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「失礼します……」
浴槽に身を沈めて、窓の外の山並みを眺めていた私の耳に、か細い女性の声が届いた。 山間部の温泉入浴施設の男性用浴室に女性が入って来て、洗い場の腰掛けや洗い桶の整頓鏡の汚れを流して回る。 施設の副支配人、冴子だった。 身長は160㎝に満たない位か。 色白で目鼻立ちの整った可愛らしい顔は一見若く見られるが、三十代後半、四十歳くらいだと聴かされた覚えがある。 Tシャツを突き上げる胸の膨らみは、冴子の可愛らしい顔には似つかないほど見事な盛り上がりを見せている。 田舎には普通では考えられない様な事情通がいて、個人や家庭の内情を事細かに知らせてくれる事がある。 冴子と夫は一回りの年齢差があり、夫が冴子の行動に対して殆ど干渉しない為に、彼女は自由奔放な生活を送っているらしい。 一人娘が中学生になり手が掛からなくなると冴子の外出は一段と多くなっていた。 そんな冴子が三ヶ月程前に、不倫相手の金銭問題が原因で関係を清算して、最近では殆ど外出することも無くなっている。 そんな情報をもたらしてくれた友人に、私は宣言した。 「一ヶ月以内に落としてみせる」 それからやがて半月が経過していた。 洗い場に飛び散った石鹸の泡を、シャワーを使って流している冴子の方へ歩み寄った。 タオルで隠すことも無く、股間を晒け出したままの姿で……。 「こんにちわ、お疲れさま」 「あら、島崎さんこんにちわ 今日はお一人ですか?」 眼を上げること無く、私の声を頼りに返事を返した冴子の脇を歩いて鏡の前に座った。 床に眼を落としていた冴子だが私が観察した限りでは、瞬間的にだが間違い無く私の股間に視線が送られていた。 陰毛がきれいに処理してある私の股間だから冴子にはインパクトが有り、興味を持たせる事が出来れば後は一気に突き進むだけだ。 脱衣室では、掃除機を扱っていた冴子に尻を向け、Tバックの下着を穿く姿を見せつけてから、予め用意をしていたメルアドを記入したメモを手渡した。 冴子からのメールはその日の夜に届いた。 (やっとお風呂掃除が終わりました 突然アドレスを渡されてびっくりしたげど 嬉しかったです) (冴ちゃんのこと、ずっと可愛いなって 思っていたから勇気を出したんだ 一度ゆっくりお話したくてさ) 当たり障りの無い交信の後で、明日は公休日だから隣町へ買い物に出ると言った冴子と、待ち合わせてコーヒーを飲むという約束を取り付ける事が出来た。 約束の時刻通りにカフェに現れた冴子を見て私は眼を見張った。 勤務中とは違い、濃いめの化粧に胸元が広く開いたTシャツを着た冴子は、周りの男性客の眼を惹き付ける程魅力溢れる女性だった。 赤い口紅が艶かしく、胸元からは豊かな膨らみの裾野が顔を出している。 「今日はまた一段と素敵だねぇ 思わず見惚れちゃったよ……」 「お仕事の時は普通のTシャツでしょ お休みの日くらいはお洒落したくて……」 「惚れ直したよ………」 全く生活臭を感じさせない冴子の容姿に私は改めて惹き付けられていた。 アイスティーのグラスをテーブルに戻して、冴子は周囲を気遣いながら声を落として……。 「島崎さんって いつもあんな派手な下着を 身に着けているんですか?」 「お風呂へ行く時には 控え目な物にしてるよ」 「えっ!あれで控え目? じゃあ普段はどんな感じなの?」 「もっと布が少ない物とか…… 前の部分が尖っている物とか…」 「ええ~っそんなのが有るの?」 「私は若い頃から下着が好きでさ ずっとTバックばかり穿いてるよ」 「へえ~男性には珍しいわね」 私の目論見通り冴子は興味を示していた。 「冴ちゃんは?Tバックは嫌い?」 「好きよ、結構たくさん持ってるわ」 「一度冴ちゃんの そんな姿を見てみたいな」 頬を染めた冴子は…… 「島崎さんは すごく危険な人だって聴いてるから 私なんか眼中に無いんでしょ」 「ええ~、心外だなぁ 私ほど真面目で大人しい男はいないのに」 吹き出した冴子の胸が、大きく弾んで揺れている様を眺めた後、冴子と視線を合わせると彼女の眼が妖しい光を放っていた。 「それに…… 島崎さんのあそこ…… 子供みたいですごく可愛かったわ」 「あ~っ!見たなっ!」 「見たんじゃないわ、眼に入っちゃったの」 「そうなんだよ、子供みたいに小さくて…」 「やぁねぇ、そうじゃなくてぇ」 例え一瞬であったとしても、冴子が私の股間を見て初めて眼にした無毛の男の陰部…。 恐らく彼女の頭の中には、残像として強烈に焼き付けられているだろう。 洋服を選びたいと言う冴子を、どうせならともっと大きな街へ誘ってみると、あっさりと承諾してくれた。 今日は私と会う為に、車ではなくバスで町にやって来たとの事、と言うことは……。 都会でのショッピングでは、周りを気にする事もなく仲良く腕組みをして歩き、夕食を摂る頃には既にずっと前からの恋人同士の様な雰囲気になっていた。 ショッピングの締めに立ち寄ったランジェリーショップでは、冴子の下着姿をあれこれと妄想しながら一緒に選らんでいた。 気に入ったブラセットが複数有った為どれにするか決めかねていた冴子に、面倒だからとまとめて求めてやった。 地下駐車場に停めた車に乗り込むと……。 「今日は私の為にいっぱい お買い物させちゃったわね、ごめんなさい」 「気にしないで、冴ちゃんが一度 身に着けて見せてくれたら良いから……」 「見るだけ?」 冴子の妖艶とも思える瞳が私を捉えていた。 唇を重ねて舌を絡ませると、私の舌は強力な吸引力で彼女の口に吸い込まれていた。 冴子が私の手を自らの胸の膨らみに誘導して掌を重ねて押し付けた。 下着越しに感じる重量感と柔らかさに、私の全身の血流が一点に集中していくような気がしていた。 「ああ……」 唇を離した冴子は…… 「早く二人だけに……」 近くのシティホテルにチェックインして入室すると、すぐに抱き合って唇を貪り合う。 「下着を選らんでいる時から…… これを着てあなたに見られたい 見せつけたい…そう考えていたら 堪らなくなっていたの……」 その場に跪いた冴子は、私のベルトを外すと下半身を剥き出しにした。 「すごい……」 いきなり喉まで飲み込んでいた。 私の尻を掴んで引き寄せて、より奥まで飲み込もうとしている。 私がシャツを脱ぎ捨てると、全裸の私に洋服を着たままの冴子が奉仕をしている。 姿見に映る二人の姿は異様な感じがした。
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2017/05/08 18:21:11(Eb9qg4oH)
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