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1:目覚め
投稿者:
貴之
◆iCdgR6D1oU
旦那と子供を送り出した後の静かなリビング。
いつからか木下由紀は、その空間に檻のような印象を持つようになっていた。 安全で平和で・・・けれど、気が狂いそうになるほど変化のない時間。 毎日同じ時間に起き、朝食を用意する。 旦那と子供を送り出すと食器を洗い、掃除し、洗濯をする。 昨日と何も変わらない、終わらない繰り返し。 小さな不満。 けれど誰にも言えない不満。 それはやがて由紀の心の底に溜まり、積み重なり、澱んでこびりついていった。 ある日、ゴミ捨て場に向かう途中で管理人とすれ違った。 いつもなら誰もいないマンションの裏にあるゴミ収集用の小屋の前だった。 いつもより遅くなってしまったからか、小屋を掃除したのだろう管理人がこちらに向かって歩いていた。 由紀はとっさにTシャツの上から胸を隠し、下着を着けていない自分の油断を後悔しながら歩いた。 (まったく私ったら・・・) それは数秒の出来事だった。 けれどすれ違う瞬間、管理人の視線は確実に自分の胸に向けられていた。 (よりによってあんな男に・・・) 50歳を過ぎているだろう190を超えた大柄な管理人には良い印象がない。 それはその見た目のせいもあるが、一番の理由は男の視線にあった。 体重はゆうに100キロを超えているだろう男は、いつも汗ばんだ顔をタオルで拭きながら、じっとりとした目で由紀を見てくる。 それは言い知れない不快感を感じる視線だった。 (あんな男に・・・) (あの目・・・) (あの男・・・私の胸を・・・) マンションの部屋に戻った由紀はリビングの中に立ち尽くしたまま、自分に向けられた男の視線を思い続けていた。 それは不快で、逃げたくなるほど気持ち悪くて・・・下着を着けて出なかった自分を呪いたいくらいに恥ずかしくて・・・ ・・・なのに体が熱くなるほど刺激的に感じた。 (わたし・・・どうして?・・・あんな・・・) 由紀は自分の指が股間に伸びていくのを不思議に思いながら眺める。 (どうして・・・あんな男・・・あんなにイヤな・・・) 指先は下着の中に入るとクリトリスに触れる。 (あんな男・・・あの目・・・あの男に胸を・・・) 男の視線が自分の胸を見ていた光景を思い出していた。 いやらしい不快な視線・・・ねっとりと絡みつくような、欲望にまみれた視線・・・ あっ・・・あっ・・・あぁっ・・・だめ・・・どうして?・・・わたし・・・ わたし・・・あっ・・・あっ、あっ・・・だめっ・・・あっ・・・ どうして・・・わたし・・・あっ・・・あんな男に・・・あぁっ・・・ あんな男に見られて・・・わたし・・・あっ・・・あっ、あっ、あっ・・・ あぁっ!・・・だめ、見られたのに・・・あんな男に・・・だめっいくっ!・・・いくぅぅうっっ!!!!
2019/10/28 12:15:38(yO2pLTyc)
投稿者:
貴之
◆iCdgR6D1oU
次の日、由紀は壁にかかった時計の針を見つめていた。
すでに家事を終え、いつもならゴミを捨てに家を出る時間だ。 秒針がカチッカチッと動き、いつもの時間から遠ざかっていく。 なのに由紀は動かず立ち尽くしている。 昨日と同じ下着を着けていない姿で、昨日と同じようなTシャツで、昨日と同じ時間になるまで。 玄関の扉を開けると風を冷たいと感じた。 (わたし・・・顔が熱くなってる・・・体も・・・) 何をやっているのだろうと自問した。 恥ずかしさがこみ上げてくる。 けれど足はゴミ収集小屋を目指して進んでいった。 エレベーターが1階につき、小さな音と共に扉が開く。 由紀はエントランスとは逆の方向に歩き、マンションの裏に通じる扉に手をかける。 ガチャッ ノブを引き扉を開くと、視線の先に管理人が立っていた。 歩かず、由紀を見て立っている。 視線を逸らし、歩き始める。 俯いたせいで自分の胸が揺れるのが見えた。 意識すればするほど皮膚が敏感になっていく。 (胸が・・・だめ、意識したら乳首が・・・) 薄いTシャツには、由紀の勃起して固くなった乳首がはっきりと浮かんでいた。 (・・・見られてる) 由紀は顔を上げず、昨日の目を思い出しながら歩いた。 想像の中の管理人はあのいやらしい顔で笑っていた。 あのいやらしい視線が揺れる乳房に、固くなった乳首に向けられていた。 (恥ずかしい・・・なのに・・・わたし・・・) ようやく小屋の前に着き、片手で扉を開きながらも意識は男の視線に集中していた。 ゴミ袋を箱の中に入れ、振り返る。 体が熱くなっていた。 乳首が擦れる感触だけで声が漏れそうなほど興奮していた。 そして、この行為が由紀の日常に溶け込んでいった。
19/10/28 12:32
(yO2pLTyc)
投稿者:
貴之
◆iCdgR6D1oU
次の日も、その次の日も由紀は同じ時間に家を出た。
下着を着けずに、Tシャツだけの姿でゴミ収集小屋に向かう。 管理人はいつも小屋の扉の隣に立ち、由紀を眺めていた。 その視線は回数を重ねるごとに卑猥に、露骨になっていく。 そして、由紀の心にはっきりと自分の性癖を知らしめた。 由紀は自分が見られて興奮する女だと、恥ずかしいのに感じている変態だと自覚していく。 10日目を過ぎたころ、ようやく由紀は顔を上げた。 管理人の視線は想像していた通り・・・いや想像以上に卑猥なものだった。 (やだ、この男・・・) 由紀は作業服の股間の膨らみに気付いた。 (私を見て大きくなってる・・・) それはオスの性欲だった。 旦那からも向けられなくなった欲望・・・自分をメスとして見ている証拠だった。 (あ・・・ポケットに入れた右手が・・・) 管理人は見せつけるように、ポケットの中の右手を動かしていく。 (わたし・・・今・・・) それは上下に、左右に・・・ゆっくりと動いていく。 (この男・・・わたしで・・・いま・・・) 後頭部に熱い液体が流れていくような気がした。 体の芯に何かが湧きあがるような気がした。 触れてもいないのに絶頂しそうなほどの興奮だった。
19/10/28 12:58
(DVMqLjMZ)
投稿者:
貴之
◆iCdgR6D1oU
「・・・奥さん」
由紀は肩をビクッと震わせ固まった。 ゴミ収集小屋の鉄の扉の中、ゴミを捨てた瞬間に声をかけられたのだ。 何も言えず動けない由紀に、管理人は欲望を感じさせる声で続けた。 「最近・・・ゴミのルールを守らない人がいましてね・・・」 後ろで鉄の扉の閉まる音がする。 「少し手伝ってほしいんですが・・・」 背後に、触れそうなほど近くに男を感じた。 「・・・かまいませんかねぇ?」
19/10/28 13:19
(yO2pLTyc)
投稿者:
音無しビリー
終わり?
19/11/06 14:29
(OFct/rYJ)
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