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邪なる施術 4
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:人妻熟女 官能小説   
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1:邪なる施術 4
投稿者: 司馬 名和人
「何故じゃ、何故、わらわはあの者のあのような無礼かつ不埒な振る舞いを許したのか」
 佐和は鏡の中の己の姿をじっと眺めながらそのように自問自答するのである。佐和は武士の妻である。それも3000石の大身旗本の奥方様と呼ばれる身である。それに対して相手はいかに勾当の位を持つとはいえ、あんま・鍼灸を生業とする座頭に過ぎないのである。それこそ、一言、「無礼者」と一括すれば済む話である。
  「それなのに、わらわはあのような無礼な振る舞いをむざむざ許したのか」
 そのようなことを考えながら、佐和はいままた己の身内の奥底に獲たいの知れぬものを抱えているような気持ちになるのである。そして自然と体がまた疼き、ホテルのを感じざる終えないのである。

 そしてその夜も佐和は自分の方から進んで夫との情事をねだるのであった。そして夫、兵庫との閨の中ではそれこそ飢えた雌猫のように淫らにその身体を夫との抱擁に身を預けるのであった。そして再び驚きながらも兵庫はそのように狂った様な妻の体を抱くのであった。


 それから、また七日後のことである。また何事も無かったかのように武井猪市は酒井家に療治の為に訪れたのである。
 それに対して佐和も何事も無いように猪市を迎える一方で佐和の猪市を見つめるまなざしには熱いものがあったのである。

  「それでは、奥方様」
 その様な猪市の言葉に黙って頷いた佐和はすっと立って、布団の近くにある屏風の陰で帯を解いた佐和はこれまたいつものように薄桃色の長襦袢姿になった佐和はこれまたいつものように敷かれた布団の上に黙って猪市に背を向けて正座するのである。
  「失礼致します」
 そのように断ってから、猪市はこれまたいつんものように佐和の両肩を背後から揉みながらそっと佐和の実耳元で囁くのである。
  「フフフフフフフ、本日の奥方様はこれまた一段と艶っぽいですな」
  その言葉に佐和はぎくっとして「勾当殿、そなた、何故」
  「ハハハアハハハ、確かにわたくしは目が見えませんが、フフフフフそれくらいは判りますよ」
 その猪市の言葉に佐和はやや眉ねを寄せながらも「そのような戯言を」と呟いた。
 それには答えずに猪市はじわりじわりと佐和の両肩を揉んでいたがやがて次の様に呟くのである。
  「フフフフフフ、さすがに以前よりはだいぶ柔らかくなっておりますな。この調子で療治を続けましょう」
 それに対して、佐和も何も言わなかった。
  「それでは本日も奥方様の両肩にまずは鍼を打ち、温灸を施してからじっくりと揉み療治を行いましょう」

 それから、猪市は先日と同様に佐和の両肩に鍼を打ち、それが終わると佐和を布団の上にうつぶせに寝かせるとその肩、腰部に温灸を施すのである。この日も佐和は例の器の中で燻された蓬の暖かさを快く感じ、更にその煙りからほとばしるかぐわしい香りを嗅ぐのであった。

  「それではこれからいつもの様に揉み解させていただきます」

 その猪市の言葉に佐和は黙って頷くと猪市に言われる前に布団の上にいつものように左肩を上にした格好で側位に横たわるのである。その佐和の動きを敏感に察した猪市はニヤリと笑ったが何も言わなかった。

それから猪市はやおら佐和の方ににじり寄ると「それでは奥方様、失礼致します」と断りを言ってからこれまたいつもの様に佐和の肩から腕にかけて揉みはじめるのである。

この日も佐和の体を揉み解している猪市の手つきはそれこそ、優しくかつ丁寧なものであり、それこそ痒い所にまで手が届く様な感じであり、佐和は瞑目してその快い手つきに身を委ねたのであるが、その日は猪市が佐和の体を揉み解してまもなく、佐和は己の身体全体が敏感になり、同時に体の奥底が疼くのを感じざるのであった。

