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愛のある夫婦とおじさん
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:人妻熟女 官能小説   
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1:愛のある夫婦とおじさん
投稿者: 飯塚
一ヶ月前くらいかな、知人のクリエーターが主催のBBQ誘ってくれた40才過ぎて離婚して鬱なツイートを深夜にするから心配させてしまった。DMで大丈夫って返信したが酒飲んでまた暗いツイートしてしまった。
 「元気出せよって言うのは簡単だけどさ、家で仕事してると酒やめられないだろう、早くさ恋人作ってさ。」
 彼はとても人格者だと思う、綺麗な奥さんに可愛い子どもが2人もいる。彼に気をつかわせないようにノンアルではじめたが、すぐに焼酎をノンアルで割って氷をいれて飲み始めた、迷惑かけないペースで それだけだ、でも彼の子供を相手にしてると自分の子供を思い出して悲しいのと同時に次にもし機会があったら幸せな家庭をと思うけれど、もう一度よりを戻せたらって希望も捨てれない。
 彼の友人だという夫婦も合流した、30代半ばくらいの2人、これがもう旦那はイケメンだし奥さんも美人。 ただ奥さんはちょっとお酒が過ぎるタイプ。
 子供2人も綺麗なお姉さんは好きなようで、一緒に遊んでいる。
 「すいません 妻は今ちょっと不安定でご迷惑かけるかもしれません、お酒がですね。」
イケメンが俺に取説を伝えてくれたが、俺はもっとかもと伝えると少し困った顔をして主催者の元へ。そこで俺の取説を手に入れたようだ。
 他にも数組カップルだったり夫婦も来訪されて場は盛り上がる 子連れさんも多くて
俺は鉄板の前で焼きそば作りに集中することにした。 このご時世ですっかり料理が上手になった。 子供向けに甘めのソースのを左に 右は辛めのソースにホルモン焼きを足しておつまみ仕様に仕上げた。 子供が美味しそうな顔でがっつくのは最高に幸せな気持ちになる、鉄板の汚れてない所でソーセージを焼き始める。
 そこにさっきの夫婦 イケメンに焼き係りを変わってもらうタバコ吸いたいから、子供の前では吸わないようにしてると言うと、ニコリとして変わってくれた。
 ただ問題は横の酔っぱらい奥さま。
 「私も吸いたくなっちゃった~ もうそんな顔しないでよ~一本だけだからあ。」
旦那が少し辛そうな顔したけれど、子供たちの焼きそばに大人にはホルモン入りをサーブすることに彼は集中するってことにして、奥さんの発言を無視した。
 少し離れた皆んなから見えない所まで行く、奥さんも着いてくる。
 「余計なお世話だけどさ、俺は自分が吸ってるからさ健康うんぬんは言わないよ。」
タバコ出して火をつけた。彼女にも一本あげる。 いい吸いっぷりだ。
 「隠れて吸ってるのバレてるから、子供欲しいから妊活してるんですけど すいませんお名前は?」
 彼女の名前は綾子さん、古風といえるが結局長い人生通したら、こういう名前が幸せだと思う そのむねを伝える。
 「まあそうですねえ、子が着くとアレだけど アヤでいいですよ、ポップになりますよね(笑)」
なるほど、そういう考え方もあるかと納得。
 「まあ妊活に対しては何ともなあ、自分は授かり婚ねまあできちゃった婚だったからさ、言葉が変わってもさ、今だったらあんなに責められないのかな、幸せなことなのに順序がってさ、普通の親がさここぞとばかりに人を責めてきてね、仲良くなれないまま離婚でさ、孫は可愛いって俺のこともさ義理の息子は愛せないものかね、ごめん愚痴でた。」
 「いいんですよ~、なんかあ皆んないい大人だからあ、がんがん飲んでるの私達だけですよ~、子供いたらしょうがないですけど~いなかったらなんか飲んで本音で話したくないですか?」
 酔ったら本音、優しい日本人は本当は優しくないって思う、素面で本音言えなくてどうするんだって、つい彼女に伝える。
