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静まり返ったオフィスにキーボードのタイピング音だけが響く。
社内に残っているのは有紀と誠の二人だけだ。 他の連中は、仕事もそこそこに、みんな飲み会に行ってしまった。 二人きりになったというのに、何の反応も見せない有紀を、誠は期待と不安の入り混じった表情で覗き込む。 それに気づいた有紀が、無表情で問いかけた。 「仕事全部片付きましたか?」 「あ、ああ。…あらかた」 「私も丁度終わりました」 そう言って有紀がノートパソコンをパタンと閉じた。 誠はこれから起こるであろう甘美な時間に胸と股間を膨らませた。 「先輩、本当に盛りのついた犬みたいですね、みっともない」 有紀の冷ややかな視線と罵倒が、誠の股間を一層熱くする。 「じゃあ、とりあえず、犬らしく裸になって下さい」 「…わかった」 誠は、ここがオフィスであることなど、忘れているかのように一切の躊躇なく着ているものを脱ぎ捨てる。 返答時の多少の"躊躇ったフリ"は、誠の自尊心の最後の抵抗であろう。 あっという間に一糸纏わぬ姿になった誠を一瞥すると、有紀はデスクの下から、黒いバッグを取り出し誠に渡した。 「脱ぎましたね。では、これに着替えて下さい」 誠は、バッグを受け取り、中を確認する。 「これって…」 「ふふ、どうですか?変態な先輩なら喜んでくれると思って、わざわざ昼休みに急いで買ってきたんです」 「はやく着てみてください。はーやく、はーやく」 子供のように無邪気にはしゃぐ有紀を見て、その初めて見せた一面に、誠は一瞬ときめきを覚えた。 しかし、その瞳の奥の恍惚とした揺らめきがその感情をかき消していく。 誠は、初めての経験に戸惑いながらも、ソレを着用していく。 「そうそう、そこを留めて、もうちょっと上です。そう、そこから覗かせるように…」 「はい、よく着れました。窓に映る姿見てみてください」 誠は、窓の方を向いた。 外の暗闇にオフィスの蛍光灯が反射して、誠の姿が、ありありと映っている。 レースをあしらった真っ赤の女性物ランジェリーを身につける姿が。 標準の女性サイズなのであろうか、ショーツは誠の腰と尻に食い込み、上部からはヨダレを垂らした亀頭がはみ出している。 更に、ブラジャーに至っては、胸を覆うべき布地は乳輪をギリギリ覆う程しかなく、その布も真ん中にポッカリと空いた穴から乳首を覗かせている。 「やっぱり、似合う。似合いますよ先輩」 「ソレが似合うとか、人として終わってますけど、先輩は犬ですもんね」 有紀は嬉しそうにはしゃぐ。 「あ、ありがとう…」 誠は複雑な表情を浮かべた。 その姿を、有紀は腕を組みながら満足げに眺めると、パンと一度手を叩いた。 「よし!じゃあ、遅くなっちゃったけど、そろそろ服着て行きましょうか」 「え?行くってどこに…?」 「もちろん、飲み会に決まってるじゃないですか」 有紀の笑顔が悪魔のように歪んだ。 ーーーーーーーーーーーーーー 「お!なんだよ、誠来たのかよ」 店の前で丁度タバコを買いに出ていた同僚と鉢合わせた。 オフィス街から少し外れた路地にある、古民家をリノベーションした、いかにもな隠れ家的なこの飲み屋が、飲み会の定番だ。 一階はカウンターとテーブル席、二階は真ん中の廊下を挟んで左右に大きな畳部屋が二つあり、それぞれ廊下とは襖で仕切られ個室となっている。 その一室を誠の会社が貸し切っていた。 「おーい、誠と有紀が来たぞー」 「おせーぞ誠!おい、誰かテキーラもってこい!」 「わぁ~誠先輩だぁ~、体調のほうは大丈夫なんですかぁ?」 飲み会は大いに盛り上がっていた。 