「あっ!?アキラじゃんっ久しぶりっ」と俺(アキラ16)に声を掛けてきたのは、隣りに住む志帆(19)だった。「志帆ちゃん…久しぶり元気?」「まぁ普通?…それより寄ってく?」「いいの?」「ツマんないし…話し相手になってよ」と言われ、暇だった俺は寄っていく事にした。「お邪魔します」と言うと「何その他人行儀?」と言われた。…志帆の家は、今は母子家庭だ。志帆が高校生になる頃、両親が別れて母親が志帆を引き取った。志帆は始め高校に行っていたが、段々と行かなくなり1年の途中で辞めた。それからは地元のいわゆるカラーギャングと呼ばれる奴らとツルんでいた。俺も何回かソイツらが、志帆の家に入って行くのを見掛けた。…俺達は志帆の両親が別れるまでは仲が良かったが、志帆がカラギャンの奴らと遊ぶ様になってからは疎遠になった。…1人っ子の俺は志帆が本当の姉の様に大好きだった。それはいつしか姉から異性へと変わった。そして今も異性として好きだった。…久しぶりに入った志帆の部屋はタバコ臭かった。