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「あれ?いっくん?」
田中圭一(20)のことをそう呼ぶ女性、平野綾香。 圭一の弟、竜司が18歳高3の頃付き合っていた女性。 そんな人と、仕事終わりに立ち寄ったレンタルビデオ店のレジで偶然再開した。 「あやちゃんやん、久しぶり。ここで働いてたん?」 「うん、バイト。めっちゃ久しぶりやなぁ、一年ぶりくらい!?」 「やなー・・・」 そう言って圭一はハッとする。 手に持ったDVD・・・18禁・・・ 少し気まずそうに渡すが綾香は何食わぬ顔。 「何泊?」 「・・・じゃあ・・・1週間で。」 「おっけー。じゃあ・・・「1週間禁欲した俺が親友の彼女(Gカップ)と過ごす三日間」を1週間レンタルで!返却は・・・」 「ちょ!ちょ!ちょ!!」 慌てて制止する圭一。 「え?何プレイ?絶対読み上げるサービスなんか無かったよな!?」 「あはは^ ^ナイスツッコミww」 綾香は笑いながら手慣れた様子で袋に入れる。 「いっくん今から暇?ウチもうちょいでバイト上がりやねんけど、ご飯でも行かん?」 「まぁ明日は休みやしえぇけど。」 「やったー^ ^じゃあ外でちょっと待っててくれへん?」 「分かった」 圭一は足早に店を出る。
2023/05/30 13:24:43(gli79pWo)
「おまたー^ ^」
しばらく待っているとそう言って綾香が出てきた。 肌寒い季節になってきており、上は薄めのダウン、下はスウェットのようなズボン姿。 「え?パジャマ?(笑)」 「違うし!(笑)まぁえぇやん、居酒屋でいい?」 「えぇよ。」 綾香は歩きの圭一に合わせ自転車を押しながら、2人で近くの居酒屋に向かった。 お互いビールを頼み雑談をする。 圭一「ホンマ久しぶりやなぁ。」 綾香「うん、いつぶりやっけ?ウチが竜司と別れて以来やから・・・一年ぶりくらい?」 圭一「あー・・・せやな・・・」 圭一は少し歯切れの悪い返事をする。 綾香「竜司とは今でも仲良くやってるん?」 圭一「んー・・・まぁ・・・」 綾香「え?どしたん?(笑)喧嘩でもしてるん?(笑)」 圭一「いやー・・・(笑)」 綾香「なによ(笑)吐きーや(笑)ネタは上がってんだぜ?^ ^」 圭一「今関係最悪よ(笑)」 綾香「マジ?何があったん?」 圭一が重苦しく口を開く
23/05/30 13:33
(gli79pWo)
「あやちゃんやから言うけどな・・・アイツあやちゃんと別れてから女取っ替え引っ替えでな・・・」
「へー、良いご身分やんw」 「んで、あやちゃんの次の次くらいに付き合った子・・・やったかな、多分。結構凄い子がおって。」 ニコニコしながら聞く綾香。 「付き合って一か月くらいでやり捨てたらしいねんけど。」 「おー・・・カスやな。」 「その子と付き合う事になりまして・・・」 「誰が?」 「俺が。」 「え、NTRやん(笑)いっくん、やるぅ^ ^」 「んなわけ(笑)」 「まぁいっくんがそんなことする訳ないか、なんで付き合ったん?」 「いや、その子リスカする子でな・・・」 「リストカ◯ト??www」 「そうそう、ショック受けたらリスカ、みたいな。」 「だるwそんなんほっといたらよかったのに。」 「いや今思えばそうやねんけど、当時は俺も若かってん。」 「一年前の話ですよね?(笑)」 綾香の鋭いツッコミが入る。 「竜司とデート行く度に喧嘩したーってメール来て、そのたびにフォローしててな・・・」 「うわー、それウチとアイツが付き合ってた時と一緒やん!