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ロック・オン
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ロリータ 官能小説   
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1:ロック・オン
投稿者: サトシ
僕の父親は、きょうだいが多い。

父親が長男で、その下に妹が1人、弟が2人。この4人はとても仲がいい。

父の妹、僕の叔母だけはシングルマザーで娘が1人。他の叔父たちは、それぞれ2人子供がいた。
僕の父親だけ、やや結婚、出産が早かったので、僕が高校生の頃は、5人のいとこたちはみんなまだ小学生だった。
世話好きの母の影響もあり、僕もこの年が離れたいとこたちと、よく遊んでやった。

父と仲の良い弟妹は、何かというと
実家である僕の家に子供を連れて集まってくる。そんな時僕は、ガキ大将になり、山へ川へといとこたちを連れ回して遊ばせた。
夏休みともなるとその回数は増え、みんなでプールへ行ったり、泊まりの時は夜、花火をしたり。宿題も見てやった。

いとこたちの内2人は女児だったが、男児と同じように真っ黒に日焼けし、髪もショートカットにして半袖半ズボンで走り回っていたので、男女の区別を意識する機会はほとんどなかった。

そんな僕も、高3の受験生になると、さすがにいとこたちの遊び相手はできない。集まってきたいとこに挨拶し、たまに宿題を見てやるのが精一杯だった。

そして翌春。僕は無事第一志望の県内の大学に合格した。
ある日僕が講義から帰って来ると、リビングのソファーに、真新しい中学の制服を着た、色白の少女がチョコンと座っていた。僕が戸惑いながら会釈をすると、少女も笑顔で返してくる。

僕は急いでキッチンでお茶の用意をしている母親の所に行き
「あれ、誰だ?」と聞いた。
母は呆れ顔で
「何言ってるの?綾子さんの所の、美咲ちゃんでしょ?」と言った。
綾子は父の妹だ。その娘の美咲は、僕が2年までまで遊びに連れ回したメンバーのひとりだった。しかし…
『美咲?あれが?』
僕がまだ納得が行かずにいると、母が
「あの子もあんたと同じ。中学受験するんで、この1年ほとんど外遊びしなかったみたい。」
「髪も伸びて、元々色白だったから、日焼けもすっかりさめちゃって…あんたが見間違えるのも無理ないわね」
と言って笑った。
僕は美咲の、飾らない美しさに、目が離せなくなった。

その年の夏。僕はまた、集まってくる
いとこたちを、山や川へ連れて行って遊ばせてやった。美咲もその中にいたが、もう小学生に交じってはしゃぎ回ることはなく、子どもたちの面倒を見る側に回ってくれたので、僕はずいぶん助かけられた。

その一方で、僕の隣でチビどもを笑顔で見守る、美咲の横顔の美しさと、半袖の腕を上げたときに腋からのぞく、白いスポブラに包まれた小さな膨らみに、僕はドキドキさせられっぱなしだった。

そして、秋のある日。僕が大学から帰って来ると、玄関前に大型のワンボックスが2台停まっている。
『ああ、今日からだっけ…』
父のきょうだいとその家族は、毎年恒例でこの時期に温泉旅行に行く。僕の両親と父の妹、弟夫妻で7人。これにそれぞれの子供が加わるので、家の中は蜂の巣をつついたような騒ぎになっていた。
その喧騒の中に、美咲もいた。
大人たちの出発前のアレコレに、待ちくたびれて退屈したチビどもの遊び相手をしている。だが僕は、元々この親戚たちの渡鬼のような騒ぎが苦手だったので、少し離れた場所で、収まるのを待つしかなかった。

ようやく全員の荷物の積み込みが終わり、出発となったので、僕は玄関先まで出て見送った。その時ふと気づくと、美咲が僕の横に立って、ワゴン車の中のチミビどもに手を振っている。
『あれ?』
当然、美咲も付いていくのだと思っていた。昨年まではそうだった。

ワゴン車が行ってしまってから、僕はおそるおそる彼女に
「美咲は、一緒に行かないんだっけ?」とたずねた。彼女は少し戸惑って
「あ、聞いてなかった?あたし、この家でサトシ君と、留守番…」
それを聞いて僕は、胸の鼓動が3倍くらいに跳ね上がり、苦しくなった。

僕は全力で平静を装い
「そうだっけ?母さん、そんなこと言ってたかな…」言いながら母の携帯に電話しようとすると、
「あたし、お部屋に戻ってるね」と言って、大きなバッグを抱えて僕の部屋の隣の、来客の時に泊まってもらう部屋に引き上げて行った。
僕が電話で母に苦情を言うと
「何言ってるの?あんたが私の話をちっとも聞かないからでしょ?」と逆に怒られた。そして
「ご飯の下ごしらえは、一通りしてあるけど、あんた年上なんだから、ちゃんと美咲ちゃんの分も用意してあげるのよ!」と、明らかに見当違いな心配をしている。
この能天気な母親は、大学生の息子が、中1の美咲を襲うかもしれないなどとは、考えてもみないのだろう。
僕は「分かった分かった」と言って電話を切った。

こうして、僕と美咲の短い同居生活が始まった。


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2023/04/12 15:42:23(fvwJ2PP3)
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