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蛍恋
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ロリータ 官能小説   
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天気がいいと辺り一面の緑からむせかえるような草花の匂い。
一昔前にリゾート開発で失う筈の緑だった。
今では緑地公園となり、公園の中心には湧き水の小川が流れる。
結構な広さで、小川では沢蟹やオニヤンマのヤゴ、ザリガニ、小さな魚も見付ける事ができる。
小川の西側は山に繋がっていて遊歩道が山に向かって伸び、そのまま山道へと出る。
此所は、春はいい太さの独活が沢山とれる。
夏はカブトムシが沢山取れた。

秋になると胡桃、山栗、トチノミが実る。

小川から東には、遊具が並びその回りをランニングロードが整備されていて、常に賑わっていた。

中心を流れる小川では
もう、10年くらい前に放流された蛍が順調に数を増やし、結構な観光スポットとなった。


沢村太一は、今年で26になる。
高校を卒業して、都会に就職したが、合わずに1年で退職し帰郷すると近所のコンビニでアルバイトを初め、そのまま現在に至ってしまった。

同級生の中には、もう独立して結婚し、子供を授かった者もいる。
在る者は、インターネットショップを開いて年収ウン千万稼いでる者もいた。

焦らない訳でもないが、どうしようもなかった。

このうだつの上がら無さは、親譲りなんだと勝手に決めつけていた。
せめて彼女でもいたら、うだつも上がったのだろうか?


丁度、六月の半ば。
緑地公園の小川に蛍が飛乱する時期で、今年はやけに蒸し暑い。
太一は、人混みよりも、こうした人より、物言わぬ動物や昆虫を好んだ。


西の山の頂きに太陽が掛かると太一は、全身に防虫スプレーをまんべんなく吹きかけていく。
履き古したコンバースに足を入れ、紐をキュッと結ぶ。
心、軽快に緑地公園を目指した。

この時期の夜の緑地公園は、人も居なく、神聖だ。
小川の蛍のお陰で公園内の外灯はほぼ、消灯され、その代わりに制服警官が巡回して回っていた。
太一は、すれ違った警官に「あれ?太一君かい?今年も蛍かい?もう沢山でてるよ。気を付けて行っておいで」
太一は軽く頭を下げて
「はい。ありがとうございます。では」
毎年の事なのだ。

警官にとって、太一は名物とも言えた。
太一にしては、蛍といつもの警官とセットだった。
小川に着いた。
川面に生えた芦が、まるで別の生き物のように蒼翠に点滅しながら光る。
空にもたゆたむように個々の光りを解き放ち、幻想の世界だった。
毎年みるのに、太一は、毎年、最初はあまりの神々しささえ感じて
「う、わぁ…」と感銘を洩らす。

太一は、人混みにいるのは飽きるくせに蛍の群れは、一向に飽きない。
眼は少年のように一斎の濁りも許さず写す。

暫く蛍の妖精の様なダンスにも見慣れて、上流を目指した。
上流にはベンチがあり、東屋もあり、トイレもある。
太一は、ここで
買ってきたパンや缶コーヒーを蛍観ながら、食べたかった。

太一の心は、それはもう小学生のウキウキとなんら変わらない。
心弾み、真っ黒な西側の山道へと続く森の方へも思いを馳せて、頭に大きなカブトムシや形の良いクワガタムシを思い浮かべては、更に心踊って
「やっぱり、田舎はいい。田舎がいい」と呟かされた。

目的の東屋に着くと、果たして。
先客がいて、携帯電話を開きしきりにメールだろうか?
指を盛んに動かしているように見えた。
心踊ってた筈の太一は、すっかり消沈してしまい。今度は「ちぇっ…」と、呟かされた。

仕方なくベンチの方を陣取ってビニール袋をカサカサ開きパッカンと缶コーヒーのプルタブを開く。
太一は、拗ねた子供に戻っていて、さも陣取り合戦に負けていじけて音をしきりに起ててみせた。

多分、人がこの太一をみたら、顔を膨らませていただろう。
当然、東屋にいた人物は太一の存在に気づいた。
気づいたから、太一に向かって歩きはじめた。

太一は、向かってくる人影を不審に思い、凝視する。

女性?であろうか?


