やはり緊張する。恋人の智香の母に始めて会うのだ。約束の時間には､未だ３時間以上もあるというのに､智香の方も落ち着かないらしく､朝からそわそわしていた。同棲して半年けじめとして挨拶をしておく事にしたのだ。母親と弟と三人の生活だったのを俺との同棲により壊してしまったので､後ろめたさもあった。時間には早すぎたが､二人とも落ち着かないので､とにかく出かけることにした。お土産は買っていたので､そのまま直行した。

田舎の一軒やでまわりは､ひっそりとしていた。玄関で声をかけると､奥から返事がしたようだったので､待っていたが､誰も出てこない。もう一度声をかけたが､反応が無い。仕方なく二人とも上がっていった。居間には誰もいなかったが､２階から声が聞こえていた。智香は弟がいると思ったので驚かそうとそっと上がって行った。俺も後に続いた。
｢孝ちゃん！！｣
いきなり戸を開けて智香が入って行った。が､直ぐに飛び出してきた。無言で蹲る智香に不信を覚えた俺は､中を覗きこんだ。若い男(弟)と熟女(母)の全裸の姿が飛び込んできた。四つん這いの女は､後ろから若い男に貫かれていた。俺に気がついた男が､女から離れると､女が､俺のほうを見た。其の女こそ俺には忘れられない女だった。
｢まさか､彼女が･･･」
俺は､運命の悪戯を感じた。彼女が智香の母親だったとは･････

智香に出会う二年前､当時の俺は､彼女も無く､テレクラ三昧だった。気まぐれで､遣り逃げ専門だった。若い女には興味が無く､遊びには都合のいい熟女専門だった。若い俺には、面白いように年上の熟女がかかった。暇を持て余す女の多いのに驚きながらも俺にとっては､好都合だった。殆どが､その場限りだったのだが､智香の母の幸枝とは､智香に会うまで付き合っていたというか､セックスフレンドの関係だった。お互いの求め合う時にだけ会っていたのだが､不自由はしていなかった俺だが相性のよさに惹かれてのめり込んでいた時期もあった。幸枝の自由奔放なセックスは俺のそれまでの常識を超えていた。アナルや野外の味を覚えたのも､幸枝のお陰だった。智香と出会い同棲するようになり､自然と会わなくなっていたが､俺が忘れるはずは無かった。とはいえ､こんなかたちで会おうとはね。どうしたら･････

智香も知らなかったらしい。弟が母と関係していたとは､夢にも思った事は無い様で､呆然としていた。挨拶どころではない。俺は仕方なく､家に戻る事にした。

家に着いてまもなく､幸枝から電話が来た。智香は出ようとしないので俺が相手をした。やはり幸枝も気付いたようで､驚いていた。とりあえず二人で会う事にした。幸枝は､家に来ると言ったが､智香が頑なに拒んだので､外で会う事にした。

待ち合わせの公園へ車で行くと､幸枝が待っていた。俺は幸枝を拾うと､郊外の山へと車を走らせた。山頂近くの脇に止めると無言だった幸枝が喋り始めた。
｢驚いたわ！！あなただったなんて・・・」
｢俺のほうこそ､偶然とはいえ･･･｣
｢見たわよね､息子とのこと･･･｣
｢アア､驚いた。いつからなの･････｣
｢半年前かな･･･貴方と会えなくなったし･･･つい･･･気がついたらもう離れられなくなっちゃったの･････｣
｢俺のせい･･･？？｣
｢どうかな？？わかんないわ！！あの子は内気で姉に憧れてたの。いなくなって､対象が私になった見たい･････可愛そうになっちゃったし･････｣
｢幸枝･･･満足してるの･･･俺･･･君のこと･･･」
正直､智香はセックスは淡白で俺は満足してなかった。愛とセックスは別物だ。いくら愛していると言っても生理的欲求は満たされるものではない。かといって､浮気も出来ない。悶々としていたわけだ。幸枝と息子の行為を見て､勃起していたのだった。あの痴態が頭を掠めた。自然と幸枝を抱きしめていた。抵抗する幸枝の姿は、俺の目には以前の儀式のように映った。行為の前の儀式だ。状況が変わっていることなど考えもせず､以前のように唇を奪うと､スカートを捲り上げ､パンティーに手を伸ばした。触れたと感じた瞬間に､激しく突き飛ばされた。訳がわからず一瞬動きが止まった。幸枝の荒い息が聞こえた。拒否され逆上した俺は､幸枝の顔を平手で数発殴ってしまった。呆然とする幸枝を見て我に返った俺は､謝った。その時幸枝の手が俺の手に触れた。指を絡めてきた。幸枝の興奮している証だ。俺は了解を得たと思い再びキスをした。抵抗は無く舌を絡めて繰る幸枝に答えるように､愛撫に移る。股間は充分に潤い激しく求め､喘ぎだした。もう幸枝は止まらない。これは経験上確実だ。慣れ親しんだ体というものは恐ろしい。半年のブランクなどは関係ない。俺の動きも幸枝の動きもスムーズなものだった。二人は､半年の月日を取り戻すように求め合った。

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