 その日はいつもは別に何も感じない箇所でもやや微妙な部分に猪市の手指が触れられると思わず声を出しそうになるのである。

 勿論、佐和は理性で声が出るのを必死で堪えるのであるが、その様な佐和の有様を察したのか猪市はニヤリと微笑を浮かべながら佐和の身身元で囁くのである。
  「いやいや、奥方様、どうされました。ご気分でもお悪いのでしょうか」
  「いえ、いえ別に何でもありません」
 いまの自分の状態を話す訳にも行かず、佐和はそのように話すしかないのである。
 それから、猪市の手指は佐和の首筋の辺りをを丁寧に揉んでいたがやがて猪市は佐和の身身元に「奥方様、少し、ぼ無礼を」と言ったかと思うとおのれの手を佐和の着ている長襦袢の襟元に差し入れたのである。
 佐和が思わず、「あっと」と言う間もなく猪市のは佐和の長襦袢の下の乳房に触れたのである。そしてぐいとそれを揉みはじめるのである。

    「こ勾当殿、何をされる、ぶ無礼」
 佐和が思わず、猪市の方に顔を振り返りそうになると猪市は思わずその佐和の唇を己の唇で塞ぐのであった。

  「ムウウウグウウウウウウウウウウ」
 猪市は佐和の唇を奪うと更に強引に己の舌を佐和の口腔内に差し入れようとするのである。



 佐和は勿論、抗おうとしたが、猪市はかなり強く己の舌を差し入れようとした。それもはや佐和の口腔内を犯すのも同然のことであった。そしてその力に佐和もやがて抗いも失失せてくるのである。
  「ピチュウウピチュウウウウピチュウウウーン」
 そうしてやがて、猪市と佐和はついに互いに舌を絡ませる様になったのである。

 そのように猪市は佐和の唇と舌を貪る一方で更に佐和の身に纏っている長襦袢の襟元を押し広げてゆき、その下に隠れていた佐和の左右の乳房をゆらゆらと揉み解し始めるのである。

 

  「ピチュウウウウウウウウウウウウウピチュウウウウウウウウウウウウウウピチュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ」
 こうして猪市は佐和と接吻を続けながら、右手で佐和の肩を抱き寄せて、左手で佐和の乳房を揉んでいくのである。
 
 この頃の接吻は口吸いと呼ばれていたが、猪市は昔からこの口吸いが好みであった。何故ならば、女と口吸いを出来るだけ長くすることによって、その女を十二分に屈服させられると感じていたからである。ましては佐和の様な典型的な大身武家の奥方様にとっては夫からでさえ、このように互いに唇を合わせる経験はないであろう。

 その様な訳で猪市と佐和の口吸いはかなり長い間、続けられたのである。そうして思う存分に佐和の唇と舌を貪った挙句にようやく猪市は唇を離したのである。

  「フウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ」
 その様なため息とともに佐和はがっくりと顔を俯かせるのである。

 そのような佐和の様子を察したのか猪市は不気味な笑みを口元に浮かべながら依然として左手で佐和の乳房を揉んでいきながら、佐和の口元にこのように囁くのである。

  「さあさああ、奥方様、叫びたければ、大きな声を出せば宜しい、しかし、そのような声をお屋敷の御女中に聞かれて、恥をかかれるのはフフフフフフ奥方様のほうですよ」

  「そんな」
  「ヘヘヘヘヘ、女中やご家来にいまのこの様子を見られればどうなるでしょうね。酒井兵庫様の奥方様は十歳近くも年下の座頭の男と屋敷の奥深く、揉み療治と称して密通を重ねていると、そのような良からぬ噂が立つでしょうな」

