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俺の女神さま
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:人妻熟女 官能小説   
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1:俺の女神さま
投稿者: 障害たいじ君
昔は東急やジャスコなんかがあって、それなりに栄えていた町だが、今は見る影もない。
ひたすら続くシャッター街。
駅前で盛っていた飲み屋街も外し忘れたのか、錆て読めなくなっている看板もある。
坂の町で、どこに行くにもひたすら坂を超えて行く。
県内で、1番衰退した、一応、市である。

「こんにちは!今日は、これからですか?お気をつけて」
いつも顔を合わせると美人なのに、こんな俺にも優しく声を掛けてくれる。
団地でも有名な美人さんだ。
俺は、中学の時に事故で両親と兄、妹を失い、自分も右腕と右足首を失った。
そんな俺を気持ち悪がらず、普通の人間として扱ってくれる。
30を過ぎて、未だに素人童貞とでも言うのだろうか?
プロの女性意外は知らなかった。
そんな俺にさっき声を掛けてくれたのは、同じ団地の106号に住んでいる大貫さん34歳で、旦那さんとは別居なんだとか。
お子さんも居ないみたいで、今はお独りで住まわれている。
モデル見たいにスレンダーで、いつもピチッとしたデニムにフワッとしたイメージのニットを合わせるのが好きみたいだ。
髪の毛はベリーショートと言うのだろうか、耳もうなじも出していて、いつもニコニコしている。
元気で活発なイメージ。

どういう訳なのかは分からないが、人一倍、身体を動かさないと体調を崩してしまうので、俺は4時間ほど、ゆっくりだが歩くようにしている。
大貫さんは、この日、団地のごみ捨て当番で団地を出た先のゴミ捨て場に居たのだ。
俺がゴミ袋を下げているのを見て、さっきの言葉を掛けて、俺の手からゴミ袋を取って代わりにすててくれもした。
大貫さんの顔は細面で目はややつり目で、鼻筋はシュッとしてて、唇は少し大きめで厚い方だと思う。
いつも、大貫さんを見ると(芸能人でもこんな美人は居ない)と思う。

散歩を終えて団地に帰り、シャワーを浴びながら大貫さんを思い出す。
忽ち、プロの女性しか知らない俺の男の部分が固くなる。
だが、いつも、大貫さんではしない。
なんだか汚してるみたいだし、陰でコソコソしてるみたいで嫌だった。
シャワーを出て、そういうのエロ動画を見て処理をした。
夕方、大貫さんがパートから帰宅したついでだと、家にパート先で余って処分する予定の惣菜をたくさん貰って来たからと少し分けてくれた。
俺と大貫さんの住むフロアには、後は要介護の老人しか住んでいなくて、大貫さんとは何かとよく会話をするようになっていた。
そんなある秋口の頃の事。
夕方だった。
ウーバーイーツてピザを頼んでいて、丁度、届いて食べ始めた時だった。
玄関のチャイムがなり、出てみると大貫さんだった。
なんでも、パートの帰りに変な男に付けられてたみたいで、直接に自分の部屋に戻るのが怖いからと、家のチャイムを鳴らしたのだと言ったので、それならばと家に上がって貰うことにした。
丁度、ピザは食べきれないから、半分は明日、またチンして食べようかと思っていたので、大貫さんにも食べてもらうように進めた。
なんだかんだ、テレビを見たり、おしゃべりしながらこうして女性と2人きりで初めて食事をしたのだが、とても楽しかった。
そう大貫さんにそのままを伝えると、大貫さんは驚いた顔で、こう、聞いてきた。
「もしかして、失礼な事をお聞きしますけど?女の子とデートってした事ないですか?」
「もちろん、ないです」
「ごめんなさい、変な事聞いたよね」
「いえ、全然気にしてませんよ」
夜もふけてきたので、俺が外を見回すと人の気配も無く、大丈夫そうだと大貫さんに伝えると、大貫さんはそぉーっと帰って行った。
こんな事があってからか?
たまに大貫さんは、家に寄って食事を一緒にしてくれるようになった。
同情だろうと思っていた。
秋が深まり、落ち葉も殆どが落ちた頃だ。
大貫さんとこんな話になった。
「いつも、どの辺を歩いてるんですか?」
「ああー、坂を降りてすぐの川を左にずっと行って、ローソンでお茶を買って、川を渡って1周してくるんです」
すると大貫さんは、
「今度の土曜日、私もご一緒してもいい?」もちろん、反対な訳がなく
即答で了承した。
嬉しかった。
あくる土曜日、大貫さんは、いつもと違った。
上から下まで、NIKEのジャージにプーマのスニーカーで、ウエストポーチを腰に巻いていた。
新鮮だった。
恐らく健常者の方なら、歩いても1時間くらいだろう。
俺のペースに合わせてくれて、ゆっくり歩いてくれた。
ローソンまでの間、ずっとおしゃべりしながら。
それはもう、楽しくて、楽しくて。
(そっかぁー、デートって、こんな感じなんだなぁ)そんな実感を得られた。
ローソンでお茶とチョコを買って、川の方まで戻り、2人で腰を降ろして、一休み。
「大貫さんのお陰でデート出来ました。楽しかったです」
すると大貫さんは
「デートなんて大袈裟ですよー。私も、動かないとねー、脂肪の分解が間に合いません笑」
ケラケラと笑った。
「お邪魔で無ければ、また、お散歩、ご一緒しても?」と俺の顔を覗き込んで来た大貫さん、この時のちょっとイタズラっぽいと言うか、少し、子供っぽいと言うか、顔が忘れられない。
「もちろん、喜んで」そう答えた。
雪が降る頃になっても、土日と言えば、こうして大貫さんと川沿いの散歩は欠かさなくなっていた。
ところが、2月に入り、ピタッと大貫さんを見なくなった。
お隣のおばあちゃんにバッタリ行き会い、その事を話すと
「なんでも、大貫さん、旦那さんがいらして荷物運んだりしてたようだけどねー」と。
知らない。
聞いてない。
全然、知らなかった。

