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一夜の逃避行
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:人妻熟女 官能小説   
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1:一夜の逃避行
投稿者: (無名)
山の温泉宿は、深い雪に包まれていた。湯煙の立つ小さな旅館の灯りは、夜の帳に沈みながら、仄かに白い世界を照らしている。

部屋の障子を開けると、月のない闇に雪だけがしんしんと降っていた。遠くの山の稜線も、音のない夜に呑み込まれている。湯気の立つ卓上の盃に、浴衣姿の女はそっと酒を注いだ。

「静かですね……」

女はそう言いながら、杯を差し出した。男は黙ってそれを受け取り、一息に飲み干す。

二人はインターネットで知り合い、本名すらも知らない。旅先の仮の名で呼び合い、一時の傷を癒やし合う。過去も未来も口にしない、一夜限り約束だった。

「今夜は、雪がよく降りますね」

男がぼそりと呟く。部屋の隅に備えられた火鉢の炭がぱちりと鳴る音だけが、部屋の静寂を切り裂いた。女は細い指で盃を撫でながら、障子の向こうの闇に目を遣る。

「雪の音って、聞こえるものなのかしら」

「聞こうとすれば、聞こえるかも知れませんね。煙草を吸っていいですか?」

そう言って男は煙草に火をつける。紫煙が飴色の梁を伝いほの暗い天井へと昇ってゆく。絹子は煙草の匂いが好きだったが、この男の吐く紫煙はどこか懐かしさすら覚えさせた。

男の顔は、間接照明の薄い灯りに照らされている。無精髭が薄く伸び、眼差しには優しさと深い影が混在している。男は多くを語らないが女にはそれも心地良い。

女は盃を傾けながら、潤んだ瞳で男を隈無く観察し、瞬き度に長い睫毛をはたはたと動く。

男の筋張った手や浴衣の隙間から覗く逞しい胸板に、次第に身体の芯が熱くなるのを感じた。

「ねえ、いつまでこうしてるの?」

ふと、女が問う。普段は出ない様な誘いの言葉が、酒のせいか口をついて出た。男は煙草を灰皿に押し付け、しばらく天井を見つめ、言葉を選びながら低く落ち着いた声で答える。

「あなたの心の雪が融けるまでは」

「……どうすれば融けると思う?」

「それは…」

男は黙って立ち上がると女の横に腰を据え直して女の肩を抱き寄せる。女は男の顔を見上げて自ら唇を重ねた。

柔らかく濡れた唇がぬるぬると行き交い、女は男の舌を口腔に受け入れる。チュクチュクと舌が絡まる湿った音と感覚が女の身体を更に火照らせた。

男は開けた女の胸元に手を突っ込み、柔らかな白い乳房の掌で探りながら先端の膨らみをコリコリと刺激する。

「あっ…」
女は耐え切れずに高い喘ぎ声を上げた。男の刺激に乳首はすぐに勃起し浴衣にぽつりと小さな丸い膨らみを作る。

女は恥じらう間もなく快楽に融けてゆく意識の中で、この関係が儚いものであることを改めて思す。けれど女はそれでもいいと思っていた。雪国の夜には、すべてを呑み込む静けさがある。過去も未来も、ただ今宵だけを生きればよい。

障子の向こうから、宿の者が膳を運ぶ気配がする。女はふと男の手を取り自らの下腹部に導く。男の節くれ立った手は、火鉢にあたりながらもどこか冷たい。

「ここも触って…」

男の指は陰毛を辿り下へ下へと降りる。

「痛くないですか?」

男は女の目を見つめながら静かに囁き、女の割れ目に指をそっと這わせた。割れ目は準備が出来ていると言わんばかりに、既に十分潤っていて、触れる肌よりも幾分温かった。女は男の指の動きに合わせるようにハアハアと浅い吐息を漏らし、男はそんな女の様子に強い興奮を覚える。


