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1:ママ…!
投稿者:
御影
◆bhYIVccxxw
中村裕貴は憂鬱だった。
まもなく2時。 卓也達が家にやって来る頃だ。 「裕ちゃぁん」 母、美穂が裕貴を呼ぶ。 リビングに行くと、美穂はポテトチップスなどのお菓子を、丁寧に皿に盛りつけていた。 「飲み物ってコーラとオレンジジュースだけでいいかな?」 美穂の質問に、裕貴は小さな声で「うん、いいと思う…」と答える。 「でも、ママ嬉しいわぁ」 美穂がくったくのない明るい笑顔を見せる。こんな表情をする時、美穂は10歳は若く見える。とても37歳とは思えない。 「転校して、裕ちゃんずっと友達がいない感じだったから。やっとできたんだね」 「うん、まあ…」 「よかったら、晩ご飯も食べて帰ってもらったら?ママ、今日仕事ないし」 「それは、どうかな…」 友達。 あんな奴らが友達と言えるのか…。 無邪気に喜ぶ美穂の姿に裕貴は申し訳ない気持ちになる。 2日ほど前のことだった。 転校して2ヶ月目で友達のいない裕貴は、休み時間に一人本を読んでいた。 声を掛けてきたのは浅井卓也だ。卓也に二宮真司、吉村豪。 3人とも、この3年2組の中心的存在。 運動ができて、ちょっとワルっぽくて、それなりにイケメンで女子に人気があって。 要は裕貴のような、華奢で色白、スポーツもダメ、勉強も並み、そして気が弱い男子の天敵ということだ。 「裕貴、あさってお前ん家、遊びに行っていい?」 「え?」 卓也はニヤニヤしている。 「豪が言ってたんだ。こないだの面談でお前の母ちゃん見たって。すげぇ美人だって。なんだ?竹内結子、竹内結子に似てるって、な?」 話を振られた豪が口開く。 「おお、誰かに似てると思ったら竹内結子だって思ってさ。うちらの母ちゃんとは大違い。ていうか、中3の親であんな若いのあんまりいないだろ」 「でさ、真司と2人、一回顔拝んでみてえなって話してたらさ。なんとうちの親父がお前の母ちゃん知ってるって言うんだよ」 「え…?」 「お前の母ちゃん、夜スナックで働いてるだろ?」 もう、知られてしまったか…。 裕貴の目の前が暗くなる。 美穂はこの街に引っ越してきてから、昼間はスーパーでパートをして、夜はスナックで働いている。 父がなくなって女手ひとつで裕貴を育てる決意をした美穂が朝に夜に働いてくれることには感謝している。しかし、できればクラスメートに夜の仕事をしてることは知られたくなかった。
2012/07/14 12:59:26(iDZw2590)
投稿者:
御影
◆bhYIVccxxw
卓也がいやらしい笑みを浮かべる。
「うちの親父が言うにはさ。あの女、ちょっと言い寄ったら簡単に落とせそうだって。もう何人か客と寝てるんじゃないかって」 「な…!」 思わず立ち上がった裕貴の肩を真司が押さえつける。 「なんか文句あんのか、こら?」 すごまれて怖じ気づいた裕貴はまた椅子に座る。 卓也が裕貴の肩に手を回す。 「でさ、あさっての土曜日、お前ん家に遊びに行くからさ。必ず母ちゃん家にいるように言っといてくれよ。でないと意味ねえから」 意味?どんな意味があるんだと思いながら、裕貴には断ることができなかった。 そして、土曜日は残念ながら美穂は昼間のパートが休みだった。 (ママの顔見たら、すぐ帰るよね。…多分) チャイムが鳴り、ドアを開けに行ったのは美穂だった。 卓也以下、3人を連れてリビングに来る。 「みんな来てくれたわよ、裕ちゃん。みんな背が高くてびっくりしちゃった。裕ちゃんと比べたら大人っぽく見えちゃう」 なにも知らない美穂は相変わらず屈託のない笑顔を見せている。 卓也達はおとなしくしていたが、薄ら笑いを浮かべた表情は猫を被っていることが丸わかりだった。 「いやあ、裕貴君のお母さん、すごく綺麗でこちらこそびっくりしました」 卓也が言う。 