新進気鋭のベンチャー企業だけあり、飲み会も若いエネルギーに溢れている。 俗にリア充と呼ばれる人種の多い社風も相まって、さながら大学生の様な乱痴気騒ぎだ。 いつもなら、そんな空気に適度に合わせつつも、居心地の悪さを感じていた誠だが、今日だけはこの空気が有り難かった。 ーーみんなかなり酔ってるな、これなら気付かれないかもしれない。 誠の白いシャツの下には、薄っすらと赤い線が浮かんでいる。 その緊張感は、まだ一滴もアルコールを摂取していないにも関わらず、誠の脈拍を異常な速さまで上昇させていた。 「誠先輩おそーい!飲んで飲んで」 「先輩待ってたんですよ~、ビールでいいすか?」 「今日のお通しとっても美味しいの!誠くんも食べて、ほら、あ~ん」 誠に憧れる女子社員が寄ってくる。 アルコールの力を借り、大胆になっている彼女たちは、さながら水商売の女性だ。 普段なら、軽くいなせる状況であったが、今日の誠は初心な高校生の様に頬を染め、あからさまな動揺を見せている。 彼女たちの香水や化粧、シャンプーや汗の匂い。 それらと、誠に全力で向けられる、メスのフェロモンが混じり合った香りは、誠の脳を痺れさせていた。 ーーこのシャツの下の姿を知ったら、彼女たちはどんな反応を見せるのだろうか… 失望し、軽蔑し、あらゆる罵声を浴びせられるかもしれない… その想像は、誠のズボンに亀頭から溢れた汁で、大きな染みを作っていた。 一人の後輩がその染みに気づく。 「あれ、先輩、ズボンにビール溢れちゃってますよ~」 言うが先か、おしぼりを握った後輩の手が誠の股間に押し当てられた。 「…!!」 誠の背中が仰け反り、足の指先に力が入る。 ーードクッドクッ… 誠は 射精した。 幸い、女性物下着によって上向きに固定されていた陰茎は、誠の腹部に向かって精液を吐き出したので、ズボンに染みが広がることはなかった。 朝からの度重なる刺激により、ドロドロに煮えたぎったマグマを蓄えていた活火山は、ほんの些細なキッカケで噴火したのだった。 「ちょっと、誠くんのどこ触ってんの~」 「え~、私溢れたビール拭いてあげようとしただけですよ~」 「うわ、だいたーん!私も触っていいすか?」 「お前ら、いい加減にしろ。付き合ってられん。俺は向こう行くからな」 一刻も早く、この場を離れたかった。 このままでは、バレるのも時間の問題だと感じたのだ。 誠は、静止する女子たちを振り払うと、端の席に移動した。 射精によって冷静になって来た頭が、これ以上ここにいるのは危険だと警告する。 ーー限界だ、これ以上は無理だ。もう帰ろう。 誠がそう決心し、立ち上がろうとした、その時だった。 「先輩、グラス空ですよ」 有紀だ。 「赤ワインでいいですよね?」 「いや、俺はもう…」 「そんなこと言わないで、一杯くらい乾杯して下さい」 有紀は半ば無理矢理グラスを誠に差し出すと、ワインを注ぎ始めた。 ーーしょうがない、最後に一杯だけ付き合うか… しかし、誠はすぐに、その呑気な考えを後悔することになる。 「あっ!」 ーービシャッ 有紀が注いでいたワインが誠のシャツに溢れた。 シャツの胸のあたりに赤い染みが広がる。 「有紀ちゃん、もう何やってるのー」 「ははは、誠、血吐いたみたいだな!」 「先輩、ごめんなさい」 ーーわざとだ。 誠には、見えていた。 言葉とは裏腹に、口元に笑みを浮かべる有紀の表情が。 「つーか赤ワインは染みになりやすいぞ」 「そうね、早く洗った方がいいかも」 ーーこの子は…なんてことを考えるんだ、まるで… 「悪魔…」 思わず呟いていた。 有紀は尚も誠の絶望を楽しむように、顔を覗き込み囁いてくる。 「先輩、シャツ、脱・い・で・下さい」 この場で脱げるわけがない。 かといって、そのままにもできない。 