大きな河川敷を散歩する。
午前中とは云え真夏の暑い日差しが照りつける。
堤防は遊歩道に成っており、周りは夏草が腰の辺りまで伸びている。
ふっと気づくと前方に女性の姿。
白のワンピースに日傘をさし、ゆっくりと歩いている。
私の歩みの方が早く、次第に女性の姿が大きくなる。
夏の日差しに、白のワンピースから微かに下着が透けて見える…私は、そんな様子に思わず息を飲んでしまう。
と言うか、私は暑さを忘れ、その姿に欲情してしまった。
女性も私の足音に気づいたのか、足を止め静かに振り返る…色白で端整な顔立ちの女性。
私は欲情した事に恥じらいを感じながら、振り向いた女性に会釈をする。
静かに女性も会釈を返して来る。
「良く、ここを散歩されるのですか?」
「時々に…初めてお会いしますよね?貴方も良く来られるのでしょうか」
話を続ける内に最初の緊張も解れ、眩しい日差しの中で女性が更に艶っぽく見えてしまう。
腰の付近まで伸びる夏草、今ここで襲いかかっても誰にも見つからないかも…などと言う想像に襲われる。