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1:続:寿子⑫(京子)
投稿者:
KEN
9:00から始まった 災防協が終わって 俺は車に乗りこんだ。
エンジンを掛け タバコに火を付けて‥、フーッと大きく吐き出しながら 今日 これからの事を想像していた。 「午後の早い時間に‥、使ってない部屋から」 そう言って昨日は帰って来た。 何処かでラーメンでも食べて向かうか? そうだ、例のクリーニング屋さんに電話をしておこう、「申し訳ないが すぐにでも電話してやってくれ」と。 その受け答え、豊川さんが いつ彼等と約束をするのか?、その答えで 午後の豊川さんの様子の察しがつく。 俺も居るからと、今日 彼等を呼んでしまっていれば、今回は と言うより 豊川さんとは 空振りに終わってしまう事だろう? が、別の日に約束してたら? 一気に畳み掛けるか? どうやって畳み掛ける? いきなり尻でも撫でてみるか?、どんな反応をするんだろう? 「こんなになってしまった 何とかしてくれ」と、洗っても居ないチンポをしゃぶらせるのも良いかもしれない、きっと昨日の様にアチコチ触ってくるんだろうし。 今日は どんな格好で誘ってくるだろ? また スカートなら ストッキング引きちぎって‥、それも良いかもしれない。 皆んなが皆んな そんな事は無いだろうが、豊川さんの場合は明らかに 旦那が単身赴任中の専業主婦、暇を持てあまし 刺激を求めている、そんな感じが ありありとしている。 窓際でしゃぶれ!とか、無理難題を無茶ブリしてみるか? ま、いずれにしても クリーニング屋さんとは別の日に約束していれば‥、の話しだが。 13:00前、あらかじめ電話をするでもなく いきなり豊川さんの家のチャイムを押した。 『はぁい』とインターホン越しに声がする。 「スミマセン、早かったですか?」 『そんな事ないわ、待ってて』 ガチャっと鍵の開く音がした。 昨日の様にソファに案内された。 今日の豊川さんはブラウスにロングスカート。 が、何かがおかしい。 「さて、何処から やりますか?」 『そうね、2階の廊下からお願いしようかしら、その、終わったら どの位で歩ける様になるのかしら?』 「そうですね、3時間くらいは そのままで」 『歩けないの?3時間?』 「いえ、目印を付けておきます。そこさえ踏まなければ大丈夫です」 「お手数ですが 夕方には剥がして下さい」 話しながも俺は 違和感の正体を探っていた。 『(コーヒー)おかわりは?』 『お昼は済んだの?、なんなら何か頼むけど』 豊川さんが そう言ってカップを手に立ち上がった時に 違和感の正体に気づいた。 ブラウスは違うが、スカートは昨日と同じ物を穿いている。 今日はスリットが後ろかぁ?と、少し残念に思っていたが違った。 昨日と同じスカートを 後ろ前 逆に穿いていたのだ、丈の短いブラウスから 本来後ろに有るべきファスナーがお腹の辺りに見えた。 「あ、充分です、ご馳走さまでした」 「(作業)始めますんで‥」 『あら、そうお?』 「失礼ですけど豊川さん?、豊川さんの寝室は何方ですか?」 『私は リビングの隣、1階ですけど』 『それが何か?』 「いえ、階段どうしようかな?、って」 「夕飯とか お風呂のあとは 2階にきます?、階段使いますか?」 「階段使わなくなってからの方が何かと‥、朝まで ほったらかせば終わりなんで」 階段を登りながら そんな提案をした。 『そうなんですね‥?』 『なら こうしましょ?、階段はあとでやって貰って、終わったらウチでご飯たべて‥』 『健ちゃんの都合が良ければ‥ だけど、予定が有るなら今日じゃなくても良いし、ダメ?』 「それは構いませんが‥」 「クリーニング屋さんからは連絡は?」 『あっ、ゴメンなさい』 『さっき、健ちゃんが来る少し前に電話があって、午前中が良いって言ったら 明後日って』 『ゴメンね健ちゃん、明後日来てくれるって』 「そうですか?、良かったじゃないですか?」 「階段の件は 後で予定みておきます」 『ありがとう、お願いね』 『寿子ちゃんには 事情を説明して 私からも お願いしとくわ』 「はい、そうして下さい」 確か 夕方なら空いてる‥、と言っていたクリーニング屋さん、きっと それも伝えたはず、なのに明後日の午前中。 「さてと‥」 俺は 作業と豊川さんと 両方の準備に取り掛かった。 廊下のキズのササクレや捲れを綺麗に均し、マスキングをし、油分を取り除き、専用の樹脂を塗り固める。 廊下に這いつくばる様に 一箇所づつ作業をする俺の前に 豊川さんが しゃがみ混んで、『へぇぇ』とか『上手ねぇ』とか言いながら 覗き込んでいる。 「あの豊川さん?」 「スカート、昨日と同じですよね?」 俺は 作業の手を止めず 見上げる事もせずに そう言った。 『え?、気づいてたの健ちゃん?』 『穿き替える前にその‥、健ちゃん来ちゃったから‥、で 慌てて(後前)逆にして‥』 『・・・・・』 『ほら、アレよ、また変なモノ 見せちゃうでしょ?、‥だから』 「俺、昨日の方が良いです」 「ひと区切りで顔上げた時に 寿子さんの太ももが見えたら最高じゃないですか?」 「何か その方が 捗りそうだし」 俺はまた 顔も上げず 作業をしたまま そう言った。 『そうなの?』 『でも そんな事 言われても‥』 「ダメですか?」 「昨日は あんなに 誘ってたのに?」 『‥そんな』 豊川さんは そう言いながも立ちあがり スカートを本来の前後に戻した、絹ズレの音やなんかが そう期待をさせた。 そして、幾らかの躊躇いも有ったのだろう?、豊川さんは ゆっくりと しゃがみ直した。 俺は 背中を浮かせ 顔だけを上げた。 目の前には ストッキングに包まれ キツく閉じられた膝。 〔そりゃそうだ そんなに あからさまに 足開いたりしないか?〕 俺は そんな事を思いながら、今度は廊下の右端に這いつくばった。 てっきり 俺の前に しゃがむもんだとばかり思っていた豊川さんが、今度は俺の横に両方の膝を降ろした、そして『‥見せて』と 俺の背中に手を添えている。 「どうぞ」と 少し身体をよじり、よじった拍子に覗き見るも やはり そこには閉じた膝。 俺は 廊下中央の最後のキズに移った。 「正面の方が見やすくないですか?」 俺は また 作業の手を休めるこのなく そう言った。 俺に言われるままに 豊川さんは 俺の前に しゃがんだ。 「楽しみだな」俺は ボソッと独り言の様に、だが 豊川さんには しっかりと聴こえる様に そう言った。 果たして 豊川さんは この「楽しみだな」をどう理解するのか?、そんな期待が膨らんだ。 一通りの作業が終わった。 俺は ゆっくりと顔を上げた。 閉じてはいない、が、意識して開いた訳でもない、無頓着に 片方だけ立てた膝が 目の前にあった。
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2021/09/22 12:45:09(wbhGmtL0)
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