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後悔15
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:シナリオ 官能小説
ルール: エロラノベ。会話メインで進む投稿小説
  
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1:後悔15
投稿者: まさ ◆72/S7cCopg
 行為の後、朝香は、健介の左胸に頬をぴったりつけ、右胸を柔らかく撫で
たり、乳首を弄んだりした。健介は左手で朝香の髪の毛を撫でていた。二人
とも、心地よい疲労を感じていた。
「ごめんね」
 突然、健介が謝ったので、朝香は驚いて彼を見た。
「どうして?」
 声には多少の不安が含まれていた。
「上手じゃなくて」
 その言葉に、朝香は安堵し、微笑した。
「そんなことないよ。素晴らしかった」
 朝香はやや大袈裟と思える言葉を用いて健介を誉めた。お世辞だと解って
いても、健介は照れた。
 二人はしばらく同じ姿勢のままで黙っていた。お互いの体温を確かめ合う
かのように。朝香の体は冷たかった。もし、自分が少しでも温もりを与えら
れるのなら、全力で温めてあげようと健介は決意した。小さい頃から、ずっ
と、一番大切に想ってきたひとなのだから。
 いつしか二人は眠っていた。朝になって、健介が先に目覚めた。腕の中に
朝香がいるのを見ると、比類なき幸福を感じた。彼女が起きるまでこのまま
でいようと決めて、朝香の安らかな寝顔を、心ゆくまで眺めた。朝香は、す
うすうと落ち着いた寝息を立てていた。
 ちょっといたずら心を起こして、健介は朝香の胸に触れた。朝香は少し反
応し、細い声を漏らしたが、起きはしなかった。健介は、ほんの少しばかり
力をこめた。大きくないが、初めて触れる女性の乳房は、柔らかな弾力に溢
れていた。その手を彼女の股間へ持っていった。陰毛に手が触れた。幼い頃
に見た、真っ白で何もなかったそこには、薄黒い茂みが出来ていた。それを
いじくりつつ、局部に手を当てた。朝香はぴくっと全身を震わせ、鼻息を荒
くしだした。前夜の行為の名残かそこはまだしっとり湿っていた。ぬるりと
指を中へ滑り込ませると、朝香は、あっと声を挙げ、大きく体を震わして、
ぱちっと音がしたかと思うくらい勢いよく眼を開けた。大きな瞳を真ん丸く
して、状況を確認するように眼球を縦横に動かした。
「健くん」
 と言って微笑むのとほぼ同時に、健介が膣に入れた指を動かしたので、ま
た、あっと声を挙げ、すると一気に顔中を真っ赤に染めて、
「ばかっ」
 と言って手を振り払い、額を健介の肩のあたりに当てて、顔を見られない
ようにした。恥ずかしがるその姿が可愛らしくてたまらず、健介は彼女をめ
いっぱい愛撫した。
「朝ちゃん。おはよう」
 と言うと、朝香はゆっくり顔を挙げ、
「おはよう」
 と返し、
「何だか夢みたい」
 と言って幸福そうに笑った。
 それは健介も同じ気持ちであった。
 それから二人は、甘い空気の中で時の流れに身を任せた。しばらくそうし
ていると、二人して腹の虫を鳴らしたので、顔を見合わせて苦笑した。
「待ってね。今何か作るから」
 朝香はそう言って、白く美しい裸身を布団から滑り出した。健介はそれを
もっと眺めていたかったが、昨夜情交した仲とはいえ、まともに見られるの
は恥ずかしいと見えて、体を屈めながら、ベッドの下に散乱している衣服を
さっと身に付けた。残念に思いつつ、自分だけ裸で寝そべっているのは体裁
が悪いので、健介も起きて服を着た。
 やがて朝香の手作りの朝食が出来上がった。ごく簡便な料理ではあった
が、健介は久し振りに母の料理を食べたときと匹敵する喜びを感じながらそ
れを食べた。味も申し分なく、
「美味しいよ。美味しい」
 と言いながらもりもり食べると、
「本当? よかった」