二人は互いに孤独を埋めるための温もりを求め合いながらも、その奥底には、決して交わらぬ壁を持っている筈だったが、最早そんな事はどうでも良くなっていた。

開けた浴衣の隙間から顔を覗かせる男の硬く反り返ったペニスを女は口へと運ぶ。男の亀頭はぷりぷりと柔らかく、女が舌を絡める度にピクピクと悦びの反応を見せる。その先端から漏れ出す塩味を帯びた男の体液が女にはとても愛おしく感じた。

「ああっ!気持ちいいっ!もっと!ハアハア…」
二人は声を抑える事もなく、すっかり開けて邪魔になった浴衣を脱ぎ捨てて、全身の肌でお互いを感じ合う。

窓の外に降る雪とは対照的に、二人の熱く汗ばんだが肌が壁を完全に取り払う。

「入れていいですか…?」
男は我慢できないとばかりに女に問う。

「お願い…そのまま入れて…」
女はうっとりとした目で男の懇願を承諾する。

男は女を仰向けに寝かせると股を開かせ、その割れ目にペニスを突き立てるとそのまま腰を沈める。女の膣はスルスルとそれを飲み込んだ。

「ああっ!うううっ!」

女は呻きにも似た声を上げた。侵入した熱い肉棒が拍動し、亀頭の柔らかな膨らみが身体の内側を掻き混ぜ、下がろうとする子宮をゆっくり深く押し戻す。

大き過ぎず小さ過ぎもしない。男の太いペニスは意図しないまま、女の快感を局所的に擽る。

「いくっ…いくっ…」
女はそう言いながら同時多発的に訪れる快感に抗えずに何度も果て、愛液とも小便とも解らない体液を撒き散らす。男もまた女から得る柔らかい快楽を噛み締めるように、眉を潜めて女の顔を見つめながら、パスンパスンと音を立てて夢中に腰を振り続ける。

「くっ…うううっ…」
やがて男は硬く目を閉じる。膣内のペニスが更に膨らみを増し、女は男が射精を我慢している事を察した。

「そのまま…中に出していいよ…」
女は男の身体を抱き寄せて頭を撫でる。

「あっ…出…出る…」
「私も…またいくっ…」
男は覆い被さる様に女と唇を重ねながら身体が反る程に深く腰を沈め、亀頭を子宮口に密着させるとぶるぶると身体を震わせながら声にならない叫びを上げて、女の中で大量の精液を吐き出した。

はあはあ…
男は女の髪を撫でて何度も唇重ねる。女は放心直後で朦朧としながらも優しい満足感に浸った。


夜が更け、雪は一層深く降り積もる。火鉢の炭も消えかけ、部屋の中はほの暗い。二人は布団で身を寄せ合った。

女は男の胸に顔をうずめる。どこか遠いところから、風の音が微かに聞こえる。

「ねえ、名前を教えて。私は…」
女は男の胸元で自分の名前を囁いた。約束は約束であったが、この男に自分を知って欲しい、言わないと後悔する気がした。

「いい名前だね。…さんか。僕は…」
男は肩を抱く手に僅かに力を込め、女の囁きに答える。それはこの出会いを終わりにしたくない男の意思表示でもあった。

名前を持たず、過去も未来も捨て、今宵の孤独とぬくもりだけを分け合うだけだった二人が再び名前を得る。それはある意味で運命的にも思えた。

女は静かに目を閉じた。男の胸の鼓動が遠い波音のように耳に響く。男は女の髪を撫でて匂い嗅いだ。

「あぁ。すごいいい匂い」
「ちょっと嗅がないでよ」

二人は裸のままでじゃれ合い、夜が明けるまで何度も互いを求め合った。



二人が朝食を取り、宿を出る頃には夜中降り続いた雪は止んでいた。

「じゃあ帰ろうか」
同じバス停で同じバスを待つ二人。降り積もった新雪の丸い稜線を朝日が美しく照らしていた。
 
2025/05/03 02:16:59(mEe/mI74)
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