「そうそう、うちの母ちゃんと大違い」 これは豪だ。 「もう、みんな中学生なのに口が上手いんだからぁ」 明るく笑って美穂はキッチンに行く。 その後ろ姿を見て、卓也がつぶやいた。 「あんな受け答え、マジ、スナックの女って感じだな」 横で聞いていた裕貴は拳を握りしめた。 (ママのこと悪く言うなんて…許せない…) でも、行動に移すことはしない。いや、できない。 美穂がリビングに戻ってきて、しばらくみんなで談笑していた。 みんなと言っても裕貴だけは萱の外だった。 卓也達の相手をするのは、もっぱら美穂で、息子の友達をできるだけ楽しまそうと思っているのか、普段より口数が多く、よく笑っていた。 「うわぁ」 突然、卓也が声をあげた。 見ると、卓也はズボンの股間のあたりにジュースをこぼしている。 「大丈夫、卓也君?着替えた方がいいんじゃない?ちょっと来て」 美穂がリビングから卓也を連れ出した。リビングから出て行く時、振り返った卓也が真司と豪に、やったぜ、というような笑みを見せる。 (あいつら…何か企んでいるんじゃ…) 裕貴の心に不安が膨らむ。
12/07/14 13:27
(iDZw2590)
続きが待ちきれません!!!
12/07/15 17:38
(wbMzmU2s)
投稿者:
匠
続きを読みたい!
12/07/15 20:06
(cGloNjN7)
投稿者:
熟便器
つ続きを…
12/07/17 01:22
(P12sbOmD)
投稿者:
御影
◆bhYIVccxxw
「すぐに洗濯するから、その間、卓也君これ着ておいて貰える?」
裕貴の部屋で美穂は裕貴のブリーフとスウェットのズボンを卓也に渡した。 「すみません、なんかお手数かけちゃって」 申し訳なさそうに一言詫びて、卓也はいきなり美穂の目の前でズボンとパンツをずり下げた。 「きゃっ」 思わず声を上げる美穂。卓也は股間の陰毛と、だらりとぶら下がった薄茶色のペニスを恥じらいもなく晒している。 「え?どうしたんですかぁ?」 真顔で訊く卓也に、美穂は逆に声を出した自分を恥じた。 「ご、ごめんなさい…。なんでもないの。さ、これに着替えてね」 (この子達は中学生。裕貴と同じでまだまだ子供なんだわ…。だから、私の前でもためらいなく服を脱いだりできるのよ。見た目は…大人だけど…) 見えてしまった卓也のペニスの残像が、なかなか頭から消えてくれない。 中学三年生で、大人のそれとなんら遜色はなかった。 裕貴も、もう…ふと、想像しかけて美穂は慌てて頭から振り払う。 「きゃっ」 自分の部屋から聞こえた美穂の悲鳴に、裕貴は思わず立ち上がる。 「どこ行く気だよ」 豪が裕貴を睨みつける。 「まだ、何もしねえって。反応見てるだけだからさ。ジャブだよ、ジャブ」 そう言って、真司と顔を見合わせて笑う。 (ジャブ…?こいつら…何、考えてるんだ…?) 裕貴の不安はどんどん膨らんでいく。 少しして、裕貴のスウェットを履いた卓也が美穂とリビングに戻ってきた。 「裕貴の服借りちゃったよ。俺にはちょっと短いけど」 卓也は足首の見える裾を豪と真司に見せびらかして、おどけた表情を作る。 「卓也君達、もし、よかったらだけど、今夜晩ご飯食べて帰らない?洗濯が乾くまで時間あるし、せっかく来てくれたんだもの」 (マ、ママ、余計なこと言わないで…) 美穂は裕貴の心配などまったく気に留めていないようだ。 「いいんですか?なんか悪いですねぇ」 卓也達は願ったり叶ったりといった表情でニヤついている。 「だったら、今日泊めてもらっちゃおうかなぁ」 卓也の投げかけに美穂は笑顔で頷いた。 「いいわよ。ね?裕ちゃん」 「う…うん…」 裕貴は暗澹たる気持ちになった。 しかし、裕貴もまだわかっていなかった。 卓也達の真の狙いについては…。
12/07/17 10:27
(lghNJACQ)
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