太一の前に その 人が現れると
「こんばんは」
やはり、若い女性の声だ。
太一も「こんばんは」と答えてはみたものの、夜の11時過ぎ、こんな暗がりに女性独りとは?
少々、薄気味悪がった。

太一はオバケは嫌いだった。
そんな事をよそに女性は続けた。
「あのぉ。サイトでお約束した方ですか?」

太一は、正に拍子抜けだった。
口にパンが入っていた事もあるが、不意にも
「ふぁあ あ?」
と奇妙な答えだった。


女性も、くっくっくと笑いだした。

太一は、口の中のパンを慌ててコーヒーで流し込んでから、改めて
「はい?サイト?ですか?違いますね、待ち合わせですか?」
すると女性は、無許可に太一の隣に座りはじめ
「待ち合わせってほどでもないの」

じゃ、なに?とも太一は思ったが、黙って再びパンを千切って口に入れた。

隣にしっかり、座ってしまった女性が、今度は太一に身体をくっつけてきて、太一は口を動かすのを忘れて生唾を1つ、ごくり。
「ねぇ…セックスして?」
そう言って女性は太一の太股に手を乗せてきた。

太一は、口に入っていたパンをあんぐりと開けてしまった口から落としてしまって女性の方を眺めた。
幽霊ではない。
生の女性だ。

なんと返したら良いものか…
ただ
「あははは…」と返しておいて考えた。

それは様々、考えられた。
のこのこ着いていって、恐いお兄さん達に囲まれ悲運な事。

実は男性で…いやいや、声だ! 声は、ちゃんと女性だ。

あとは…あとは…

太股に乗せられた手は、酷く小さく思えた。
そして温かい。と、言うより熱いくらいだ。

理性がぶっ飛ぶ!!とでも言うのだろうか?
既に太一の男の部分は隣の女性の提案に合否を出して準備しはじめていた。
太一も、それ に従う事にして
「うん。セックスしよう」

結果的に酷く殺風景な会話となった。
「セックスしよう?」に対して「うん。セックスしよう」
まるで冗談だ。
二人は、そのまま抱き合いキスを交わした。
太一は女性の唇、舌から甘いキャンディーの味を知り、女性は太一の口から、パンの味を知った。

暫く、二人はキスで良かったが、静寂な二人を
ぷぅ~ん、ぷぅ~ん と藪蚊が盛んに邪魔をするので太一は堪らず「ねっ!!ホテルいこっ!!ホテルっ!!」
女性の手を取り立ち上がる。
言わなくても女性は着いてくるとわかっていた。

ホテルが近くなり、女性はサングラスをして明かりを避けて
「ユリカ…。君は?」
歩きながら、無言の不自然を女性の方から破った。

太一は「ユリカちゃんかぁ…俺は、太一」
チラチラ、気になってユリカの顔を覗くもトンボみたいなサングラスで顔がよく見えない。
あんまり太一がユリカの顔を覗くので
ユリカが「凄い立ってるよ」茶化した。

ホテルに入り、ユリカはサングラスを外すと…

太一は目を疑った。
これは…どう見ても…小学生か…良くて中学生?
いやいや、良くない。

しまったと思ったが…
子供が真剣な眼差しで。
それも熱っぽく、刺すような目で両手で太一の男を握りしめた。

ダメダメダメー…そうは思っても、太一の身体は、この非日常に対応作もなく。男の部分から、欲望に侵食されてゆく。

やっとの思いで
「ユ、ユリカちゃんて…いくつなの…?」
「14…」

太一は、あぁ!!俺はダメな大人だぁ~
心で謝罪し、身体は大罪を犯した。
ユリカは、以外と馴れていてスムーズに事が運び、お互い悦びを得られた。

14とは言え、ユリカの身体は女性そのもので雑誌やDVDで見る、見事な裸となんら変わらなかった。
肌も熱っぽく、あつく。
艶かしく蠢き、蕩けるような甘い喘ぎは、成熟した女性そのものだと思った。

お互い、若さに任せて、チェックアウトぎりぎりまで、肉体を悦び耽った。


太一とユリカは、チェックアウトを済ませ、ホテルを出ると緑地公園へと戻った。
公園の中までくると、ホテルを出る時にしていたサングラスを外しユリカが太一にキスをねだり、じっくり二人は抱き締めあいキスをしてから
ユリカが「私の彼氏になって」
太一も「あぁ、ユリカちゃんがよければ」

「太一君、ヨロシクね。チュッ」
「ユリカ…明るいとこでみると、かわいっ!!チュッ」

そして、なんともしまらないハッピーエンド。


 
2013/06/22 09:15:58(PiFHQrkb)
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