ウチらの時もいっくん無理やりデートに呼ばれて、喧嘩するたびにフォローしてくれてたよなー。懐かしwアイツなんも変わってないな!」 「まぁせやな(笑)で、そんな子が理不尽に捨てられたらどうなると思う?」 「想像したくないwダルいことしか無いやろw」 「せやねん。夜中突然電話鳴ってな、その子やってんけど、もう死ぬってw」 「www」 「ちょ、待て!何があってん!?って。」 「そしたら?」 「別れるって言われた・・・着拒されて電話もでけへんって。」 「サイテー」 「俺めっちゃ焦ってな・・・家も近所で知ってたから、すぐ行くわ!って。」 「いっくんイケメンすぎw」 「いや、弟と別れて自◯とか嫌やろ?んで行ったら勿論手首には絆創膏してるし、泣きじゃくって話にならんし、目離したらまた切ろうとするし・・・あー・・・思い出したくない。」 「トラウマやな。」 「いやマジやで・・・それから話聞くわって家の外で何時間も話して、次の日もその次の日も仕事終わったら会って話して・・・一週間くらいそれしたかなー?」 「ダルwいっくん損な役回りやなぁ・・・その時アイツ何してたん?」 「次の女とよろしくやってたよ。」 「きっしょ。タヒねばいいのに。それでなんで付き合うことになったん?」 「いや、リスカ以外はすごい良い子やってん。優しいし可愛いし。そんな子に俺と付き合えば良かった、とか泣きながら言われてなぁ。こう・・・グッとくる物があってん。俺も若かったから・・・」 「またそれ言うw一年前ですよね?wまぁでも、付き合えばよかった、は反則よな。セコいわ。」 「やろ?童貞で彼女いない歴イコール年齢の俺にどうしろっちゅうねん・・・」 「童貞乙やなwそれで付き合ったんかー・・・で、・・・ヤった?^ ^」 「お前は男子高校生かw」 「だって気になるやんw」 「まぁ・・・ヤったよ、付き合った日に。」 「早っ!童貞のくせに生意気やんwいっくん意外と手早いねんなぁ!」 「俺から誘ってへんわ!付き合うんやったら竜司に聞いてからじゃないとってなって、電話して・・・」 「ちょ、ちょ。それはどっちが聞いてからじゃないと、なん?」 「俺。だって竜司がまだやり直す気あるんやったら、元鞘に戻ったほうが良いやん。」 「律儀か!wでもそれは無いやろ!?一週間着拒してたんやで?」 「でも分からんやん。そんで電話したら新しい女とセッ◯スしてる最中やって・・・」 「どんなタイミングよwww」 「知らん。俺に自慢したかったんちゃう?俺は女とセッ◯スできるって。」 「あー・・・なんか分かる気するwアイツやったらしそう。」 「んでうるさい、邪魔すんな、好きにせぇって。」 「なんやそれ・・・アイツマジで舐めてんな。」 「俺も呆れたけど・・・電話切ってから何て言おうって感じで黙ってて。でも電話の向こうで何してるか分かったんやろな、泣き出して・・・」 「地獄やんw」 「いやホンマやで。大丈夫やって!とか意味分からんフォローめっちゃして・・・泣きついてくるし・・・そんな距離まで女に近づいたことなかったからホンマ固まったわ。」 「童貞には荷が重いなぁwんでそのまま押し倒して、俺が忘れさせたるわ、って?w」 「だから俺からやってへんっちゅうねん!(笑)泣き止んだら向こうから襲ってきたんや!アッチがやってんねやったら私らもやろ!って。」 「え、ヤバwレイープやんwちょ!ちょ!詳しくww」 「興奮すな!w」
23/05/30 18:23
(gli79pWo)
この頃になると2人とも酒がまわりだしてきていて、圭一は顔が真っ赤に、綾香は顔が赤いうえにハイテンションになっていた。