 「もう~正論です、正月にね旦那の実家に顔だして、酔ったらね親戚がね子供はまだかって、義理の父母は彼に釘刺されてて言わないんですけど、なんかね悲しいの。」
 困った感情の起伏が強いのか泣き出してしまった。私には対処が出来ない。
 旦那さん呼んでくるからさここで待っていて。 この状況を見られたら変な誤解を生みかねない。 
 状況を旦那に伝えると、大丈夫ですけっこう定期的にそうなるんで気にしないでください、そう言って彼女の元へ。
 鉄板の上はほとんど無くなっていた、主催者がやってきた。
 「飯塚さんが飲み屋始めたら俺通っちゃうよ、ホルモン焼きそば最高だったし、子供向けは別にって皆んな驚いていたよ やっぱさ心が優しいよね俺はさあそういうとこが好きなんだなあ(笑)」
 同年代のおじさんに好きって言われるものくすぐったい。俺としては休みの日に酔いつぶれるのを防げればいいってくらいなのに、さっきの奥さんじゃないが弱ってると人の優しさが心に伝わる。
 調子がいい時、付き合うとメリットがある時は人は集まるけど、ダメな時 悩んでる時 困ってる時ってスルーしようとするでしょう。
 といってもまだ土曜の夕方だ、最近は土日に忙しいスケジュールが入れられないと自分がヤバい。
 暗くなる前にお開きだ、一回酒抜くぞと水飲んで片付けに邁進する そのために汚れてもいい服を着ている。 
 「アヤさん服汚れちゃうからさ、大丈夫俺が片付けるから、じゃあそこのをさ車に運んで、鉄板をざっくり綺麗にしたらさ ああゴミ袋も 旦那さんもすいません。」
 2人の服が汚れるほうが心配だった。 けっこうね皆んないい人で手伝ってくれるから
あっという間だった。他の人からも声をかけられる。感謝だったり焼きそばのソースだったりホルモンの話し(笑)
 主催者に挨拶する 焼きそば美味しかったって子供に言われると、鼻の奥がツンとした、今夜は少しメンタルやばいかも、幸せな時間の反動が怖い、離婚した後は土日の繁華街で家族連れ見ると心が闇落ちした、だから1人でも大丈夫な場所探した。
 「送って行きますから。」イケメン旦那のSUVはゲレンデだった、乗ってみたかったから
素直に甘える、そして心が緩んだのは公かた個人にスペースが移行したせいかな。 
 つい上記の心の中を吐露してしまった、旦那さんは建築家だというので展覧会かなにか無いかと聞く、明日一日を乗り切らないといけない。
 「私、探します気持ちわかりますから、飲まないようにしたいんですよね。あーでも今夜酔いつぶれちゃうのはどうですか?」
 悪魔が2人 天使が1人 車内の決定権は多数決する必要がなかった。
 よりによって私達の帰り道で寄れるって場所でイベントをやっていた、海辺での企業イベントだったが入場無料でEVのプロモーション兼ねていて旦那はそっちに興味があるって、優しい同意をしてくれた。
 もうなんとなく関係性はわかってきた、エキセントリックな美人の奥さん それに引きずられる旦那さん だけどダメな奥さんを俺しか支えられないって歪んでるけどこれも愛の形なのは感じた。
 ビーチを模した白い砂が敷き詰められた屋外のフロア、4つ打ちが気持ちよく響いている、駐車場が入れないと私とアヤさんは先に会場前におろしてもらった。
 「旦那が到着するまで、マジ話しいいですか?」
会場の手前を曲がって人のいない公園に。
 「飯塚さんって本当にダメじゃないですか、主催のタクさんは私が本当にアル中だと思ってるから近づくなって言われました。」
 「本当にアル中じゃないのは良いことだよ、旦那さんはもしかしてダメな君を魅力的だって思ってるよね、アーティストあるあるさ僕だってさ若い頃に芸術馬鹿の中にいたからね、本物はもうみんなね自殺したりね、本物じゃないの気づいたからかもしれないけどほら若い頃ってさ」
 俺はスマホいじりながら なんとかやり過ごそうって思う 重いしこれは2人の問題だ。
 「悪いけどさ 軽く踊って俺帰るわ、明日さ知り合いのNPOがさ子供食堂やるからさ それのお手伝いしに行くわ、もうさ困ってる子供とかさ救えるならさ最高だもん、それにさ
