「相談したい事があるんです」
優は家に来た少女、真由花にそう言われた。この少女・真由花、優の幼馴染
でお隣さんの柏原京輔の妹である。
「相談したい事? 俺で力になれることなら協力するけど」
優は答えた。
この少年、優は特に何の取り柄もないが、どう言う訳かよく女子と一緒にい
る事が多い。本人もその事が不思議でならず、一度京輔に相談した事があっ
た。その時京輔は。
「何で自分がもてるのか分からない? それはあれだ。お前の持ち合わせて
いる優しさがあるからだよ」
と言っていた。そうなのだ。優はどう言う訳か今までキレたりした事がな
く、平凡な優しい少年なのだ。
話を戻そう。
「で? 相談手のは何なんだい?」
そう優が聞くと、真由花は少し考える素振りを見せ、言った。
「片中さんは、私のことをどう思いますか?」
この質問には優は少し驚いたが、言った。
「そうだね、いい子だと思うよ。料理も出来るし頭もいいし」
普段からそう思っていた。だからこそ、優はそう言った。
「そうじゃなくて、私の事を……その…一人の女の子として魅力を感じます
か?」
「へ?」
この質問には、さすがの優も驚いた。