登場人物、若林彰(S6、11)、木村麻希(S6、11)、西野さつき(S6、12)、他数名。…その日放課後、俺(彰)は学校の廊下を歩いていた。少し離れた前方に麻希も歩いていた。麻希はメガネを掛け大人しく本好きな女の子で、早く言えば地味な子だった。手には図工の時間に作った。石膏細工を持っていた。麻希は廊下の端を歩いていた。その麻希に同じクラスで虐めっ子で大将風の槙田一也とその取り巻き(加藤、鈴木)ワザとぶつかり槙田が持っていた作品が落ちて壊れた。「ふざけんなよ~っ木村っ!壊れたじゃねぇかぁ…弁償しろよ~」と明らかな言い掛かりに麻希は泣きそうになっていた。…俺は父親の影響か正義感は強いが弱く槙田によく腹を殴られた。だけど絶対泣かなかった。…一部始終を見ていた俺は、その時もすぐに麻希を助けようと槙田に向かった。「何言ってんだよ!お前がぶつかったんだろっ」「はぁ!?テメェは関係ねぇだろっ」と槙田は言うとドンっと俺の肩を押した。その衝撃で俺も作品を落とした。