ヤ○ーのボイスチャットのあるカテで一人の主婦が部屋を運営していた。も
う何年も前のことだが。
彼女は○○県＊＊市で生まれ育ったとかで典型的な○○弁。屈託もなくそれ
を丸出しであけすけにボイスをし大声で笑うという陽気な女性だった。

ヤ○ーのボイチャを知っている人には分かると思うが、あそこは小学生から
二十代くらいの若い年齢層が圧倒的だ。ネットがそうだからだが。
三十代ですら引け目を感じるほどで四十代以上となるとそれこそ居場所がな
いのが実情だ。
しかしここ数年のインターネットの普及により中年とか熟年と呼ばれる年代
の男女もネットに親しんでいる。それにつれてヤ○ーのチャットにもポツポ
ツと中高年向きの部屋が見られるようになって来ていた。

彼女の開設した部屋は○○弁のベランメエな口調と、底抜けに明るい大笑い
という陽気なキャラで少しづつ常連が増えていった。
その一方で彼女は初めて入室した人が挨拶をした際の自己紹介をノートに書
き込んだ。そして次回から部屋に来るとハンドル名で呼びかけたりと細やか
な心使いをして部屋主として一生懸命だった。

僕は事務所のデスクに液晶モニター２台とノートＰＣ、つごう３台のパソコ
ンを置いてある。めっきり遠視がすすみEXCELを展開するのには大きな画面で
ないと手に負えず２１吋のワイドモニターをそれ専用に使い、もう１台は１
５吋でこちらは調べ物をしたりワードで書類を作成したりしている。
だから目の前にいる部下達はまさか私がノートＰＣでヤ○ーチャットにつな
いでいるなんて想像もしていない。
ただ職場なのでさすがにボイス機能は使えない。だから私はもっぱらログ打
ちで参加をしていたのだった。
普通こういうボイスチャットではログだけという存在はうざがられる。ボイ
スが出来ない奴はいる意味がない。とハッキリ言う部屋主、口には出さない
が露骨にハブにして閉め出す管理人。
そういう中で彼女はログだけの私でも分け隔てなしに接してくれて有難かっ
たのだ。

【この先なにかと不便なので彼女のことを淑江と呼ぶ。ちなみに部屋主のと
きのハンドル名をちょっぴりモジったもの】

ソフアに腰をかけビールを飲んでいるとシャワーを終えた淑江がでてきた。
胸にバスタオルを巻いただけの半裸で洗面台に向かった。
デジカメを持つと濡れた髪をドライヤーで乾かす淑江を撮影しだした。

つい１０分ほど前、２人は風呂場の壁際に敷かれたエアマットに重なってい
た。備え付けのローションを私は淑江の全身にかけたから髪までローション
にまみれぬめっと光っていた。
淑江の胎内で私はほとんど硬度をうしなっていたが、彼女の締め付けで抜け
落ちることはないまま止まっている。
眉の間に刻まれた３本の深いシワが淑江の痴態をしのばせてはいたが、その
表情は仏様のように静まりかえっていた。
会ったのはまだ６回。それなのに生まれて初めてらしい失神。
結婚をして２９年間、夫だけだった主婦が私の下で仏像のように横たわって
いたのだった。

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