その間はお酒呑めないしね(笑)」

 旦那が来たから、一時間だけ付き合った。別れ際にライン交換して。タクシー捕まえて独りの部屋に、シャワーも浴びずに横になるとすぐに眠れた、ちゃんと疲れていた、それだけでありがたい。
 けっこう飲んでいたのに朝はすっきり目覚められた、シャワー浴びてすぐに家を出る、迎え酒の習慣もすっかりついてるからビール飲みたくなっちゃう。
 設営してる場所につくと、もうアヤさんが参加していた。誘った記憶は無い。
 「えー覚えてないんですか、場所とか色んなこと教えてくれたじゃないですか、それに来ないでって言うから。」
 覚えていない。 昨夜の会場からほど近い、自分の家も近いからそれでお手伝いに来たわけだが。
 「もう~私が子供出来ないの話ししたら聞いてくれて、わざわざ自分を傷つけるような場所には来ないほうがいいって、なんかそれくらいじゃ私負けないですから、それに昨日ね、子供って可愛いなって、だってそうでしょう。」
 そう言って笑って設営から料理、子供の対応を真剣にする彼女、旦那さんはあえて今日は別行動にしたとラインで、色々迷惑かけますお願いしますと返信がきた。
 ステージもある、三時からはライブだ、それは音楽好きな私としてはご褒美。
 ドラムが発熱して来られなくなった、バンドさんがバタバタしてる。
 「あの基本リズムだけだったら、BPM指示されればそれなりに、セッションをですね趣味でやってますので。」私の時間の使い方で一番いいのが音楽だ。高校の時にクラスの友達がギターはじめた、ドラムがいないからさ 飯塚さあお前スティック買ってやるからさ。
楽器屋に一緒にいって、お買い得品の500円のスティック 学校の視聴覚室の奥にバンドの機材あることすら知らなかった高1の春。あれから何かあるとドラムっていないらしくて
付き合って叩く、自分のしたい音楽なんて別にないけど、なんとなく続けてたらセッションだったらその場限りで楽しいし、結婚してからは遠ざかってたけど、離婚してからはたまにね。
 だけど大変だった、楽曲は聞かせてもらったけど完コピなんて間に合わない。
バンマスがこの状況を楽しもうってメンバーを説き伏せる、全曲セッションだってことで、ドラムのトンちゃんが治ったらまたさ、いいじゃない飯塚さんとさ音楽でさ愛し合おうぜ。
50才過ぎてるかな、前髪白くて、人間の器を感じさせる後で聞いたらすごい会社のお偉いさんだった。
 ベーシストは同年代かな、強めに頭弾いてくれて、体でグルーブを伝えてくれる。鍵盤は若いけれどジャズもやってるから余裕って感じで俺を見る。 可愛いお尻向けてる女性の歌手は緊張してるかな、バンマスは渋いギターを自由に弾き始めた 俺は酒解禁、終わったら飲む予定の黒霧島の小さなプラスティックボトル、ストレートで口に含めば怖いものなんて無くなる。よりによって最前列の真ん中にアヤさんは座っている。
 君に届けよう、人生に迷ってつまずいて、無理してね、なんか懐かしいな、ライブ観に来てくれた彼女が不安そうに真ん中来てくれて、ああそうだ俺はけっこう幸せだったんだな。
 そして今だって幸せだろうって、スローなブルージーでジャジーな曲から、ボーカルはいい声してる、リズム感もいいし、バンマスのギターよりもベースさんがセンスがいい、俺が曲をわかってリズム掴んだら そっと後ろに引く、俺が前に出す 鍵盤がぶつけてくると
ギターが後ろに下がる、ボーカルはぶっちゃけブスだがそんなの関係ない声は最高だ。
 ソロが長くなる ボーカルが振り向いてドラムの前の水を飲みに来た。曲が終わる、私も酒欲しいって、俺の大切なドリンクを奪う。
 「ドラムのトンちゃんが発熱したから、ゲストドラマー飯塚さん 呑兵衛だからこれ以上飲ませるとヤバいから 私が飲んじゃう(笑)」
 女神が酒を飲む、おいおいってギターさんがそれを受け継ぐ ベースさんも飲むと どうやら空だった。鍵盤さんが俺の分が無いよと笑いを誘う。