水分を含んだ事で、シャツが透けて来ていたのだ。 ーーこのままでは、どちらにしろバレる。 「…いや、トイレで洗ってくるよ」 誠は席を立ち、襖を開けて廊下に出る。 一先ず、この場を離れることが先決だと判断したのだ。 「あ、待って。私も行きます」 有紀も付いて来る。 トイレは、二階の廊下の突き当たりにある。 誠は有紀と共に中に入ると鍵を掛けて、シャツを脱ぎ始めた。 有紀はその様子を楽しそうに眺めている。 「大変なことになっちゃいましたね。先輩、ごめんなさい」 「…とりあえず洗って乾かさないと」 「もう、この下着は脱いでいいだろ?」 誠がそういってブラを脱ぎかけた瞬間、有紀が誠のシャツを奪い取った。 そして、顔を近づけると、匂いを嗅ぎ出した。 「…お腹のところ、匂いますね、ヌルッとしてるし…」 「先輩…もしかして……イキました?」 誠の動きが止まり、表情が強張る。 「どこで?どのタイミングで?…まだ暖かいってことは…あー、先輩のファンの子たちにキャバクラ接待されてたときですか…」 すべて見抜かれていた。 誠は羞恥の表情になり、思わず顔を背けた。 「ペットの分際で、他所のメス犬に発情して、挙げ句の果てに射精しちゃうなんて…」 「お仕置きが必要ですね」 「ズボン脱いで、それと、これも付けて下さいね」 そう言うと有紀は、黒いバッグの中から、鎖付きの首輪と、犬の耳付きのヘアバンドを出すと、誠に手渡した。 こうなってしまった有紀は止められない。 逆らうことは叶わないのだ。 心では抵抗しても、その眼で見られてしまうと、誠の身体は否応がなしに反応してしまう。 まるでパブロフの犬のように。 誠は有紀の言う通りの格好になった。 頭には犬の耳を付け、首には首輪を巻かれ、赤いセクシーランジェリーに身を包む。 首輪の先の鎖は、有紀の手に握られている。 有紀が鎖を思い切り下に引っ張る。 思わず誠は前に倒れ四つん這いになる。 「最後の仕上げしてあげますから、そのままの格好で前向いていて下さいね」 そう言うと有紀は、誠の背後に回り込みバッグから何かを取り出した。 ーーヌチュヌチュ 何か粘液が擦れるような音がする。 「いきますよ。力抜いて下さいね」 有紀の不審な言葉に、思わず誠が振り向こうとしたその瞬間。 ーーズプププ 「いっ!っああぁぁー!!ぐっ…うぅぅ」 「犬は尻尾がないとダメですよね」 「ふさふさの尻尾付きアナルプラグ、初めてなのに一回で入っちゃいましたね」 誠は初めて感じる肛門への激痛に、体を丸め、涙を流して震えていた。 「うぐ…ひっ…ひっ…」 「このくらいで泣かないで下さい。女の子の処女喪失の気持ちが少しは分かったんじゃないですか?」 誠は、痛みだけで泣いていた訳ではなかった。 肛門の痛み以上に、自分の情けなさに悔しくて泣いていたのだ。 会社の後輩に、4つも歳下の女の子に、恋心を寄せる相手に、無様にも肛門を凌辱されて震えている。 そして、なによりもその状況に、興奮し勃起してしまっている自分が情けなくてしょうがなかった。 「ほら、もう泣かないで下さいよ。ご褒美あげますから」 "ご褒美"、その言葉に、泣きながらも、誠が陰茎をピクリと反応させているのを有紀は見逃さなかった。 そして、いつもの冷たい笑顔が現れる。 「ほら、起きて下さい。四つん這いになって」 有紀が鎖を引っ張ると、誠は震えながら、四つん這いになった。 「ご褒美、欲しいですよね?」 有紀が鎖をカチャカチャと鳴らしながら、見下ろしている。 「…ほ、欲しい」 誠は、こんな酷いことをされているのに、劣情の前に跪いてしまう自分の弱さに打ちひしがれていた。 ーーパンッ 誠の頬に痛みが走る 「違います。