俺(小川貴志、25)は、高校生の時から3人の女と付き合っている。3人と言っても三股を掛けているワケではない。付き合っているのは1人の女性だ。彼女(山口桜、25)は多重人格を持っている。桜は眼鏡をしていて大人しい性格の女性だ。桜とは幼稚園の時に知り合った。しかし小中の時は、違う学校に行っていたので、俺も桜も高校で再会するまで忘れていた。…高校に入学した春、クラス表を見て俺は(あれ?山口桜ってどこかで…)と思っていた。入学式が終わりそれぞれのクラスに行き席に着いた。自己紹介をして桜の番になった。俺は(やっぱ俺…あの子知ってる)と思った。桜は地味な子だった。一週間が過ぎ委員会を決めるクラス会議が有った。俺は(面倒くせぇ)と思っていた。すると桜は図書委員に立候補した。俺は別に本が好きではなかったが、桜と話したいと思い立候補した。中学時代の仲間から「タカ…本なんか読まねぇじゃん」と言われたが、他に立候補する奴が居なかったのですぐに決まった。