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カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:痴漢 官能小説   
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1:継続
投稿者: 玲子
20代~30代の中頃の私は、一言でいってしまえば、恋愛にだらしなかった。
恋愛とも言えないような異性関係に、自分の女としての自信に自惚れていたのだ。

そんな自分に対し一抹の不安はあったものの結婚と離婚を経て、どんなに背伸びしても若くはなくなった40代の今、まるで憑き物が取れたようにあっさりと、日めくりカレンダーが減るように男への興味は薄れていった。

自分の生活の中で異性に注ぎ込むエネルギーがなくなると、生活リズムは規則的なものに収まった。

無駄に異性の興味を惹き付けるべく、呼吸と心音を合わせないことなく、自分のリズムで生きていけたのだ。

男の匂いのない快適な暮らしは、細かな問題を除けば凪ぎのように心穏やかだったのだ。
それが突然、理屈とは別に甘くやるせない、暴走のスイッチを押されたのだ。

あれから数ヵ月が経過した。
相変わらず、続いていた。

生理の期間は勿論、気分が向かないときはキッパリと拒否。
それ以外は受け入れていた。

相手は辛抱強く、解禁される時を待ちわびて、静かに手を伸ばしてきた。

時折、不信な雰囲気に気付いた乗客が助けに動こうと視線を合わせてきたが、強い拒絶の眼差しを返すと興味を失い、そっぽを向いた。

余程どちらかがエキサイトしなければ気付かれることはなく、また気付かれてもお約束の態度をすると、誰もが見て見ぬふりをしてくれた。

彼の指使いはいつも優しく動かしてくれた。

駅に着くとトイレに入り、オリモノシートを張り替える。
何時の頃からか、小さな紙片がパンストに挟まれるようになった。

そこには相手の好みだったり、要望、私への気遣いが記されていた。
それならと私も返答を記した紙片を用意し、その都度電車内で相手に渡すようになった。

阿吽の呼吸、お互いが通じシンクロするようになってからは、妙な話、もはや生活の一部になっている。

時には私から要望した。

すると相手はそれに応えた。

私が欲しい時にだけだが、コンドームを装着させたのだ。

巧妙にぺニスを触り、射精した後のものを受けとる為に。

生理前というもの、私はどうかしてしまう。

ハンカチで丁寧に挟みバッグに入れられたそれを、人知れずトイレで取り出して青臭い精液の匂いに陶酔するほど、生理前の私はどうかしてしまう。

私も相手の要望に応えて数少ない短めのスカートを身に付けたり、時には嫌悪しながらも剥がし取ったオリモノシートを渡してもいた。

自分の中で漠然と、予感めいた気持ちはあった。
いつまでも、このままの状態で満足できなくなるであろうことが。
 
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2016/08/04 11:16:00(SagEerc1)
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