先輩はいま犬なんだから、ワン、ですよね」 「…ワン」 誠は予期せぬ快楽に衝撃を受けていた。 犬の鳴き真似、それがここまで自身を興奮させるとは誠は想像もしていなかった。 言語を奪われることによる、意思伝達手段の喪失、それに伴う対等な関係性の崩壊、自らが庇護され愛玩され、そして、いとも容易く踏みにじられる弱い存在だと認識させられる。 誠は、新たな快楽の虜となっていた。 自尊心は崩壊しかけている。 「ワン、ワン…」 自ら犬の真似をした。 「いい子ですね。ほら、お手。おかわり。」 誠は有紀に言われるがまま、次々と芸をしていく。 有紀に褒められるのが嬉しかった。 ずっと恋い焦がれていた有紀が、自分だけを見てくれている、撫でてくれている。 こんな簡単なことだったなんて。 犬になってよかった、有紀に褒められる為ならなんだってしたい。 誠自身も気づかぬうちに、その考え方までも犬に近づいてきていた。 「いい子なワンちゃんには、そろそろご褒美あげないとですね」 「ワンワン…ヘッヘッへ」 誠はご褒美に期待し、尻尾を振っている。 「では、行きましょうか」 「お散歩に」 ーーガチャ 誠の精神は一気に、現実に引き戻された。 密室であったが故の、非現実的な陶酔感、それがたった一つの扉を開いただけで脆くも崩れ去る。 今まで気にならなかった同僚たちの笑い声がすぐそこに聞こえる。 まるで地獄の門を前にしたような恐怖に身体が震える。 そんな誠に構いもせず、悪魔は地獄へと歩み出す。 「ダメだ、戻って」 誠が有紀に向かって小声で囁く 「あら、いま人語を話したように聞こえましたが、気のせいですかね?」 有紀はあくまで散歩に連れ出すつもりらしい。 鎖をグイグイと引っ張っている。 だが、誠は動かない。 踏ん張って耐えている。 これ以上進むことは、身の破滅を呼ぶと理解していた。 有紀はいまの状況に酔っている。 なんとか目を覚まさせなくては、と誠は考えていた。 誠のあまりの抵抗に観念したのか、有紀は引っ張るのをやめた。 誠が安堵しかけたのも束の間 有紀は誠の方を振り返り、凍るような無表情で呟いた。 「言うこと聞かない犬は、捨てられるんですよ」 言葉に表せない恐怖が誠の全身を貫いた。 有紀の目が本気だということは、すぐに分かった。 このままここに放置されるかもしれない。 いや、それ以上に、有紀に嫌われるのが何よりも恐ろしかった。 「捨てないで…」 誠はすっかり萎縮して、涙目で懇願した。 「犬」 有紀はそう一言呟くと、誠を睨んだ。 「クゥーン、クゥーン…」 誠は悲しそうに鳴いた。 そこからは、もう有紀に逆らうことは出来なかった。 首輪を引かれ、セクシーランジェリーと犬耳、犬の尻尾のアナルプラグを入れた、完全なる変質者の姿をついに公の場に晒すことになった。 運のいいことに、部屋の中は盛り上がっているようで、誰も出てくる様子はない。 廊下の中程まで進んだところで、有紀が止まった。 「廊下挟んで反対側の大部屋は、今日は空いてましたよね」 そういうと、襖に手を掛けゆっくりと開いた。 部屋の中は、テーブルが端に寄せられ、何もない。 ふと、有紀の口元が怪しく歪む。 「犬の散歩といえば、肝心なこと忘れてました」 楽しそうな有紀の口調とは裏腹に、誠は不安そうな顔で有紀を見上げた。 「マーキングですよ、マーキング」 「よく犬が電柱にオシッコしてますよね。あれって自分の縄張りの印を付けてるんですよ」 ここまで聞いて、誠はすでに悪魔の考えを悟り絶望感に包まれていた。 「だから、先輩も、襖と襖の間の柱におちんちん擦り付けてマーキングしましょう」 「もちろん、分かっているとは思いますが、手は使っちゃダメですし、射精するまで辞めちゃダメですよ」 すでに誠に拒否権はない。 