  「そんな」と佐和は言いながら眉ねを寄せて考えたが確かにこの猪市の言う様に見られるかもしれないといまの自分の有様を見てそう感じざる終えないのである。
 

 佐和がそのように考えていると猪市は依然として佐和の乳房を揉んでいきながら「それを覚悟されるのであれば、遠慮なく声をあげて人を呼べば良い」と囁くのである。


 それに対して佐和が黙り込むと猪市はニヤリと口元に微笑を浮かべながら更に言葉を続けるのである。

  「もっとも、奥方様。お声を出しそうになった時は無理をせずに遠慮なく声を漏らせば宜しい。確かに大声で叫べば誰かこの部屋に参るでしょうが、奥方様が気をやって喘ぎ声を出しても少々のことでは誰も来ませんよ」
  「こう、勾当殿、そそなた何が言いたいのじゃ」

  「エヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘ、奥方様。フフフフお隠しなさるな。貴方様が先ほどからわたくしにお体のいろいろな所を触れられたことにより、気をやって声を漏らしそうになるのを必死に堪えておられるることなどとうの昔に察しておりますよ」

  「難じゃと、そのようなことは」
  「無いと言われるのですか?。フフフフフ、そのようなことは無いでしょう。奥方様、あなたのお体はかなり敏感になっておられている」
  「ウウウウウウウウウ、そのようなざ戯言を」

  「フフフフフフフフフフ、そうですかな。それではこうすればどうなさる」
 猪市はそのようなことを佐和の耳元に囁くとそれからやおら、佐和の耳の穴の中に己の舌を差し入れたのである。

  「ううううううあああああああああ」
 その瞬間、佐和は電流に打たれた様な感じになり、思わず喘ぎ声を漏らしそうになったが、それを必死に抑えようとしたが、猪市は更に佐和の耳の穴の中に差し入れた舌をチロチロと動かしたのでついに佐和は我慢できずに喘ぎ声を漏らすことになったのである。
  「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアイヤアアアアアアアアアアアアアアアア」

 それから更に猪市は舌を下に移動して佐和の首筋にネットリと舌を這わせて行くのである。

  「アアアアウウウウウウウウウウウイヤアアアアアアアアアアアアアア」
  「アアアアイヤアアアアアアアア、そこダメエエエエエエエエエエエエエ」
 佐和はついに堰を切った様についに喘ぎ声を漏らし始めるのである。

 そのような佐和の声を聞きながら猪市は改めて佐和の体を抱きなおすと佐和の頬と己の頬とをピッタリとつけて頬刷りしながら「フフフフフフフフ、奥方様、ささあそのように遠慮されることはない。気をやれば思う存分に声を漏らせば良いのです」
 猪市はそのようなことを嘯きながら、己身に着けている下袴の帯を解いて更に下帯・褌も肌蹴てから、佐和の片手を取るとその手を己の肌蹴られた股間に導くのである。
  「ウウウウウウウ、勾当殿、な何をされる」
 猪市はその声を無視して佐和に己の股間の一物を触らせるのである。その瞬間、佐和は顔を真っ赤に染めたたのは言うまでもない。
  「フフフフフフフフフフフ、どうです。わたくしのお宝はご主人のものと比べて」
  「そんな」
 佐和はそう言ったきり、押し黙ったが自分の方からその手を離そうとはしなかったのである。
 猪市はその様子にニンマリと微笑してから、再び佐和と唇を交すのである。

  「ピチュウウウウウウウピチュウウウウウピチュウウウウウウウウ」
   「ピチューン ピチュウウウーン」
 佐和はこのように再びかなり長い間に猪市と舌を絡ませながら、その一方で猪市の股間の男根を握り続けたのである。

 そしてまたかなり長い間に渡る口吸い・口吻の後に猪市はようやく唇を離してから、囁く様に言った。
  「フフフフフフフフフフフ、だいぶ素直におなりになりましたな。奥方様」
 猪市とのかなり長く口吻を続けていた為にややトロンとした表情になっていた佐和はやや怪訝な表情をしながら「勾当殿、何が言いたいのです」と呟くと猪市はいかにも楽しそうに佐和の耳元で囁くのである。