 二曲目 踊れるスタンダードディスコ これはもう得意だ。 次もファンクだし、楽しくてしょうがない、演奏してるのにおばさんがステージに上がってきて俺たちに缶ビールを供給してくれた、バンマスの奥さんだった。
 とってもファンキーな奥さんは俺の横でビールを開けると飲ませようとする、ベードラだけ踏みながら飲ませてもらう、ほっぺにキスのサービスまでしてくれた、馬鹿だなあだけど
最高の瞬間。
 ケツがあるけどアンコールはどうやら彼等の家族も含めたベタな演出 最期はしっとりバラードだ、これも有名だからうんとエロくね。
 拍手はとても大きかった、ボーカルがねとってもね跳ねたってわかった、たまにこういう事がある、リハは渋いのに本番が強いとか、トラブルあったらそれで良くなるって、今回はそのパターン。
 テントの楽屋というかスタッフのバックヤードに戻る。
 「最高でしたあ、どうしようこの動画トンちゃんに見せたくない(笑)」
ボーカルさんがすごい嬉しそうにしている、身体が近いって~。
 メンバーさんからもとても良かったと感想いただいてラインの交換してると、アヤが入ってきた。 
 「すごい良かったから私 もう泣いちゃった~。」そう言いながら抱きついてくるから
俺はとても困る。
 「ああやっぱり、真ん中でさ飯塚さんのことすごい見てるから、いいねえこんな綺麗な年の差奥さん 俺ももらいたいわあ(笑)」バンマスが冷やかす。
 「ヤバい~ねえ、私さあ飯塚さんとっても好みだし、ピンチにね救ってくれたからキスしちゃったわあ、おばちゃんでもさあ ほらねえ(笑)」
 「いえ もうあれでね、ビールとキスでテンポあがっちゃってごめんなさい(笑)」
 「あがったねえ、でもさあそれがライブだよ、ドラマーが興奮したらさテンポ上がるけどさ、それがいいんだわ まじでまた演奏したいですね、トンちゃんはテクだけど飯塚さんはグルーブだね、これさあトンちゃん見たらショックだよなあ、だってさあカヨがさあ、あんなアドリブさあ、一皮むけただろ上手って思われたいって捨ててさ、荒いしテクは無いけど飯塚さんさ 音がなあ、人生っていうかさ ハードな時はのりいいし、俺としてはバラードだな、切なくてさあ 表情があるんだよなあ、ほらトンちゃんさそこら辺がね。」
 どうやらトンちゃんはこの後大変だなって思うけど それはさまた別の話し。

 飲みたいって顔してるアヤさん、俺ももっと飲みたいが旦那に連絡入れる、誰かが止めてくれないと変なことになりそうだったから。
 知人のNPOの主催者にもう充分と優しく断られる、まあ俺はともかくアヤはちょっと面倒な状態だから。旦那は所用すませたら迎えに来てくれる。そこまでしのごう。
 百円バスで駅前に出た、この駅の地下は素敵な飲み屋街、1人でたまに来るがなんとなく入りくい店ってある、これはチャンスだアヤさんには悪いが、酒はともかくおつまみで食べたい名物は色々あるのだ。
 もうこうなると美人の無駄使いだ、マグロの揚げ物だったりこの機会にチェックだ。
やはり旨い、日本酒もらって気分は最高。
 「わあ飯塚さん さっきのライブもう動画上がってますよ、あらドラムって顔映らないんですね。」
 「いいのいいの、ボーカルの子が綺麗に撮れてたら、それより旦那からライン来てないか、アヤのさ引き取り頼んだわ(笑) 潰れても俺は面倒見れないから。」
 「いいですよ、飯塚さんの家近いんですよね、そこで寝させてください、私もう楽しくて、なんかね子供出来ないって悩んでるより、困ってる子供のためにね出来ることしようって。」
 いい子だから困る、美人で優しくてって、酒さえ無ければ、でもこのダメなのが旦那は愛してる、これ以上飲ませても碌なことにならない、旦那から連絡は無い。
 「よし 旦那から連絡ないからきっと忙しいのだろう、まだそれほど酔ってないから、仕切り直そうね、充分ね美肌だけれども 黒湯の温泉って興味無い?」
 有る~ ある。ある~ アル~。
 ちょっと心配だが、このまま飲ませ続けたら間違いなく潰れる。
 店出て 水飲ませながら電車に乗せる。どうやらまだ大丈夫、旦那にライン、黒湯の温泉に連れて行って酒抜くから 連絡をくれ!
