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1:幼い赤貝の話
投稿者:
つき
◆Jz9y3GJYBc
1
かつての古の時代、海の恵みを求める者が、幼き赤貝を見つける。その赤貝はまだ成熟に至らず、その若々しさを保っている。慎重にその貝殻を指先でそっと開くと、中には繊細な小さな空洞が広がっていた。 その空洞に、直径5センチほどの硬質の棒を優しく当てがう。中心部は優美な曲線を描き、かすかに脈打っているかのようだ。幼い赤貝の繊細な空洞に、ゆっくりとその棒を押し入れる。赤貝は一瞬苦しげに身をよじり、貝殻の表面は張り詰め、まるで限界まで膨らませた風船のように今にも裂けそうなほどだ。 未成熟の赤貝であるにもかかわらず、その痛みを和らげるかのように、わずかな潤滑液をじんわりと分泌する。その潤滑液は、張り詰めた貝殻同士の摩擦を和らげるための自然の防衛機能のようである。 傷つけないように細心の注意を払いながら、その棒をゆっくり、ゆっくりとさらに奥へと押し入れていく。 2 幼い赤貝は、まるで初めての試練に直面する幼子のように、必死の形相を見せていた。小さな身体には、異物が押し入っていた。元来、広がる余地の少ないその柔らかな皮膚は、限界を超えて張り詰めていた。まるで、初めての挑戦に臨む子どもが背伸びをするかのように、赤貝もまた精一杯にその身を引き締め、恐怖に立ち向かおうとしていた。 赤貝の小さな体は本能的に反応し、異物を排除しようと必死に締め付ける。きゅっ、きゅっ。そのリズムはまるで心臓の鼓動のよう。3秒に一度、規則正しく繰り返される。そのたびに、赤貝の精一杯の抵抗が伝わってくる。しかし、異物はびくともせず、赤貝の努力を無情にも退けていた。 赤貝はせめて皮膚の摩擦を和らげようと、潤滑液を分泌する。その液体は、異物との摩擦を少しでも減らすための自然の知恵であり、赤貝の生命力の象徴でもあった。異物は赤貝の反応を感じ取り、ゆっくりと後退し始める。その動きに伴い、赤貝は鋭い痛みを感じ、その度に小さな体を震わせた。 異物が抜けると、静寂が訪れた。赤貝は、その短いが激しい闘いから解放され、ほっと息をつくように見えた。異物は赤貝の防御反応から分泌された潤滑液で濡れ、テラテラと光り、脈打っている。一方で、赤貝の押し広げられた後の幼い穴は、ゆっくりと元の形に戻ろうとしていた。その様子はまるで、初めての経験を経て成長する若者が、新たな一歩を踏み出すかのようだ。 その幼い穴は、初めての試練の余韻に包まれ、微かに痙攣しながら動いていた。まるで鯉が口をぱくぱくさせるように、小さな動きを繰り返す。その姿には、青春の瑞々しさが宿っていた。 そこには静かな時間が流れていた。 3 赤貝を俯瞰すると、柔らかな山並みのような曲線が見えます。触れるとほのかな温もり。その端には小さな突起があり、まるで灯台のようにひっそりと佇んでいます。この突起は隠されていますが、内側で脈打っているのか、外からはわかりません。 山並みに視線を戻すと、その表面はほんのり赤みを帯び、先ほどの衝撃で血圧が上がり、全体が少しむくんでいます。赤貝の内側を見ると、内壁から分泌された潤滑液がわずかに滴っています。それはまるで瑞々しい果物に降りた朝露のように輝いています。 野にいる野獣たちは、この初々しい朝露の甘美な香りを嗅ぎつけて集まってきそうです。 赤貝の幼さと無垢さは、未知との遭遇によって一層際立っています。その小さな体は、まだ成長の過程にあり、すべてが初めての経験です。未知と出会うその瞬間は、生命の神秘と美しさを感じさせます。 4 赤貝の柔らかな棒状の頭が、幼い小穴からゆっくりと抜け出た後、垂れた潤滑液を確 かめるように、すくいとりました。 そして、硬い棒は、小穴の周囲に広がる山々を愛でるようにそっと撫でました。 人間の年齢にすると8才か9才にあたります。 まだ人間でいう第二次性徴はきておらず、その刺激が外敵によるものが味方に愛されているのか判断がつかず、ただただ刺激に驚き、身をよじらせていました。 その動きを見て硬い棒は、より固くなり脈打ちました。 5 赤貝の小穴の周りに存在する山脈に触れると、その器官は愛らしく小刻みに震えた。再び硬い棒をその小さな穴に当てがいトントンと優しくノックする。先ほどの強烈な体験から、その穴は瞬時に固く閉ざされた。しばらく待つと、緊張を解き、再びその小さな穴をそっと開いた。その姿はまるで、内気ながらも好奇心に満ちた少女が勇気を出して顔を覗かせるかのよう。汚れのない愛らしさに満ち溢れていた。 顔を覗かせた少女の好奇心を裏切り、硬い棒はその場を離れ、赤貝の二つの突起に近づいた。突起の周りを優しくクルクルとなぞり、突起自体に触れない。赤貝の反応を待つ。 赤貝に意思に反して、赤貝の生物的な反応は、二つの突起を隆起させ、硬い棒に近づこうとする。 一度見失った固い棒をふたたび見つけた赤貝。 遠くに浮かぶそれの刺激を求め、手を伸ばそうとするが如く二つの突起を必死に上下させる姿。父親の愛を求めるように。 まだ子どもであり、幼く初々しいが、成人に劣らない輝きを放つ妖艶さも微かに感じる。全て意思ではなくDNAに刻まれた本能だ。
2024/06/22 20:45:53(gH/xR9ML)
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