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ファミレスにて
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:シナリオ 官能小説
ルール: エロラノベ。会話メインで進む投稿小説
  
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1:ファミレスにて
投稿者: エボシ
平日昼下がりのファミリーレストラン。

ランチタイムの混雑が終わり、店内はやや空席が目立ちのんびりとしたムードが漂う。

悟と加奈子はウエイトレスに通された窓際のテーブル席に向かい合って座り、注文の品が届くのを待っている。


「悟、そう言えばさ…」
加奈子は何かを思い出した様な表情で自らの鞄をごそごそと漁り、悟の前に一冊の本を置く。


「ん?なにこれ?アダム徳永のスローセックス入門って…。いや凄いの出してきたねぇ…」
悟は本を手に持ち表紙のタイトルを確認して失笑する。


「幸子さんに貰ったんだけど悟にあげるよ。スローセックスって凄い気持ちいいらしいよ」
幸子さんとは職場のお局的熟女で、女子社員のボス的な存在である。幸子は開けっ広げで裏表がなく、快活な性格であるものの、開けっ広げが過ぎるのか、ちょくちょく女子社員に性の伝道師的な振る舞いをしている。


「いやいや。貴女たち会社で何してるんですか」
悟は差し出された本を手に取ってパラパラとページを捲り、前書きを飛ばして本文に目を走らせる。


「なんかすごいね…設定細かっ…」
本には手の型、女性の肌との距離、指を這わせるスピードまで事細かに図入りで記載されている。
悟は著者のセックスに対する熱量に若干引き気味に本を読み進めるが、加奈子は得意げにニコニコしながらそんな悟を眺めている。


「あ、手への愛撫の仕方だって」
悟はページを捲る手を止めて本をテーブルに置くと、開いたページを加奈子に見せる。


「加奈ちゃん。ちょっと手を出して」

「えー」
加奈子は恐る恐る手を差し出す。悟は加奈子の手を両手に取ると、ふむふむと内容を確認しながら本に書かれた通りに指を動かす。


「えー…指の位置は肌から1mmの触れるか触れない程度。秒速0.3cmを意識して円を描く様にゆっくり動かす…」


「ひゃん!」
加奈子が咄嗟に手を引く。


「ごめんくすぐったかった?我慢してね(笑)」
悟は笑いながら加奈子の手を引き戻す。


「ひどーい!鬼め!くすぐったいっていうか、何かゾワゾワした」
加奈子は少しむくれながら感想を述べる。


「指の又への愛撫だって…。指の又は女性器を意識して優しくねっとりと撫でる…か。ふーん」

悟は再びページの通りに、加奈子が手を引っ込めようとするのを抑えながら指の又に触れると、加奈子の手は汗ばみピクッピクッと小刻みに震える。


悟は本から目を離して顔をあげ、同じ動作を加奈子の目を見詰めながら行う。


「ちょ…あっ…んっ…ダメだって…」
加奈子の顔は明らかに紅潮し、息遣いも荒くなっており、悟もそんな加奈子の姿に興奮を覚える。

悟は加奈子の指の又から手の甲、前腕へと指を這わせると、加奈子は甲高く「あぁんっ…」と喘ぎ声をあげるが、直後そこが昼日中のファミレスであることを思い出したのか顔を真っ赤にして俯き、悟は悟でやり過ぎを自覚して加奈子の手を離した。


程なくしてウェイトレスが注文の料理を運んでやって来た。

「カルボナーラ・サラダセットのお客様」
「はい。私です」加奈子が手を挙げる。

「ハンバーグBセットは…」
「あ…ありがとうございます」悟は本をどけてウェイトレスに軽く会釈をする。


「いや…スローセックスって凄いんだね…」
照れ臭い空気が漂う中、悟はそう言ってハンバーグを口にし、加奈子は顔を紅潮させたまま黙って頷いた。


この二人が実際に身体を重ねるのはもう少し先の話である。



(完)
 
2023/11/19 06:21:11(1an2cc6G)
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