「それで!?どこでやったん!?」 綾香が嬉しそうに聞く。 「・・・俺んち。」 「うわー、いっくん家上げてたん!?ヤル気マンマンやんw」 「いや、毎日毎日外で何時間もおるんはしんどかってんて!仕事終わりで汗臭いから虫も寄ってくるし、腹だって減るやん?かといって女の家に上がるんも・・・親からしたらお前誰やねんって感じやし・・・俺の家やったら安心やからって向こうも言うし・・・」 「あー・・・ヤル気マンマンは向こうかw」 「え、やっぱそうなん?」 「そりゃそうやろー?気のない男、しかも一人暮らしの男の家になんて上がらんって!普通。」 「そっか・・・そんなんが分からんくらい子供やってんな、俺。普通に家上げてたわ・・・」 「まぁまぁ!恋愛経験値ゼロの童貞にはしゃーないて!w」 「・・・あやちゃん、楽しんでない?」 「楽しんでないよー!?wwwめっちゃ相談乗ってる!www」 「うそつけw」 そして店員がラストオーダーを聞きに来た。 圭一はそそくさとグラスに残った酒を飲み干し、会計の準備をする。 「さ、ラストオーダーやしもう帰ろか。」 「え!一番大事なとこ聞いてないんすけど!!」 「続きはまた今度な(笑)」 「えー!!」 ゴネる綾香をスルーして圭一はサッと会計を済ませ外に出る。 渋々着いて出てくる綾香。 「じゃあまた。」 「はいはーい」 と言って別れたはずが、自転車を押しながら後ろをテクテク着いてくる綾香。 「あれ?家こっちやったっけ?」 「え?そだよ?^ ^」 「いや違うやろw俺あやちゃんの家知ってるしw」 「一人暮らししてんw」 「嘘やん!?wまぁえぇわ。」 そう言って雑談しながら圭一の家まで2人で歩く。 最近のお互いの近況などを話しているうちに2階建てのハイツに着いた。 「じゃあ俺、ここやから。」 「ここがいっくんの家かー^ ^」 「・・・上がってく?」 「彼女おんのにアカンやろw」 「別れたで?」 「え!?そうなん!?なんで!?」 「また今度言うわ^ ^」 「ちょ、マジいっくん謎やわwてかそんな簡単に女上げていいんかー?w」 「いやあやちゃんは大丈夫やろ?」 「え、ウチも女なんですけど!?」 「分かってるわwそういう意味じゃなくて、信頼してるってことや。」 「あはは^ ^・・・んー、まぁ今日はやめとくわ、ちょっと諸事情がありまして・・・」 「あ、そうなん?」 「うん、いっくんのお楽しみタイム邪魔しても悪いしw」 綾香はニヤニヤしながら圭一が手に持っているDVDの袋を指差す。 「いやもう寝るわ!w」 「え、そうなん?wまぁ今日は帰りまーす^ ^あ、せや、LI◯E交換しといていい?」 「いいよ。」 その日2人は連絡先だけ交換して別れた。 そして数日後の仕事終わり、圭一が家に帰るとドアの前に綾香がいた。 「来ちゃった^ ^」
23/06/02 10:59
(UtxzhjxH)
「来ちゃった^ ^てへ。」
「いや、てへ、じゃねぇよwLINEしてーや(笑)」 「へへー^ ^」 楽しそうに笑う綾香の顔は少し赤く見えた。 「え?もう酔ってる?酒飲んでんの?」 「だっていっくん帰って来るん遅いねんもんw一本開けてもーた^ ^ご飯食べた?飲も!」 見ると綾香の手にはコンビニ袋に入った数本のビールが握られていた。 「はいはい、ほな上がり。」 圭一は快く招き入れる。 圭一の家は玄関を入ると廊下があり、廊下の途中にトイレと風呂、廊下の奥にはダイニングとキッチン、そしてふすまで仕切られた和室が一室。 綾香はモデルルームの見学かのように全てを見回りながら楽しそうにダイニングのソファに腰掛けた。 スラリと白い足がショートパンツから伸びる。 