店を出て、また2人は歩き出します・・・
奈美の頬は紅潮し、うっすらと汗が滲んだ肌は日差しを受け輝いているよう
に見えます・・

真衣　「あっついけど、ホントいい天気だよねぇ」
奈美　「・・・」
奈美は敏感になった身体と心を鎮めるようにただ黙って真衣についていきま
す・・・

すれ違う人達、通り過ぎる車からも視線を感じます・・・
車　「ねぇねぇ、あそばない？」「どっか涼しいとこ行こうよ」
真衣　「・・・・」
一切無視したままの真衣と戸惑う奈美・・・
車　「エロいねぇ、おねぇさん」「パンツ見えそうだよ」
真衣　「奈美、こっち行こ」
しつこい車から逃れるように大きな公園の中に・・・

公園に入ると、一瞬涼やかな風に包まれます・・・
ほんの少し中に入っただけなのに、さっきまでの喧騒が嘘のように静かな空
間です・・
ベンチに座るサラリーマン、散歩する老夫婦、ジョギングで汗を流す
人・・・
デート中のカップル、子供連れの若いママさん達・・・
いろんな人たちがそれぞれの時間を過ごしています・・・

真衣　「座ろうよ、奈美」
奈美　「はっ、はぃ」
木陰のベンチに2人は座ります・・・
まわりの人達に気付かれないように、奈美はしっかりとスカートのすそを握
っています・・

真衣　「うわぁ、すっごい犬がきたぁ」
20代前半くらいの女性が黒く大きなイヌを散歩させながらこっちに歩いてき
ます・・・
奈美　「ラ、ラブラドール・・・ですね」
真衣　「ラブドールって言うんだぁ、何かエッチな名前だね」
奈美　「い、いえ・・・ラブじゃなくて・・・ラブラドールリトリバ
ー・・・」

力が強いのか、イヌに引っ張られながら歩く女性
女性　「ちょっ、ちょっと待って・・・あっ、こっ、こら・・・」

ラブラドールが女性を引っ張りながら2人に気付いて近づいてきます・・・
真衣　「きゃぁ、すっごぉぉぃ、チョーかわいいんだけどぉ」
女性　「ごっ、ごめんなさい・・・ほらっ、こっちおいでっ」

奈美　「かわいい・・ですね」
ラブラドールのあたまを撫でようとした瞬間・・・
奈美　「!?・・ぁっ・・」
ラブラドールがその鼻先を奈美のスカートの中に・・・
女性　「こっ、こら・・」
引き離そうと必死に引っ張る女性

真衣　「あはは、やっぱりワンコにもわかるんだぁ」
抵抗する奈美・・
真衣　「奈美ぃ、舐めやすいように片ひざ立てちゃえばぁ」
奈美　「えっ・・・そんな・・・」
真衣　「やんなよ・・・命令だょ。へ・ん・た・い・・な・み・・」
奈美　「・・・はぃ」

ラブラドールを押さえる抵抗をやめ片膝を立てる奈美・・・
女性　「えっ!?」
奈美　「んっ、んん・・ぁ・・ぁぁ・・」
獣の舌使いに反応してしまう奈美・・・
女性　「えっ!? えっ!? えぇー!?」
真衣　「きゃはは、ごめんねぇ、このひとワンコに舐められるの好きなの」
顔を真っ赤にして、首輪のリードを引っ張る女性
女性　「ほらっ、きなさいっ!」
無理矢理、ラブラドールを引き離して女性は逃げるようにその場から離れま
す・・・
何度も奈美の方を振り返りながら・・・

真衣　「ほっんと、変態だよねぇ」「また濡れちゃったんじゃない？」
奈美　「・・・」
真衣　「ワンコに舐められたままだと気持ちわるいでしょ？」
奈美　「・・・・・」
真衣　「洗ったほうがいいんじゃない？　あそこに水道あるし・・あは」

芝生の一角の水飲み場、視界を遮るものは何もありません・・・
まわりにはベビーカーを押す若いママさん達が・・・

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