を見たら蔑むような視線を向けたと思うのです。でも、かおりさんを主人公にしたあなたの小説を読んで、かおりさんが特別な女性じゃなくて、どちらかと言えば普通の女性だと知ったら私自身の考えや意識が変わってしまったかな」

「。。。」

かおりが口癖のように何度となく繰り返した『こんな私なのに』や『こんな私のために』と言う言葉を思い出した。確かに、みほに比べるとかおりには洗練された雰囲気は無く、どちらかと言えば地味な印象だった。それでも恥ずかしい命令を与えて、その命令をこなす度に輝きを増した印象が強く残っていた。

槌「かおりさんがどんどん可愛くなって、あなたが心からかおりさんに惹かれていくのが小説の文面からわかりましたもの」

「彼女のファンが多かったよなブログでも。。。みほもそう感じたように、かおりを可愛いと言ってた女性が結構いたしね」

飯倉付近の渋滞は渋谷方面に向かう車線に連なるのが理由だった。若干流れている右車線にギリギリまで張り付いてジャンクションの手前でいきなり左にウィンカーを出すものの左車線に入れない車がサーキットのシケインのように右車線のスピードを落としているためだった。

「かおりさんが普通の女性だからわたしも出来るのかな? わたしも経験したい、再婚する前しかチャンスは無いと。。。」

「かおりの『Mの刻印』の写真に衝撃を受けたと言ってたね」

「はい、白い肌に浮かび上がったアルファベットのM、最初は意味がわかりませんでした」

「あの写真をブログに掲載した時は物議をかもしたんだ」

「教会関係者からの『神への冒涜』発言ですね」

「。。。」

月の精が訪れた時に、かおりが自らの鮮血を指先で掬いあげ左の乳房に描いたアルファベットのMの写真を思い出していた。槌それは、マフィアを題材にした小説を読んでいるときに現れたシーンから浮かんだ行為で、ブラザーフッドの誓いを血判で交わすものだった。

かおりが恥辱調教を望み、自らの決意を表すために命じた行為『Mの刻印』の儀式を自ら写真に納めた姿だった。その命令は『覚悟と決意があるなら、月の精の訪れがもたらす鮮血で、自らの心臓を包み込む左胸に、その血でMの文字を刻むこと』だった。その写真は賛否両論の反応で『美しく、かつ神々しい』『神秘的に見える』と言った称賛の声から、『血はグロテスク』『女性にそんな命令をするのは許せない』と言った批判的な声もあった。そんななか、教会関係者を名乗る者から『神への冒涜』と言う発言があったのだった。

「教会関係者が変態S男のブログを訪れる方がよほど『神への冒涜』と言ったら、彼はかおりのファンでおれに対する嫉妬からの発言だったんだよな」

「そうなんですね。あとは、かおりさんの濡れた白いブラウスが胸元にぴったりと張り付いていた写真も」

「聖水を浴びせた時に撮った写真。結局、ブログは削除されてしまったけどね。不適切な写真だからと」

谷町ジャンクションを過ぎると首都高環状線は水曜日のせいか渋滞の塊りが完全に止まることはなかった。それでも、ひとりでいるとしたら飽きてしまうような、そしてロードスターの運転を楽しむには辛いスピードの流れだった。

左手をステアリングからみほの肩に移すとみほを抱き寄せた。このスピードだからこそ出来る行為と考えると渋滞も苦にはならなかった。みほの存在を肩に感じながら会話を続けた。抱き寄せられたことで、みほは恥ずかしい告白をさせられる、あるいはローターのスイッチを入れられることを直感したかも知れない。

「わたし、かおりさんの写真を見ながらオナニーを何度もしました」

「えっ?」

これまでのメッセンジャーで交わした会話でも聞くことのなかったみほの告白であった。

みほにさせたていたオナニーの告白の中では、かおりに体験させた恥辱調教をノンフィクションで書いた『コンフェッション』を読みながら、自らとかおりを重ね合わせて指先でクリトリスを愛撫していると聞いていた。そもそも、その行為によってみほは恥辱調教を受けに来ていたのだった。

「かおりの写真をって、みほはレズにも興味あるのか?」

「いえ、そう言う訳では。女子中、女子高、女子大と進みましたが。。。中高の時には後輩にモテてバレンタインの時には抱えられないくらいのチョコレートを貰いました」

「スポーツで活躍してたんだろ? 中学の同級生が女子高に進んで同じことを言ってたな」

「そうなんです、お礼にキスをせがまれてしてあげたことはありましたけど、レズっ気は」

「小説の中で主人公と置き換えてと言うのはありがちだと思うけど、写真を見ながらと言うのがよくわからない」

「そうですね、わたしも理由はよくわからないのですが、ソファやベッドでパソコンにかおりさんの画像を映しながら。。。小説を読みながらのときはデスクなんですが。。。」槌


「。。。」

みほがかおりの画像をパソコンで映しオナニーする姿を想像した、そしてデスク上でパソコンの活字を追いながらクリトリスを愛撫する姿を。その違いは全裸あるいは下着姿で横這いか四つん這いになり激しく貪るようなオナニーと着衣のままこっそり行なう自慰行為のように感じられた。

自らも音楽家であり音楽史の学者としてバッハの研究をしたフィリップ・シュピッタによると、シャコンヌはバッハですら二度と書き得ないほどの最高傑作だと言われている。それはバッハの精神が楽器に魂を吹き込んで、信じがたいほどの表現を生み出したからだそうだ。

その言葉を引用するなら、『Mの刻印』の儀式がかおりにM女の魂を吹き込んで、信じがたいほどの表現を生み出したのだろうか? 同性にすら無意識のうちに激しく貪るようなオナニーをさせてしまうほどの。。。

 
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2018/12/23 01:48:12(IcozHap8)
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