 はっきり言おう、黒湯って最高なんだよ騙されたと思って一回行ってみてほしいんだ。
ここはねスーパー銭湯に近いかな、二階に飲み屋とステージついてる。ちょっと割増し払うと館内着で自由に出来る、最高なんだな。
 飲んでるけどついサウナ、黒湯 水風呂 ばっちりキメる。悪いけどアヤさんのことはもうちょっと半分忘れてる。
 旦那にここに迎えにこさせればいいってラインして、俺の時間だ。
 ステージ前の座卓に座って生中だ、今日は俺はいい仕事した、その満足が大きい。
 「あらあ いい男だわあ1人かい?」 隣の席はおばあちゃんの三人組だ。
 「ああ連れがいますけど、友達ですねえ(笑)」
 そう表現するしかない、まさか人妻連れ回してるって言えないわな。
 「あんた 死んだ旦那のね若い頃によく似てるんだわあ、ありがたいねえ。」
 「似てるねえタツオさんにね、ほらおつまみ 食いなさいな、いっぱい頼んでもね余るのさ、若いんだから。」
 母ちゃんみたいな年の女性に言われたら、それは断れない。
 「あんたさあ歌って、タツオさんねえ歌が上手でねえ、盆踊りのカラオケ大会で毎年ね有名だったのさあ、甘い声しとってねえ。」
 どうやら今日はリクエストに答える日らしい。
 「コロナでねえ、昔はねえここに純烈来てね、あれはいい男だったな(笑)」
さすがにそれくらいは知っている、売れない頃にはこういうステージも。
 「歌が聞きたいねえ。」そんな寂しい顔されたら、しょうがない。
星降る街角が聞きたい、大丈夫ですよ~(笑)。
 子連れの夫婦さん、若い男の四人組 色々いるけれど、そんなの関係ねえ。 
生をぐっといれて、ばあちゃんは百円を機械にいれて店員に曲をかけさせる。
 ウオンチュ!星の降る夜は~。 我ながら今日は何をやらせても調子が良い。
 子連れの旦那さんと若者が曲終わると寄ってきた、自分たちも歌いたいって
でも選曲がちょっとどうしていいかわからないと。
 俺はここのおばあちゃんのリクエストだからさ、ムード歌謡だけど、好きな曲歌えばいいじゃん でもエックスの紅は辞めといたほうがいいかな(笑)
 モテる日でもあるらしい。 若いのが自信あるらしいtiamoにさせた。
 若いお父さんはグレイが好き こっちはウィンターアゲイン
 どうやらそれでもばあちゃんにはウケが悪い、まあ仕方が無いか。
 「ほら あんた酒おごっちゃるからもう一曲、アリスいけんかね?」
若い頃に上司に連れられてここらへんはスナックで鍛えられた、こんなとこで役に立つとは思わなかったけどね、今頃どうしてるのかな仕事に厳しいけど飲みに強引に連れてかれて
 あの時は嫌だったけど、人付き合いとか酒の飲み方教えてもらった。
 遠くで汽笛を聞きながら 歌いながら涙がこみ上げてきた、もう田舎が無いって俺にも色々あるんだ、きっと上手に歌えなかったけど、歌い終わると ばあちゃん達が泣いていた。 いつのまにかアヤも来ていた、どんだけ色っぽいんだよすっぴんなのに本当にいい女だ。 彼女もうるうるしてやがる。
 「すまねえ ばあちゃん、色々思い出したらさ。」
 「いや うちの人もさ、三男坊でさ田舎でて私と一緒になったからよく泣いてたよ、あんがとね、ほら飲みなさい、奥さんべっぴんさん、でも年離れてるわな ああ友達って、いかんねえまあ男女だからねえ、それにしてもべっぴんさんやねえ。」
