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初恋
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:シナリオ 官能小説
ルール: エロラノベ。会話メインで進む投稿小説
  
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1:初恋
投稿者:
 恋をしたのだ。まったく初めてのことであった。
 カナは、マサの、高等学校の同級生で、眼がくっきりしていて、色の白
い、よく笑う活発な女子で、多くの男子から人気があった。そうしてマサ
も、その多くの男子の一人であった。
 授業中、授業をおろそかにして、ぼうっとしているときに、カナの姿を眺
めた。当初は別段、何も思わなかったが、だんだん、その美しさの虜になっ
ていき、暇があれば、カナのことが胸に浮かぶようになった。最初は、カナ
のことを考えるときに発生する、胸が締め付けられているかのような、息苦
しく、落ち着かない、特殊な気持ちの正体がわからず、狼狽した。気違いに
なってしまったのではないか、とさえ思った。けれども、その気持ちがどう
やら、恋らしい、きっと恋なんだ、と思ったら、落ち着いて、存分にカナの
ことを思った。
 しかしマサは、記念すべき初恋を成就させようとは思わなかった。自分
に、カナは、あまりに似つかわしくない、と思った。友人が多く、いつも笑
って、勉強も運動もでき、燦然たる彼女に対し、自分は、友人少なく、いつ
も陰鬱として、勉強も運動もできない。人種が違うのではないかしら、と思
われるほどの差が、マサから活力を奪った。初恋は実らぬもの。マサは、諦
めようと思った。 それでも時々は、好きなのだから仕様がない、好きなの
だから仕様がない、と繰り返し呟いて、布団の中で丸くなって自らを慰め
た。けれども、そのときだけは、カナを頭の中から追い出した。カナをよご
す気にはなれなかったのである。
 そうして、そろそろ諦めもついてきた頃、運命のいたずらというのか、マ
サとカナは、二人きりになる機会が訪れた。放課後の教室、クラスの行事に
関することでの話し合い、とか、そんなところであった。
 マサは有頂天になり、うわべは真面目にしていたものの、全くのうわの空
であった。カナの美貌を眺めながら、一度は諦めたのに、図々しく、この機
会を逃すまい、と思った。そんな調子であったから、話し合いは難航し、時
間だけが過ぎていった。
 きっかけはなかったが、突然、炎の如き情熱が、腹の底から湧いてきて、
マサの心身を焦がし、あふれた。思いを伝えた。
 カナは、そんなことには慣れていたので、平然としていた。マサは、不意
を突くことで、カナの心によりいっそうの感動を与え、少しでも成功の確率
をあげようと目論んだのだが、無残に失敗して、少しがっかりした。カナ
は、そう。と言ったきり、黙ってマサを見つめているのだった。
 カナの眼差しが、そろそろマサを駄目にする、というところで、
「私を好きなの?」
 とカナが言った。マサは黙ってうなずいた。
「私としたいの?」
 続けてそう言った。これには、かっとなった。自分は、そんな軽薄な欲望
を満たしたいがために、そう言ったのではない!と思って、
「馬鹿にするな!」
 と怒鳴りかけたが、ふわりと、羽根が舞い降りて来るかのごとく、カナの
柔らかい唇が落ちてきて、口を塞がれた。それでマサは、だらしなくなっ
た。もう、どうでもいい、と思った。所詮、世の中は、男と女なんだ、と思
い、同時に、カナの、甚だ偏った男性の見方をなんとなく理解して、不憫に
思った。
 カナは、次々と行為を進めた。マサの服を素早く脱がせて、自分も裸にな
り、手や口や乳房を使って、マサの体中を愛撫した。さらには、女性に快感
を与える法まで教えた。マサは、幻滅して、最早完全に興醒めの態だった
が、どうせならと思って、快楽だけは享受した。カナに教えられたことにも
従い、カナを感じさせるように努めた。そうしてカナは、マサのものを、自
ら導いた。マサは、カナを強く抱いて、言われるがままに腰を振った。する
と、先ほど失った情熱を再び取り戻した気がして、自分が世界で一番、この
哀れな娼婦にも似た娘を愛しているのだ、と思って、全身を躍動させ、一生
このひとから離れまい、とまで思ったが、射精とともにその気持ちは消滅し
た。
 悲惨な失恋。
 後で聞いたのだが、カナは、少し前まで大学生の男と交際をしていて、や
や異常な趣味をもつその男によって、おかしくさせられていたという。それ
を聞いたマサは、可哀想に思ったが、格別どうにかしてやろうという気はし
なかった。
 次の日からは、もうそれまで通りの、ただのクラスメイトだった。ただ、
マサは少し変わった。自分には、他の人よりも、一歩先んじているところが
あるんだ、という自負が、優越感を生み、自信となった。
 が、それだけのことであった。どうも、人生が大きく変化した、というこ
とはなかったようである。もとが駄目だったのである。
 
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2005/09/10 23:41:45(EOG6fhiF)
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