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(エピローグ)
5月の朝、明るい7時、快晴、開けた窓から少しだけ寒い風、 翔太の住んでいる街は4月はまだ肌寒いが5月は素敵に過ごしやすい。 とくに朝の空気は何か特別の力が宿っているようだ。 食卓にはトーストとサラダ、ハムエッグ、コーヒー、皿を並べる新妻。 テレビは昨日の国会議員の問題発言のニュース、タレントの不倫、海外での事件・・・ 夫がやってきて時間を気にしながらトーストを食べ始める。 「翔太のヤツ、まだ寝てるの?」 夫が聞くと妻は 「きのうは1時ごろまで起きてらしたようよ。」 と応える。 「何やってたの? 勉強じゃないだろ。」 「さあ、わからないけど、学校の宿題してたんじゃないかしら。」 そこへ眠そうな表情で髪に寝ぐせのついた中学生くらいの男の子が入ってくる。 妻が「おはよう、翔太くん。」と明るく言っても翔太は返事をしない。 コップの牛乳を一口飲みトーストをかじる。 「翔太、ママにおはようは?」 父親が少し不機嫌そうに言うが、翔太はテレビの方を向いて何も言わず トーストを食べている。父親がたたみかけるように 「簡単だろ、おはよう、ぐらい。」 翔太は不機嫌な表情で何も応えない。 「あなた、いいじゃないの。」 「よくはない、翔太、おまえ・・・」 翔太は食べかけたパンを咥えたまま立ち上がると、無言で自分の部屋に行ってしまった。 「年頃なのかねえ、すまない・・・マリコ。」 「いいの、あたし時間をかけていつの日か翔太君に、心からお母さんて呼んでもらいたいの。」 「すまない。よろしく頼むよ。」 マリコと夫の健二は半年前に結婚したばかりだった。再婚同士の結婚だった。 健二の連れ子の翔太は今中学3年生、中高一貫の私立校に入学が決まったあとに両親が離婚し、 父親が親権をとった。離婚の原因は母親の不倫が発覚してだった。実直で仕事一筋の健二は まったく前妻の不倫に気が付かなかった。おせっかいな友人がいたおかげで、前妻の男遊びが 発覚したのだった。マリコはと言うとこれも不倫が原因での離婚だった。マリコの話では前夫は 女癖が悪く、ギャンブル好きだったらしい。前夫との間に子供はいなかった。 健二とマリコとは友人の紹介で1年ほど前に知り合った。 健二38歳、マリコ28歳、翔太はもうすぐ15歳。 健二は金融関係の会社員、マリコは以前はアパレル関係の仕事をしていたが現在は専業主婦。 翔太は本来はすなおで無邪気な男の子だったが、両親の離婚が原因で早熟で寡黙な少年に変わって しまった。イケメンで同世代の女子にはもてるタイプなのに、彼女らには見向きもしなかった。 部活はサッカーをしているが、学校は塾通いの生徒が多くあまり厳しい部活動ではなかった。 翔太は新しい母親を受け入れられず、マリコが話しかけても返事をしないか、 「チッ、るせえょ」というような乱暴な返事しか返さないのだった。 (その一) ある日の授業後のこと 翔太と同級生の山本、森田の三人はサッカー部の部室で話していた。 山本「翔太のパパの再婚相手、どんな感じだ?」 翔太「パパのやつ、エロい女を連れてきちゃった。」 山本「へー、いいじゃん。歳、何歳だよ?」 翔太「28歳だったと思う。」 山本「翔太のパパ、40前だろ、若くていいじゃん。ババアじゃないし。」 森田「何、なに、それで胸でかいの、巨乳?」 山本「おまえ巨乳好きだもんなー」 翔太「胸は、あるほうじゃないかな」 山本「え、まじー、何カップ? D? まさかのF?」 翔太「知らねーけど、最低でもD、それよりケツでか。チョーヤバイ」 森田「オーマイガー! 今夜家行ってもいい?」 翔太「来いよ。それと茶髪で、長さが胸くらいかな。昨日黒の網タイツはいてた。」 山本「まじかよー、網タイツ匂いてー」 翔太「欲しけりゃ今度持ってきてやるよ」 山本「絶対だぞ、約束だぞー。イケネエ、チンポ立ってきた。」 森田「ほんとだ、チンポ立ってるー。俺も立ってるけど。」 翔太「しこいて何秒で出すか競争しないか、一番先に出したら優勝てことで」 山本「乗った、優勝したら帰りに負けた二人がジュース驕りな」 翔太「オーケー、よーし・・・・ほらよ・・・・じゃ、レディーゴー!」 ・・・・・・・・・・ 山本「うっ!俺一位!」 森田「はやっ!・・・・・うううん・・・・出た」 翔太「うわっ、俺に飛んだぜ、俺はくそ、ビリかよ。」 山本「毎日義理ママ見てオナニーしてるからだよ。」 翔太「あ、そうか、あはははは」 山本「今度、スマホで写真撮って見せてくれよ。」 翔太「オーケー」 森田「約束ヨロシク」 (その二) ある夜。 翔太が12時ごろ歯磨きに二階の自室から洗面室に降りると、マリコが入浴から出たばかりだった。 とっさに翔太は壁の陰に隠れた。廊下は暗くマリコからは見えにくい位置だった。 マリコは湯にほてったからだをさましているようだった。 からだに大きなバスタオルを巻いて、洗面台の鏡を見ながら長い茶髪の髪を乾かしていたが、 途中でからだに巻いたバスタオルを床に落とすと、からだの向きを変えて 鏡に映った自分の裸体を眺めていた。