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クリスマスプレゼントを買い山手線を二駅分歩くとダウンジャケットとマフラーのせいで額に薄っすらと汗を感じるほどだった。待ち合せはカフェではなく大通りに面した店舗の前を指定していた。待ち合せ場所に着くと、ポケットからブラックベリーを取り出しメールをチェックした。それは到着予定時刻を告げる受信したてのメールではなく一昨日受信したメールだった。
槌 『私はかおりさんやみほさんとは違うのかもしれないです。 私は私自身が誰かに見られて興奮するというより、好きな人を喜ばせたい、尽くしたい、という気持ちが大きいみたい。槌相手が私を見せて、触られたりするのをみて悦ぶなら、したい。 槌 そういう気持ちが強いです。縛られてみたい気持ちはあるけれど… 木曜日はグレッグさんがいてくださったから大胆になっちゃったけど…槌公園で男の人に気付いた時は、怖いとしか思えなかったし、その気持ちは今思い出してもそう。 安全性を考えて導いてくださるグレッグさんに不安はないけれど、槌私はまだ覚醒するには至っていないです。 覚醒できるのかもわからないです…』 槌 それは、執筆中の小説に出会い小説の主人公たちの心情や行動に興味を持ち、また小説の作者にも興味を持ち木曜日の夜に丸ノ内のカフェで会い、イルミネーションに光輝く街を共に歩き、噴水のある公園でM女としてのポテンシャルを見せてくれたあおいからのメールだった。 帰宅して冷静さを取り戻すと夢の世界、非日常の世界から現実に引き戻されたのだろうと感じ取った。ある意味、自分自身にとっては挑戦状でありポテンシャルを試されているとも感じたメールだった。それはメールの結びの言葉『そんな私でもよろしければクリスマスにお会いしたい』が、そう判断させるものだったからだ。 槌 型にはめたような調教をすることは危険を伴う可能性があるし、個々の願望や適性、個性を活かしつつ調教しM女に育てるのが調教の醍醐味である。会うことになんら躊躇は無かった。 槌 そんなあおいのために用意したのは三種の神器ではないが、ローター、乳首の拘束具とディルドだ。ローターはまるでアナスイのデザインのようなパッケージで最初に箱を見ても中身が何かわからないようなサプライズを与えるために選んだものだ。そして乳首の拘束具は小振りな乳首を卑猥な乳首へと改造するため。最後にディルドは、クリトリスでしか自慰行為をしないあおいに更にオナニーの悦びに溺れさせるためだ。ディルドは自身の分身で型を取ったと思えるほど、形やサイズが近いものだった槌。 「寒くないか?」 メトロの駅から早歩きで来たのか多少頬を桜色に染めたあおいに問い掛けた。 槌 「寒くないです」 「じゃあ、少し公園を歩こうか?」 あおいの手を引き歩き出す。交差点を二つ渡り公園に抜ける細い近道に差し掛かると指で前の看板を示す。 「ほら、これが成人映画館だよ。外国人ツーリストが前で記念撮影してるときもあるんだ」 槌 「あっ『豊満OL 寝取られ人事』ですって」 タイトルがツボに嵌まったのか、あおいは通り過ぎた立て看板を笑いながら指差しながら振り返った。 「面白いタイトルだな、今度観に行くか?」 「考えておきます」 「確か『槌相手が私を見せて、触られたりするのをみて悦ぶなら、したい』と言ってたよな」 「もう。。。」 そのニュアンスには否定的な響きは無く、乳首の改造で卑猥になった乳首を見せて、オナニーをさせる日は遠くないと感じさせるものだった。 公園のベンチに並んで腰掛けると、頭の後ろに手を回し引き寄せ唇を重ねた。 「プレゼントを用意したんだ」 槌 「本当ですか?嬉しい」 プレゼントの袋をトートバッグから取り出しあおいに差し出した。嬉しそうに微笑みながら袋を開くあおいの目に入ったのはアナスイのパッケージにも似た黒いボックスだ。 「なんですか、これ?」 「ローターだよ、アナスイのデザインをパクってるよな」 黒いボックスを取り出すと次に目に入るのは見た目も生めかしディルドだ。 