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高柳 国雄
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:SM・調教 官能小説   
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1:高柳 国雄
投稿者: 紺色 ◆fHUDY9dFJs
その1

殺されるよりはマシだ。いつもそう思っていた。

そう思って、只ひたすら痛みと屈辱に耐える以外に幼い私に術はなかった。

母は決して私の事を助けてはくれない。

私は、自分の機嫌次第で私に折檻を繰り返す父の事を嫌悪していた。

そんな父の顔色を伺いながら怯えるように生きている母を軽蔑していた。


私は物心ついた時から父に折檻を受けていた。今の時代なら、虐待と呼ばれるものだ。

小学校の低学年の頃までは、父が私のお尻を平手で打ち付けながら繰り返し言う「これは躾だ。お前が悪い子だからだ。」という言葉を信じていた。
友達も家で親に同じ事をされているものだと思っていた。されていないとしたら、その子は私と違って良い子だからだ。そう思っていた。

その認識が誤りだったと気が付いたのは11歳の時だった。

その晩、私は友達のお母さんから、良かったら晩ごはんを食べていかない?と勧められた。台所から立ち上るハンバーグの焼ける香りが充満する中、私は喜びいさんで、その申し出を快諾した。
我が家の食卓にハンバーグやスパゲティーなどの子供が喜ぶようなメニューが出る事は決して無い。
父が完全なる和食派だからだ。

私はすぐに自宅に電話を入れ、友達の家で晩ごはんをごちそうになる旨を告げた。
母から了解をもらい、晩ごはんをご馳走になり、食後に少しゲームをして自宅に戻ったのは9時前の事だった。

玄関を開けるとそこに父の国雄が真っ赤な顔で仁王立ちをしていた。

「どこに行っていた?」

父の吐く息からはアルコールの匂いがした。

「えっ。あの。。明日香ちゃんのママが晩ごはん食べていってって。。。」

父の目は恐ろしく鋭く光っていた。また、お仕置きをされるんだ。その顔を見て、覚悟をする以外になかった。
父が私の尻を叩くのに理由など無いのだ。

「なぜ私に連絡をしない?」

「えっ。お母さんに電話したよ。。」

「そんな事は聞いてない。私に連絡をしたかと聞いているんだ。」

もうダメだ。何を言ってもこの人には通用しない。いつもの事だ。

「ごめんなさい。お父さんに連絡してません。」

私はこの後に自分の身に起きる事を想像し、震える自分の身体を強張らせながら、立ち尽くした。

父は私の頬を平手打ちすると、胸ぐらを掴み、私を床に引きずり倒した。

「ごめんなさい!ごめんなさい!」

私の涙ながらの訴えも父の耳には届かない。

私はスカートを捲りあげられると、パンティーを下ろされた。

「愛理。脚を広げて、壁に手をつけ。ケツをもっと突き出すんだ。たっぷり、お仕置きをしてやる。」

父の平手が私のお尻を激しく打ち付ける度に私は声をあげた。

「いやっ!ごめんなさい。あっ!んっ!もうしません。もうしないから。」

「声を出すな!はしたないぞ!今度声をあげたら10発追加だ!」

「んっ!んんっ!あっ!」

私は痛みに耐えながら、歯を食いしばり、涙を流した。

あまりの痛みに、私は助けてくれるはずの無い母を求め、目で母を探した。
母はリビングの方から、事の顛末を怯えた顔で見守っていた。
だが、私と目が合うと母はすぐに目を逸らし、そそくさとキッチンに逃げ込み、何も聞こえないかのように洗い物を始めた。

だがこの後、絶望の中、痛みに耐える私にさらなる絶望が待っていた。

見てはいけないものを見てしまった。知ってはいけない事を知ってしまった。

幼い私にもそれは絶対あってはいけない事である事が想像できた。

父は私の尻を打ち付けながら、股間を膨らませていた。実の娘の尻を叩きながら性的興奮を得ていた。

それを見た瞬間、私は尻の痛みを忘れるかわりに、一生私の人生には光が差さないかもしれないと思う程の深い絶望の闇に叩き落とされた。

今思えば、この日が父と私の忌まわしい人生の始まりの1日だったのかもしれない。
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2014/01/09 16:18:20(K.V71MGv)
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