  「ヘヘヘヘヘヘ、もう、わたくしの方から誘いをしなくても奥方様、貴方様のほうから舌を絡ませてきたではありませんか」
 その猪市の言葉に佐和は更に顔を朱に染めてやや俯きながら「そそんなことは」と呟くのである。

  「フフフフフ、それでは何故、奥方様はわたくしの股間のお宝をいまだに握ったままなのです」
 猪市から嘲られる様に言われたものであるから、佐和はいまだに自分が猪市の股間の男根を握ったままであることに気が着くとますます顔を赤くしながら猪市の一物を握ったおのが手を引っ込め様としたがすぐにそれを猪市に阻まれるのである。
  「フフフフフフフフフ、別に慌てて手を離すことは無いでしょう」
  「いえ、そんな、勾当殿 そんな」
 
  「フフフフフ、このようなわたくしの粗末なものでも奥方様が握りたければ握れば宜しい。ヘヘヘヘヘヘ、まあご大身のご旗本の奥方様ではご主人様の一物をこのように直接握ることはないでしょうに」
  「うううううううううう、そのようなざ戯言を」

 佐和はますます顔を真っ赤にして俯いたきり、押し黙ったが猪市は口元に薄笑いを浮かべながら左手をやや俯きかげんの佐和の顎の下に手をかけて少し上向かせるとおのれの左肩の上に佐和の顎を乗せて頬すりしながら囁くのである。

  「フフフフフフフフフフフ、それではこれから本格的に奥方様への特別の揉み療治を始めますかな」

  「ええ、勾当殿、それは一体」
 
 猪市はそのような佐和の言葉も無視しながらも佐和の体をゆっくりと仰向けに押し倒すのであった。

  「あああ、勾当殿、何をする」


 佐和は口でこそそう言ったものの別に抗いもせずに仰向けに布団の上に寝かされたのである。そして猪市はその佐和の体に押しかぶさったのである。

  「ピチュウウウウウウウピチュウウウウウウピチュウウウウウウウウウウウ」
  「ピチュウウウウウウウウウウウウウウ ムグウウウウウウウウグウウウウ」
 猪市は佐和の体に覆いかぶさるとすぐにまた佐和と熱烈に口吻を重ねるのであった。これまかなり長い口吸い・口吻の後に唇を離すともうすっかり佐和は大人しくなったのである。



 それから、猪市は既に肌蹴かけていた佐和が上半身に身に着けている長襦袢の伊達巻を解いて佐和の上半身からその長襦袢を剥ぎ取ったのであるが、もう佐和は抗いもしないのである。こうして佐和は上半身が露にされて身に纏っているのは長襦袢と同様に薄桃色の腰巻だけとなったのである。

 それから猪市は己も身に纏っているものを素早く脱ぐと再び佐和の上半身裸で布団の上に仰向けに寝そべっている佐和の身体に覆いかぶさるのであった。
 それからすぐに猪市は既に露にされた佐和の左右の乳房を両手で下からすくいあげる様なかんじで揉んでいくのであった。
  「あああああああ、勾当殿、あああうううう」
 
左右の乳房を揉み解されて佐和が思わず喘ぎ声を出したのは言うまでもない。そのような声を聞きながら猪市はいかにも嫌らしい笑みを浮かべながら次の様に嘯くのである。
  「フフフフフフフフ、奥方様。素晴らしいですよ。奥方様の左右の乳房、来年にもう四十路を迎える方のものとも思えぬはりがありますなああ」



 猪市はそのようなことをほざきながら佐和の左右の乳房をじわりじわりと揉み解す一方で己が舌で佐和の顎から首筋にかけてそれこそネットリと舐め上げてゆくのであった。

  「アアアアウウウウウウウウウウウイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ」
  「ウヒイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ」
 このような猪市の唇及び手指による愛撫のために佐和は頤をのけぞらしながら身悶えるのである。