 と朝香は表情をほころばせた。
 二人は笑顔で食事をした。それが済むと、朝香は食器を片付け始めた。健
介はそれを手伝おうとしたが、いいよと優しく断られたし、どうしても手伝
わなければならないほどの量でないので、大人しく座布団に胡坐をかいて、
朝香を眺めた。
 朝香は食器洗いを済ますと、健介のすぐ隣に、脚を横に崩して座った。健
介に寄りかかり、肩の上に頭を乗せた。完全に、恋人に甘える仕草であっ
た。しかし、彼女の表情は、存外真面目であった。おもむろに口を開いた。
「川上くんとは、きちんと別れるね」
「俺から言うよ」
 朝香は不思議そうな顔をした。
「どうして? 私が、けじめをつけないといけないでしょう?」
「それはそうだろうけど」
 健介としては、もう朝香を直人と引き合わせたくなかった。彼女を殴りつ
けるような輩の前に出したくないのは当然である。それに、朝香を悪者にし
たくないという思いがあった。どんな理由をつけるにせよ、朝香本人が直人
に別れを告げるとしたら、朝香が自らの意思で男を乗り換えるというような
印象を与える。それでは、朝香が直人の恨みを買いかねない。健介は、あく
まで自分が奪ったという形にしたかった。そうすることで、直人の胸の内に
湧くであろう悪しき感情を自分に向けさせたかった。こうなった以上、彼と
は絶縁せざるを得ないのだから、それは今更厭わない覚悟であった。
「とにかく、俺が何とか解決をつけるから、任せてくれないか?」
「解決できるの?」
「できるつもりだ」
「じゃ、任すわ。正直、もうあの人に会うのは恐かったの」
 そう言う朝香の口調が、恐ろしく冷淡だったので、健介は寒気を感じた。
「それじゃあ、今日中に言わないとな。あいつ、時間あるかな」
 朝香はまた不思議そうな顔をした。
「どうして今日なの?」
「明日は仕事だから、夕方頃には千葉に戻らなきゃいけないし、どうしたっ
て休みの日じゃなきゃこっちには来られないんだから、今日言わなきゃ、言
うのは一週間後だ」
 健介は自分で言いながら、これは重大な問題だと考えた。この、住んでい
る場所の物理的な距離は、今後、とんだ障害になりかねない。忘れていたわ
けではないが、どうにもならないことだから、なるべく思い出さないように
していたのである。朝香にとっても、このことは気になるだろうと考えた。
ところが、彼女は平然たるものであった。
「それならそれでいいじゃないの。今日は一緒に居て」
 朝香は尚更甘えるように、頬を健介の肩に摺り寄せた。その言葉と仕草は
嬉しかったが、一週間も放っておいては、プロポーズした相手を殴るような
人間が何をしてくるかわからないし、しかもその間自分は側にいられないの
で、そのことへの不安は拭えなかった。健介の心配そうな顔を見て、朝香は
その心持ちを見抜いたらしく、
「私なら大丈夫よ。こっちからはもう電話しないし、会ってくれって言われ
ても、何かと理由つけて会わないようにするから」
 朝香にしては姑息なことを考えたものだが、それだけ嫌気がさしているの
かと思われた。ならば尚のこと早めに解決をつけたほうが良さそうなものだ
と健介は考えたが、一緒に居てくれと懇願する彼女を打っ遣って行ってしま
うわけにはいかなかった。健介が、わかったと言うと、朝香はしんから嬉し
そうな顔をして、両腕を健介の腹の辺りに回してしがみついた。
 二人はいつの間にか、また裸になって、でも汗をかいて、お互いの体を愛
撫していた。朝香は、屈託なく笑いながら、
「私ね、前から健くんとこういう風にしたかったの。だから、今、とっても
嬉しいの」
 と言った。
 
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2006/12/28 21:48:02(nb3.VL23)
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