ベッドの中で寛志が来るのを待ちました。
“ガチャッ”っと、シャワールームの開く音が聞こえました。
“来たぁっ”
心臓が爆発しそうな程に鼓動を早めます。
私は寛志に背を向ける様に横向きに寝ました。
無言のまま、寛志がベッドに入り、後ろからギュウゥゥ~ッと抱き締められました。
「…さやかさん…抱かせて…」
耳元で囁かれ、甘い痛みが体中を走ります。
小さく頷くと寛志は私の肩を両手で押さえ、私を自分の下に組み敷きました。
目の前に寛志の顔があります。
こんなに近くで彼の顔を見詰めた事はなかったので余計ドキドキしてしまいました。
少し天然パーマがかった短髪、眼鏡の似合う理知的な顔立ち…
思わずジーッと見詰めてしまいました。
「…あんまり見ないでよ…」
寛志は照れながら眼鏡をベッドの上に置きました。
「…抱きたい…」
真っ直ぐな眼で私を見詰めてます。
私は静かに頷きました。