槌 「握ってごらん」 ベンチの周りを伺いながら恥ずかしそうにディルドに指先を伸ばした瞬間に声を掛けた。 「クリトリスのオナニーだけじゃなく、分身だと思って使えよ」 「。。。。」 恥ずかしさからなのかあおいは頬を桜色に染め静かに頷いた。 「それって、おれがモニターとして型を作ってるんだ。触って気付かなかった?」 「えぇ、グレッグさんの方が大きい」 槌 「そんなことないよ、だっておれの分身と形やサイズがぴったり同じなんだから」 「本当ですかぁ? 嘘だぁ」 「。。。。」 あおいの真剣な表情に吹き出しそうになるのを堪えた。 「もう、本当に悪戯っ子さんみたい」 槌 「三つ目のプレゼント、なんだかわかる?」 透明のパッケージは槌中身が見えるため、ペアで入っている物が何か見た目で直ぐに判断した。小振りな乳首に多少のコンプレックスを持つあおいには乳首改造の器具として使わせる物だ。 槌 「この隙間で乳首を挟み込みスイッチを入れるとローターみたいに刺激が伝わる仕組みだよ」 そう言いながら、ワインレッドのワンピース越しあおいの乳首の位置を指先で押し込んだ。明らかにブラによりガードされている。 「あおい、せっかくのクリスマスなんだからノーブラになってみないか?」 「クリスマスと関係あるんでしたっけ?」 槌 微笑みながらも悪戯っ子の要求に応えるように頷いたあおいの手を引きベンチから立ち上がると女性向けのデパートのフロアに向かった。二階へのエスカレーターに先に載せると後ろから抱き締めるように腕を回す。振り返りなが短いキスをしても周囲の視線を気にしない印象だった。 槌 「ちょっと待っててくださいね」 化粧室に向かうあおいを見送り周囲を見回すとランジェリーショップが目に入った。ショップフロアは効き過ぎと感じるほどに空調が効いている、トレンチコートが必要の無い暖かさにあおいはトレンチコートを小脇に抱えて現れた。右手にバッグを持つワインレッドのニットのワンピース姿のあおいの胸元は無防備だった。 槌「お待たせしました」 槌 「。。。。」 懸命に自己主張するかのようにニットを押し上げるあおいの小振りな乳首を無言で指先で押し込むと、あおいは恥ずかしそうな照れたような笑顔を見せた。手を引きながら下りのエスカレーターに向かうとあおいの前に立って乳首を指先で転がしていた。 「もう、すれ違った女性に見られちゃいましたよ」 「どう? 同性の視線は? かおりやみほの感覚になるか?」 あおいが何度となく読み返している小説の主人公の名前を出して問い掛けると、あおいは無言で頷いた。 槌 エスカレーターを降りて角を曲がると、さっき目に入ったランジェリーショップとは別のショップが現れた。中にはショップ店員がふたりいたが、商品の整理をしているのか声を掛けるて来ることもなかった。 槌 「かおりみたいにブラのサイズを計ってもらうか?」 槌 小説『コンフェッション』で描かれたランジェリーショップのシーンでは、かおりには直にバストサイズを計らせていた。何度も小説を読んでいるあおいには、そのシーンは鮮明に思い浮かべられるはずだった。 槌 「先週計ってもらいましたから大丈夫です」 槌 「バストサイズは?」 槌 「75のDでした。どんな色の下着がお好きですか?」 「そうだな。。。溢れる蜜で色が大きく変わったのがわかる色がいいね」槌 槌 胸に意識を集中させながら意表を突いてワンピースの裾から手を差し入れるとあおいはたっぷりと蜜を溢れさせていた。下着とストッキングを履いていてなお指先に溢れた蜜を感じさせるほどだった。槌槌 槌 『もしかしたらた視線を交わした瞬間に、あるらいは手を繋いだ瞬間から蜜を溢れさせてしまうのだろうか?』そんな感覚になるほど、あおいは湿らせていた。 槌 小刻みに動く指先に、うっとりとした表情を見せたあおいは、まるでベルリンフィルの主席フルート奏者エマニュエル・プユの『無伴奏フルートのためのパルティータ』を真近で聴いているような表情だった。槌 槌
2018/12/27 00:06:28(UuzvYU5S)
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