そうだ。
勝手に、俺が、大貫さんを友達か何かと勘違いしてたんだ。
大貫さんにそんなつもりがある訳ないじゃないか?
別居中だったとはいえ、事情も知らず、尚もご夫婦仲だって、こんな奥さんなら悪いはずないじゃないか?
ただの同情だった意外、なにがあるんだ!
俺は馬鹿だ。
勝手に何かを思って、何かを期待していた。
思い上がり だ。

こうして、突然、大貫さんは俺の前から消えた。
俺の部屋に唯一、大貫さんの忘れ物?置き土産がある。
箸。
俺は、この箸をみながら大貫さんを思い出す。
毎日をやり過ごす。
そんな生活にいつの間にか、変わっていた。
春。
だんだんと黒かった地面が緑っぽくなって来た頃だ。
手紙なんて滅多に貰ったことがなかったが、大貫さんだった。
「突然、お引越ししてしまって、ごめんなさい。実は、元旦那のお父さんに介護が必要となり、時間も手も必要となり、急遽の引越しとなりました。今、こうしてお手紙を綴っているのは、そのお義父さんが亡くなり、葬儀も済み、旦那との離縁の決着も着いた為、したためてます。夏前には、元のそちらのお部屋に戻りますので、以前同様に良しなにお願い致します。」と。
大貫さんが居なくなった事実だけで、部屋をよく見なかった。
見にくと、表札はまだ「大貫」のままだった。
それから1週間もしない内に、大貫さんがお菓子をもって各部屋に挨拶に回ったと家にも来てくれた。
さほど長い期間ではないが大貫さんが居ない事で自分にある事がわかった。
今は、それを伝えても支障もない。
「大貫さん、おかえりなさい。俺、ずっと前から大貫さんが好きです。大貫さんは俺を差別的に見ることもなく、1人の人として見てくれた。その上で俺には優しく接してくれた。俺はこんな身体で何もできやしないけど、俺は大貫さんと一緒にならずっと笑顔でいられる。お願いします。大貫さんの彼氏にして下さい!」
こう伝えている間も大貫さんは、優しい笑顔で俺の言葉にウンウンと頷きながら聞いてくれて
「はい、私もよろしくお願いします。彼女にして下さい」