「いやショーパン寒いやろ?」 「全然寒ないよ?よゆー^ ^」 そう言って脱いだダウンの中から、オフショルダーのニットで露わになった綺麗な肩が顔を出す。 「いや寒いやろってw肌出すなw」 「え?可愛いやろ?w」 「可愛いけど!w」 「おっと、どーてーのいっくんには刺激が強すぎたかw」 「しばくぞ!童貞ちゃうわw」 それから圭一は晩飯の用意をしかけたが、綾香が晩御飯を済ませたことを聞くとカップラーメンにお湯を入れソファ前のテーブルに持ってきた。 「いっくん自炊せーへんの?」 「してるよ。でも今日はダルいから。」 「料理出来るんや!?凄いやん^ ^」 「いや大した物は作られへんで?腹に入れたら煮ようが焼こうが一緒やから。味も適当。栄養素を摂ってる感じ。」 「どんな料理よwじゃあこれ、飲み^ ^」 「あざす!」 2人は綾香が買ってきたビールで乾杯するとテレビをつけながら雑談した。 そしてしばらくして綾香が気になっていたことを圭一に聞く。 「そういえば前の話の続きやけど。え?彼女と別れたん?」 「あー・・・別れたよ。」 「なんで?ヤッてんやんな??」 「なんや、ヤッたら別れたらアカンのかw」 「いやまぁそうやけどさwどんくらい付き合ったん?」 「半年くらいかな?」 「別れた原因は?」 そう聞かれ圭一が黙る。 綾香は嫌な予感がした。 「もしかして竜司絡み?だから関係最悪なん?」 「・・・まぁそう。」 「何があったん?」 「まぁ、なんていうか・・・浮気されちゃったー、みたいな?(笑)」 そう言って圭一は明るく笑う。 綾香はそれが自分に心配をさせない為に気を使った作り笑顔だとすぐに気付いた。 「浮気って・・・なんでなん?アイツの事が嫌いになっていっくんと付き合ったんじゃないん!?」 「まぁそうやと思っててんけどな・・・初めからおかしかってん。デートに竜司呼ぼうとするし、竜司があげたペアのネックずっとしてるし(笑)」 「・・・はぁ?」 綾香の顔はみるみるうちに険しくなり、イライラが我慢出来ないという感じだった。 「んで付き合って半年の記念日のお祝いしよって2人で話しててんけど、当日になって会われへんって言われて・・・」 「なんそれ?おかしくない?」 「な^ ^俺もめっちゃモヤモヤしたけど、理由聞いても言わへんしじゃあ次の週にまたしよかってなってん。で、次の週会った時に先週実は浮気したって言われて・・・」 「向こうから言ってきたん!?」 「うん。ごめんって泣いてた。」 「はぁ!?泣くくらいやったら浮気すんなや!!」 「な^ ^俺も思ったけど・・・なんか、好きやったんは俺じゃなくてやっぱ竜司で、俺と付き合ってたら竜司に優しくされてるみたいで嬉しかったらしいで?ほら、俺と竜司って顔も声も似てるやん?」 「似てへんし!!いっくんの方がめっちゃカッコいいし!!」 「あざす(笑)・・・まぁこんな感じ!やっぱ好きって言われてヤルことヤッタらやっぱ無理ってすぐ捨てられたらしい(笑)詳しく聞いてないけど・・・もうスパっと別れようって。」 「・・・!!」 そこまで言ったところで、ふと綾香の顔を見ると、綾香の目は涙で潤んでいた。 「ちょ!なんであやちゃんが泣くん!?」 「だって悔しいやん!ムカつくやん!」 「いや、俺は大丈夫やから(笑)もう全然引きずってないし(笑)」 「・・・ウチたいしたことでけへんけど・・・今日は飲も!!」 「おう!今日は宴や!(笑)」
23/06/02 11:06
(UtxzhjxH)
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