滑らかな背中、くびれた腰、大きく形の良いヒップ。 すらりと伸びた両脚。きめの細かい肌には傷一つなく、からだはどこも柔らかさの中に 引きしまった弾力を予感させるラインをしていた。水着でビーチを歩けば、 男の視線がうるさいほどマリコに注がれることだろうと翔太は思った。 そして鏡に自分の裸体を映してマリコは何を思っているのだろうかと翔太は想像した。 マリコは自分の背中を鏡に映すために翔太の方を向き、顔は鏡を振り返る姿勢になった。 乳房はかたちの良いロケット状でピンクの乳首が上を向いていた。陰毛は剃っているのか、 もともと無いのか幼子のような肌そのものだった。強い引力で引かれるように 翔太はその部分を見ていた。額が熱くなり自分が興奮してくるのがわかった。 翔太は鏡の中のマリコの視線が自分の視線と一瞬合ったような気がして、壁の陰に隠れ 足音を忍ばせ自分の部屋に戻った。 翔太はマリコを義母としてではなく、性的対象の女として見始めていた。 翔太の通う学校は男女共学だったから、クラスの女の子に興味や関心を持っても不思議はない。 けれど、翔太にとっては未熟な彼女たちでは物足りなく感じられた。一方で、子供を産んで 早々におんなを捨ててしまった同級生のママたちにも興味も関心も持てなかった。 マリコの入浴後に翔太が入浴することもあったので、その時はマリコの残り香の漂う浴室で マリコの裸体を想像していた。マリコが泡立つソープを手に、細いうなじを、 柔らかい脇を、ツンと乳首が尖った乳房を、細くくびれた腰を、大きく膨らんだヒップを 洗う様子を翔太は想像して興奮した。そしていよいよその手はマリコの秘部に進み、細い指が その奥へと入ってゆく。まだ見ぬマリコの秘部は神秘的な魔力で翔太をその奥へといざなうのだった。 普段は不機嫌な表情しかマリコに見せず、マリコとは必要最小限の会話しかしない翔太だったが、 実はマリコへの性的な衝動を隠しているだけだった。翔太はすぐにマリコの体臭が好きになった。 マリコのシャツの汗の匂いもショーツの汚れも翔太は好きになっていた。 ある夜、翔太は洗濯カゴの中からマリコの下着を見つけたとき、それを取り上げる衝動を 抑えられなかった。さらに翔太はマリコの汗の匂いのついた下着を鼻に近づけたのだった。 マリコの匂いは強引に翔太を引きつけた。中毒性のある危険な香りだった。 翔太のペニスは敏感に反応して硬くなっていた。 翔太は不思議な夢の中でマリコの裸体を見ることもあった。 誰もいない夜の砂浜。暑くもなく寒くもない夢の中の風。 ラッセンの夜の海の絵のように海の中の生き物たちが美しい蛍光を放っていた。 寄せては返す波の白い稜線を見ながら、マリコと翔太は抱き合っていた。 夢の中では翔太の鼻にあたるマリコの長い髪は海の匂いがしていた。 翔太のペニスをマリコの秘部はしっかりと受け止めていた。 ゆっくり腰を動かすたびに快感が押し寄せてくる。 そして同時に波の音も大きくなってゆく。 動きを止めると快感も遠ざかる。 快感を逃すまいと今度は速く腰を動かす。 すると急に快感が大きくなり過ぎて、からだをさらわれそうになる。 やばいと思った瞬間、からだが宙に浮かんだような気がして目が覚めるのだった。 むろん隣にマリコはいない。もの悲しい気持ちでパンツの中に手をやると夢精しているのだった。 同じ夢を日をかえて翔太は何度も繰り返し見たのだった。 ある日の朝、翔太が学校へ行こうと玄関で靴を履いているとマリコが翔太を呼び止めた。 マリコ「待って、翔太君。そのシャツボタンが取れてるじゃないの。」 三番目のボタンが無くなっていたのだった。 翔太「いいよ、ボタンぐらい、とれてたって・・・」 マリコ「良くない。さ、脱いで、すぐにボタンつけてあげるから。」 翔太「いいよー、メンドクセーよ」 マリコ「ちょっと待ってて!」 そう言うとマリコは奥の部屋からボタンと縫い針に通した糸を持ってきた。 マリコ「すぐにボタン付けるから動かないで。」 翔太がシャツを着て玄関に立ったままの状態で縫い針の糸をシャツに通す間、 マリコは薄い唇の口にボタンを咥えていた。その唇からボタンを取ると 器用にシャツに縫い付けた。今度はマリコは翔太の胸に顔があたりそうになるほど近づいて 歯で余分な糸を切ったのだった。ほんの少しマリコの胸が翔太の下腹部に触れた気がした。 翔太は鼓動が早くなって顔が熱くなるのを感じていた。 自然と勃起するのがわかった。 マリコの頭が鼻の近くにある間小さく深呼吸して、マリコの髪の匂いを嗅いでいた。 夢の中のマリコの髪の匂いと同じだとも思った。興奮を抑えるのに息苦しくさえ感じた。 それにもかかわらずチェッと舌打ちをして、わざと不機嫌に見えるように 翔太は家を飛び出たのだった。
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2019/05/16 20:20:07(bfObgQ/F)
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