 そのような佐和の喘ぎ声を聞きながら猪市はニヤリと不気味な笑みを浮かべてから今度は唇を舌の方に移して、依然として両手で揉み解している佐和の年のわりには弾力がある見事な左右の乳房を口に含んでゆくのである。 そして佐和の乳房の乳頭を舌でチロチロと舐め始めるのである。



  「アウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ」
  「アアイヤアアアアアアア そんなあああああああ」
  「だだああめえええええええええええええええええええええ」
 佐和はますます身を仰け反らして身悶えたが猪市はその佐和の呻き声尾聞きながらやや苦笑しながら次のように言った。
  「これこれ、奥方様。少々声を漏らしても大丈夫とは申しましたが、フフフフフフフフフあまり大きな声を出されるとそれこそ女中らが驚いてやってまいりますぞ」

 
  そのように猪市はやや呆れた様に言ったが尚も佐和の喘ぎ声が留まることは無かった。こうして、猪市はそれから約四半刻[三十分]の間、口と手によって佐和の上半身を散々に弄んだのである。

 それから猪市は佐和がすっかり己が愛撫によってグッタリとなったのを確かめると口元に薄笑いをうかべてから佐和の耳元にことさら甘い声音で囁くのであった。
  「フフフフフフフ奥方様。ご満足されましたかな。それでは今度は腰から下をじっくりと揉み解しましょうかな」


 猪市はそう言ったかと思うと佐和の下半身を覆っていた腰巻の紐に手をつけたのである。
  「あああああ、勾当殿、何をされます」
 佐和はさすがにそう言ったもののもう抵抗らしい抵抗もできる状態では無かったのである。 そしてあっと言う馬に腰巻が剥ぎ取られて佐和の下半身も露にされたのである。



 こうしてついに佐和はいつのまにかに全裸に晒されることになったのである。

  「フフフフフフフフフ、それでは早速、奥方様の股間の大事なところをじっくりと療治いたすことにしますかな」
 猪市はそのように冷笑を浮かべてから己が手指を佐和の股間の秘所に差し入れるのであった。

  「アアアアグウウウウウウイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ」
 そのような佐和の喘ぎ声を聞きながらも佐和の秘所を手で弄っていた猪市は秘所から指を抜き去ってそれを鼻にかかげてその匂いを嗅ぐとニヤリと微笑んで言った。
  「ヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘ、奥方様のここはもうこんなに濡れておりますぞ」

  「そそんなあああ」
  「フフフフ、そんなと申されましても、ほれほれ現に奥方様の股間の   あ   そ   こ  からこんなにお露が迸っていてもうビショビショですぞ。ヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘ奥方様、いや佐和殿、さぞかし溜まっていたのでしょうね」
 そのようなことを猪市がとくとくと話すと佐和はもうすっかり真っ赤にした顔を両手で覆いながら呻くように言った。
  「あああああああ、そそんんなことを言わないでえええええええええ」
それから佐和はことさら恥ずかしがるように顔面を左右に振るばかりであった。

 そのように上流の武家の夫人としての上品さをかなぐり捨ててしまった佐和の痴態の有様を察しながら猪市はますます口元にいかにも告白そうな笑みを浮かべながら言った。
  「ヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘ、それでは奥方様の本当のお悩みをお慰め致すことにしますかな」

 それから猪市はとりあえずは手に持参した手拭で佐和の股間を濡らした愛液を拭ってから、改めて己の手指を佐和の股間の女の源泉に差し入れてゆっくりと抜き差しを始めたのである。

  「アアアアアウウウウウウウウグウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ」
  「アアアアヒイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ」
 その猪市の手指による愛撫に再び佐和は喘ぎ声をだして身悶えるのである。