やるしかなかった。 そして、やるとなったら急がなくては。 いつ誰かが、襖を開けて出てきてもおかしくない状況なのだ。 誠は柱の前に立つと、すぐに陰茎を擦り付け始めた。 さっき射精したばかりで、すぐに出せるとは思えなかったが、急がなくてはならない。 「床の次は、柱ですか。先輩ほんとうに建造物とのセックスが好きなんですね」 有紀は反対の部屋の中から、誠の後ろ姿を、鎖を握りしめ、笑いながら見ている。 不恰好な誠の自慰が昨晩の光景と重なり、有紀の下腹部に熱を灯す。 有紀は無意識に、秘部に手を伸ばす。 ーーやっぱり…私、濡れてる… 「…ん」 有紀の口からほんの小さな喘ぎ声が漏れた。 だが、その声が誠に届くことはなかった。 柱に股間を擦り付ける体勢は、意外と難しく、宴会場の襖に腕や足が当たりそうになる。 出来るだけ早く、絶頂に達したいのに中々思うように動けない。 そして、顔も襖に近づくせいで、中の話し声がよく聞こえた。 「誠先輩、なんか今日様子おかしくなかったですか?」 「体調悪いって言ってたし、そのせいじゃないの?」 「えー、でもなんか、やけにモジモジしてたし、おしぼりで拭いた時の反応…アレ…なんか…ふふ…イッタみたいじゃなかったですか?」 「えー!何言ってんの~。誠くんはそんな変態じゃないよ~」 ーーいや、その通り、射精してたんだ、俺は変態だ、いまもすぐ後ろで、変態オナニーをしてるんだ 「あは、ですよね。そんなだったら、マジで引きますわー」 「うーん、でもちょっとイイかも、そんな一面も」 ーー引いてくれ、軽蔑してくれ、罵倒してくれ、見てくれ、今すぐ襖を開けて、俺から全てを奪ってくれ 「いやー絶対ないですよー。誠先輩はきっとベッドの上ではドSなタイプですよ」 「あー、わかるー。俺の犬になれよ。とか言ってそー」 「あはは、なんですかソレ、先輩の願望ですか?」 「うーん、ちょっと言われてみたいかも?自分からお願いとかは死んでも無理だけど~」 ーー逆だ、俺は土下座してまで犬にしてもらったんだ、好きな人の恋人ではなく、犬になることを選択したんだ、犬になれて幸せなんだ 「うへ~先輩変わってますね~。てか、変わってるといえば、誠先輩って"あの"有紀ともちゃんと仕事しててスゴイですよね」 「あのブス、誠くんに色目使ってんのバレバレ、マジウザい」 「あはは、色目だったら先輩も相当ですよ~」 「バーカ、ブスだからダメなの。あのブスはお似合いの雑魚彼氏と豚みたいに交尾してりゃーいいのよ」 ーー有紀を馬鹿にするな!有紀は俺の大切なご主人様だ!お前こそ肥えた豚だろ!豚め!豚め!チンポの奴隷が! 「あはは、先輩ひどー。でも"あの噂"通りなら、その彼氏も、おあずけくらってるんじゃないですか?」 「あー、あの一時期ネットで話題になった"女子高生監禁集団レイプ事件"の被害者少女が有紀だって噂ね」 ーーは?なんだその噂… 「そうです。報道管制敷かれて、ほとんどニュースに出なかったけど、友達の彼氏が当時あの事件のあった高校出身で、有紀の話聞いたんです」 「内容が内容だからね~。一ヶ月間犬小屋で飼われたとか、50人以上に輪姦されたとか、ナイフであそこズタズタにされたとか、まぁほとんど都市伝説みたいなものでしょ」 「もし本当だったら、二度と男に触れられなくなりますよね」 「そうね、本当に好きな人が出来てもきっと彼氏になんて出来ないわね…。やっぱりデマよデマ」 ーーそんな…。いや、あの男勝りな有紀に限ってそんなことはない…。彼女たちの言う通りデマに違いない。 有紀は、強い女の子なんだ! 有紀は俺のご主人様なんだ! 俺は変態で、深夜のオフィスでオナニーして、見られて土下座床オナニーして、女子社員の手が触れただけで射精して、同僚たちの真後ろで変態オナニーしてる! 