大型連休も終わりいい思い出ができた方も大勢いらっしゃることでしょう
今回は何ら予定もなく思いつくまま迷い道をドライブしてきました
麦畑の中の農道を当てもなく車を走らせふと気づくといつの間にか山間部へと入っていました
細くなだらかな勾配を蛇行した道路はいつ目的地に着くのかわからない
もっとも目的は特にないドライブでした
暗くなりかけた道すがら灯かりが見えました
同時に照明の付いた小さな立て看板はコリイと読めたのですが
その小さなスナック風のお店のわきの駐車場に車を止めたのはお昼から何も食べていなかったということがあります
カレーでよければ
初老で眼鏡をかけたマスター風の男性が気さくに小鍋でカレーを温めてくれました
連休中客は来なかった
愚痴ってもしかたない
私も初老
初老の男同士では話すこともない
ただいま
その時若い女性の声がして店に入ってきたのは見るからにぽっちゃり
というかマタニティーのワンピースにカーディガンを着た太めの方でした
それはどこから見てもマスターの娘いやお孫さんにしか見えなかったが実はマスターの妻なのだという
奥の部屋に入ろうとする女性を目で追うとおなかのぽんぽこりんと大きなお尻
下卑た妄想に口角はゆがみつい小鼻を膨らませていました
お客さん
気があるのかね
マスターの目が笑っている
お客さん
飲み物は何になさいますか
特に着替える風でもなく再登場した女性は下戸の私にアルコールを勧めた
何ならここに泊っていってもいいんですよ
いや
外の車で休ませてもらうよ
正直眠かった
月夜の晩外は涼しく車の中は快適だった
シートを倒し眠ってしまったがしばらく時間が経過していた
帰ろうとしたとき灯かりの消えたお店から出てきたのは月明かりの中でお店の女性だと分かった
お客さん
あちらのほうはいかがですか
えっ

朝目が覚めると思ったより山の中
そばの廃屋に立てかけてあった看板は
狐狸猪
漢字だった

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