 そして猪市は手指で佐和の股間を弄る一方で己の唇で佐和の太股にじわりじわりと舌を這わせてネットリと舐め上げるのである。

 そのような猪市による手指と口による巧みな責めに佐和はもう全身が火のように熱くなり、なんだか切ない気持ちになるのを既に隠しようもなかったのである。

 そして、そのような猪市の手指及び口唇による佐和の股間周辺に対する愛撫はしばらく通続いたのである。佐和はその間、それこそ身体全体をのけ仰け反らしながら身悶えるのである。そしてそれらの責めがひとしきり終わると猪市は改めて佐和の下半身を抱き起こしたのである。
  「あああううううう、こう勾当殿、何を?」

佐和のそのような声を無視して猪市は己の左の手指を佐和の股間の秘部に差し入れたままで佐和の臀部を持ち上げる格好となりまだ自由の右手でその佐和の臀部を撫で摩るのである。
  「あああううう、勾当殿、な何をされる」
 さすがに佐和は不安そうに聞くと猪市は冷笑を口元ににじませながらこう呟くのである。
  「フフフフフフフ、ほれほれ奥方様の前だけでなく、後ろの方も可愛がってやらないといけませんからな」

 そのように佐和の臀部をなでさすっていた猪市であったがやがて佐和の臀部の穴に少し指を差し入れるのである。
  「ああうううううううそんなややめてええ」

 こうして佐和は猪市によって上半身の前と後ろの秘部を手指で責められる形になったのである。

 そのような二箇所責めでもう佐和はあと少しですっかり自分を見失うのではないかと恐れながらも身悶えるのである。そしてしばらくそのような責めを続けたあとで猪市は突然に己の手指を股間及び臀部から抜き刺すと佐和にこういかにも取り澄ました様に言うのであった。
  「奥方様、もうかなり時間がたちましたから、本日の療治はこれくらいにしましょう」
 その猪市の言葉に佐和はキョトンとしたような表表情になり思わず「ええええええ、そんな」と思わず口にするのである。

 佐和はなぜだか、突然に放り出された気持ちを感じるのである。
 そのような複雑な気持ちを抱いて悶々とした状態のままの佐和をよそに猪市は何事も無かったかのように脱ぎ捨てた己の衣服を身に纏い始めるのである。それを眺めていた佐和も仕方がなく、やはりその部屋に散らばっている自分が先ほどまで身に着けていた衣服を着始めるのであった。
 このようにして佐和、猪市ともに身住まいを正したのを見計らうと猪市は改めて佐和の方に近づくと何も言わずに佐和を抱きすくめるのであった。それに対して佐和も素直に猪市の抱擁を受けたのである。
 そのように抱き合った佐和と猪市はまたまたこの日、何度目かとも言える様な熱烈な口吻を交すのである。そのような口吻を続けたのちにようやく唇を離した猪市は、佐和に頬図利子ながら「それではお女中を呼んでいただきましょうか」と囁くのでああった。
 その言葉に頷いた佐和は枕元に置いてある呼び鈴を鳴らすのである。

 それからまもなく、勾当・武井猪市は手引き役の手代の男とともに帰っていった。
 佐和は猪市が帰ると女中にしばらく呼ぶまで部屋に来ないように命じるてから、ぐったりとその場にへたり込むのであった。

 そして今日の猪市がこの部屋に着てからのことをゆっくりと振り返るのである。

  「な何であのような仕儀に至ったのであろう」
 佐和はそう己に自問自答するのである。武家の夫人としての恭治も忘れてあのような座頭風情に散々にこの身体を嬲られたのである。せめての幸いはまだ女の操を穢されなかったと言うことぐらいである。
  「しかし、このままあの座頭の療治を受けると最後には操を穢されるのではあるまいか」
 そのように考えた時に佐和は全身に怖気が振るうのを感じた。何故だか、あの猪市と言う座頭にかかると最後には全てを汚されるのではないかと感じられ終えないのである。
  「ととにかく、自分を見失ってはいけない」
 
 佐和はそのように必死に自分に言い聞かせるのであった。

 
2017/08/17 06:34:42(ScUrAdba)
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