俺は有紀の飼い犬だ! 有紀が喜んでくれるなら、なんでもする! 誠の腰の動きが加速する。 ズリズリ ヌチャヌチャ いつの間にか、柱は誠の陰茎から溢れた汁で怪しく濡れ光っていた。 ガン、ガン、ガン 誠の激しい自慰運動で、襖が音を立て出した。 「なんかさっきから襖揺れてないか?」 「なんだ、地震か?」 ーーダメだ、腰が止まらない 有紀!有紀!音が大きくなりすぎて このままじゃ、でも、止まらないよ 「クゥーン、クゥーン」 誠は、無意識に鳴いていた。 「なんか犬みたいな鳴き声聞こえない?」 「まさか、外に誰かいるのか?」 「おい、誰か襖開けてみてくれ」 ーーダメだ間に合わない 襖が開く!おしまいだ! ーーグッ! バン、と強く襖が開かれた。 大柄な同僚が廊下に顔を出す。 「…おま…なにやってるんだよ…」 「すみません、間違えてこっち側の部屋に入っちゃって」 有紀が向かいの部屋の襖の影から顔だけを覗かせて答えた。 「酔ってるのか?お前らしくない。ほどほどにしとけよ」 「はい、気をつけます」 「そういえば、誠、知らないか?あいつ突然いなくなってよ」 「誠先輩なら、先ほど帰られましたよ。なんでも、犬の散歩の時間だとか」 「は?あいつ犬なんて飼ってたか?…まぁいいや、了解了解」 バン、とまた強く襖が閉められた。 有紀は、中に戻った同僚が襖から完全に離れたのを確認してから、後ろを振り返る。 襖の影には尻餅をついて、呆然と有紀を見上げる誠がいた。 「散歩するほうじゃなくて、される方なんですけどね…」 「間一髪でしたね。ふふ。スリルがあって楽しかったですね」 有紀は、誠が抱いていた柱に視線を移す。 「あら、どうやら、射精は間に合わなかったみたいですね」 「これはまたお仕置きが…」 有紀がふたたび誠に視線を戻す。 そして、一瞬驚いた後にクスッと笑った。 「なんだ、こっちも間一髪だったんですね、ふふ」 誠の腹部には大量の精液が飛び散っていた。 陰茎は、射精の余韻に浸る様に、まだ細動を続けていた。 「そういえば、先輩、さっき私のこと悪魔って言いましたよね。聞こえてましたよ。そんな悪魔に助けられて、何か言うことあるんじゃないですか?」 有紀がふと思い出した様に意地悪な表情で誠に尋ねる。 しかし、誠は依然無表情で虚空を眺めている。 「どうしたんですか?黙りこくって。そんなにビックリしましたか?」 今だ放心状態の誠を訝しんだ有紀が尋ねる。 「…いや、なんでもない」 「……そうですか」 誠はたった今体験したことを、頭のなかで反芻していた。 襖が開く瞬間に、有紀の鎖で反対の部屋に引っ張り入れられたこと。 そのまま襖の影に、思い切り蹴り転がされたこと。 有紀の想像以上の怪力に驚いたこと。 尻餅をついた誠の顔の目の前に有紀の尻があったこと。 驚くことに有紀が、スカートの中に何も履いていなかったこと。 そして、誠の目の前に晒された有紀の秘部から異常なまでの蜜が溢れ出ていたこと。 さらに、有紀の左手の指にも同様の液体の付着が確認できたこと。 ーー有紀が、俺を見ながらオナニーしていた…? そう思案した瞬間、有紀の蜜の強烈な甘い香りに当てられ、誠は触れずして絶頂に達したこと。 そして なにより 意識も眩むほどの絶頂の中 誠は確かに、それを見た 有紀の秘部に刻み付けられた 惨たらしいまでの 無数の切創の跡を
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2017/09/07 05:31:12(XWPGBpvL)
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