 俺 次行きます~、若旦那も火が着いたようだ 奥さんが困った顔だけどそれも幸せ
斉藤和義だった、さっきは高いとこきつかったけど、これはいい。
 「ああ いいねえ、私も歌おうかな すいませんねえ美空ひばり。」
 ばあちゃんまでのってきた、若者の別のがどうやら1人一曲ってなったらしい、俺に聞きにきた、ばあちゃんいるしバラードでさ。平井堅で。
 カラオケ大会が完全にはじまった。
 アヤが歌うって、涙そうそう はっきり言えばこれまでが前座だった、華もあるがその優しさに皆が包まれた。
 「アヤさん 反則だな、そんなに美人でその歌かあ 惚れちゃうねえ、ほらばあちゃんも 若いのもお前にラブビーム出してるわな、才能ってのは残酷だな。」
これ以上 ばあちゃんに奢らせるもの悪い、それにしても旦那からラインが帰ってこない既読なのに。
 「あの すいません、うちの嫁がですねハナミズキって歌えませんか?」
どうやら主役がアヤにうつったようだ。
 ああもう書きたくないくらいだ、店員が仕事忘れて、子供までお母さんの膝の上で聴いてる、歌ってこんなに力がある。
 でもそれに輪をかけて全てをもっていたのがばあちゃんだ、知らない人の前で歌うのは恥ずかしいけれど、皆んな歌が好きで嬉しいって。
 川の流れのように それはさっきまでのおばあちゃんのそれではなかった。
 「ああ 民謡で日本一なったことあるんよ、だからさあ人前で歌わないのさ。」
 後ろに景色が見えた、歌詞がどうとかじゃなくて、感情が流れ込んでくる。
 アヤが俺の手を握りしめてくる、俺も握り返す、シンプルな感動はもう全てを超えてくる。
 「あの おばあちゃんの民謡聞きたいんだけど いいですか?」
素直にリクエストしてしまった。そしてさらに黙るしかなかった。
 「ほら 飲みなさい、色々ありそうだけど、2人はお似合いさね(笑)」
そんなばあちゃんが席を立つのに合わせて、私達も。奢っていただいた。
 「なあアヤさん、既読スルーって旦那さんどんな感じ?」
 「えー私にも連絡無いんです。」
 気まずい、しょうがない外で飲み歩いて時間潰そう、お気に入りのもつ焼き屋にテイクアウトだけで そこで飲めないから、一本ずつもらって公園に。
 「やられたねえ、アヤさんがさ最高って思ったら ごめんあのばあちゃんって最高(笑)」
 「そうですかあ、私はほら飯塚さんのバラードが一番でしたけど。」
人それぞれでいいって思う、男性の歌のほうが響くってのはシンプルだ、俺は女性の歌にすごく反応してしまう。
 さすがに疲れたというか、充実していた今夜もぐっすり眠れそうだそれでいい。
送っていくって家を特定するのも野暮だから、旦那の連絡を待つことにしよう、歩いて15分だけど、そこで嫌がって欲しかった。ニコニコ着いてくる
 「あのね おじさんはもうお疲れだしね、先に寝ちゃうかもよ、旦那にさ住所伝えて迎えに来てもらってください。」
 これはもうやせ我慢とかじゃなくて、なんというかいい子だからとか旦那さんがいい人だからとか、そういう気分になったらプロの女でいいって思うのさ。
 
ああ困りました、彼女は楽しそうに家まで来ちゃいました。

パート2に続く。 


 


 
 
 
2022/09/20 17:09:30(pbkpC9kJ)
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