その夜、大貫さんと町へ出かけ、初めてのレストランを体験し、初めての女性とのショッピングを堪能し、初めて女性と手を繋いで歩いた。
大貫さんの手はスベスベしていて、柔らかかった。
俺はお酒を飲まないと話すと大貫さんは「良かったぁー!元旦那はね、酒乱だったの。酔わないといい人だったんだけどね、酔うと私を殴るの。それで、別れました笑」
「そうだったんですねー。可哀想に殴られてたなんて。」
「ねぇ?もう、大貫さんは辞めない?清美って言ってみて?たいじ君」
「き、き、きよ みっ」
するとケラケラと笑い
「あと、敬語ももう無しよ笑」
こうして、2人で団地に戻り、俺の部屋でお茶を飲むことになり、2人で俺の部屋に来た。
「ねえ?たいじ君?デートどうだった?」
「楽しかった!けど、正直に言うと緊張してて、何が何だか分からないうちに時間だけが過ぎちゃった。」
ふふふと清美がわらい
「そうだよね、初めてだもんね。わたしは嬉しかったなぁ」
チュッ!
「たいじ君、こっちも初めて?」
「う、うん。施設にいた時に風俗で1度だけ」
「そうなんだぁー。わたしが、してあげる。」
そう清美は、俺の目の前で、1枚、また1枚と服を足元に捨ててゆく。
その度に現れる清美の肌。
本当の清美の姿、形。
DVDで見た、どんな裸より、綺麗だった。
ちゃんとそこに熱があった。
見るだけで、肌の滑らかさが分かるようだ。
これはリアルだ。
肌と肌を重ね、唇を重ねる。
もうプロの女性としてからも何年も経っていた。
(女性の唇って、柔らかくて、甘くて、いい匂いがするのか)
清美の身体に触る。
優しく、撫でるように。
どこを触ってもスベスベしていて、柔らかい。
ちょっと力を入れて触ったら壊れそうだと思った。
「ここよ」とか「ゆっくり、ソフトに触って」とか「嫌じゃなかったら、ここ、舐めて」とか、教わりながらだったけど、だんだん、清美の声も喘ぐ声になっていた。
清美も「ここ、気持ちいい?」とか「こうするの、どう?」とか聞いてくれるが、答えている余裕がなかった。
どれも気持ちよくて、もしかしたら自分は気絶でもしているんじゃないかとか、そんな感じだった。
ただ、脳に強烈に残ったのは清美のセックスの時の顔と声だった。
そして、なにより、セックスをすると身体中にセックスの時の感触が残るんだという事を体感した。
それはそれは忘れ得ない出来事だった。
あれ?プロの女性の時、こんな事を感じた事はあったか?
自問してみたが、なかった。
そして、セックスは大切だと思えた。
なにより、清美に対する大切さの質が変わった。
より、身近に大切に思えた。
いや、想えた。
おそらく、清美が俺に対する笑顔も変わった。と、感じた。
清美は、俺の部屋には泊まらず、自分の部屋に戻って行った。
翌朝、清美から電話が来て、再び2人で散歩をした。
「お義父さんの事があったでしょ?アレでパート辞めちゃったから、また探さないとなんだぁー」とか
「今度、鍋やろう」とか
会話は尽きなかった。
「パートは、明日から探すね。お部屋に行こう」
「今日は、白いの出なくなるまで離さないから、覚悟してね」
日が沈むまで、しっかりとセックスを楽しんだ。
「清美、ハマったよ。セックス、大好きになっちゃってる」
「ねえ?浮気なんてしたら、包丁で殺しちゃうからね笑」
清美意外とセックスなんて出来るもんか。
そらに、俺とセックスなんてしてくれる奇特な女性は、清美だけだよ。と伝えるとケラケラと笑いながら俺にキスをする。
夕日が窓に掛かるカーテンを照らし、赤く染めている。
普段ならものさみしい時間。
俺は温もりと絶大な幸福感に包まれていた。
清美は名前の通り。
もしかしたら、天の女神の生まれ変わりなんだろう。
女神さまが、哀れな俺を見兼ねて、降りてきたに違いない。
そう思うと妙に合点が行った。

俺の女神さま。
 
2023/11/10 10:28:17(4j.eo4Sl)
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