「ねえ、あなた、我慢できない。どこか脇道に入って！」

実家へ帰るため山越えの国道を走っている時、助手席の妻が言った。３０分ほど前から尿意を訴え、コンビニがあればと走っていたがそれもなく、とうとう限界に来たらしい。
未舗装の脇道をみつけ、しばらく走って道幅が少し広くなったところで車を止めた。妻は完全に停止するのも待たず、ドアを開けた。スカートをたくし上げながら、妻は小走りに車の陰に走り、しゃがみ込むのと同時にパンティを下ろすや、放尿を始めた。
私は妻と同時に車を降り、しゃがみ込んだ妻の前に回って、のぞき込んだ。

「いやぁ、何、なによ、あなた。変態。あっち行ってよ」
「いいじゃないか、夫婦だろ」
「関係ないでしょ、バカ。ヘンタイ」

言ってはみたものの、出始めたおしっこが止まるはずもない。ものすごい勢いだった。薄黒いビラビラの割れ目から何本かの線がひとかたまりの束になって、開いた両足の間に噴射されている。地面の落ち葉をたたき、白く泡立ちながら流れを作っている。薄く湯気が立ち上っている。見ると、束になり損ねたおしっこが太ももやおしりに沿って流れている。
ジョーーー、ジョロッ、ジョー、ジョッ、ジョ……。やがて勢いが弱まり、終わったかと思うと、またジョーーーーッ、ジョッ、ジョー。最後は落ちる勢いを失ったおしっこが大きな雫になって太ももを伝い、やっと終わった。落ち着いたのか、妻はフウーーと大きく息をはいた。そして我にかえって言った。

「本当に、何なのよ、あなた。恥ずかしいじゃないの」
「一度見たかったんだよ、悦子のおしっこ。すごかったね、あんな風に出るんだ」
「いやだ、あなた。本当にヘンタイじゃないの？　もう。あっ、ティッシュ、あなたティッシュ持ってない？」
「車の中だよ」
「取って、あなた」
「イヤ」

私は手を伸ばし、妻のあそこを、太ももを、お尻を拭った。ベチョベチョになった手の平をにおい、舐めた。

「何てことしてるの、あなた。やめて」
「いい匂いだよ、悦子のおしっこ。おいしい。立って！！　舐めてきれいにしてやるから」

妻も変な気分になったのだろう、スカートをたくし上げたまま、逆らわずに立って車のボディに寄りかかった。両足を広げさせ、私は舌でていねいにあそこの周りを舐め続けた。妻の息づかいが荒くなって行くのがわかった。おしっことは違う、慣れ親しんだ愛液がいつもより激しくあふれ始めた。

「悦子、したい。しよう！！」

私たちは斜面を少し下りた。妻は木の幹に両手をつき、後ろ向きでお尻を突き出した。これまでにない快感だった。
車に戻り、実家へ向かう途中、ふたりとも無言だった。だが、妻も私もわかっていた。あんなセックスも時には必要なんだということが。
その日の夜、実家の寝床で、私たちは愛し合った。妻の方から求めて来たのだ。

「あなた、きょうすごくよかった。あなた、素敵よ。あんなに感じたの、はじめてかも」
「悦子、いやがってたくせに」
「ううん、言わないで。あなたが入れて来た時、どうしてこんなに感じるのかわからなかった。でも、今はわかってるつもり。おしっこ見られるなんて考えたこともなかったけど、あれもセックスの一部なのね」
「そうだよ、おれたち夫婦なんだから、何だってできるんだよ。いろいろ挑戦しよ！！」
「うれしいわ、あなた。いっぱい教えて！！」
「今度は悦子のおしっこ、飲んでみようかな！！」
「ええっ？　飲めるの？」
「挑戦だよ」
「いやん、想像したら、なんだか感じてきちゃった。あした、帰り道でしようか。飲ませて上げる。ううん、飲んで、私のおしっこ。そしてまた入れて、あなたのおちんちん。その前に、今もよ、したいわ、あなた。ねっ、いいでしょ」

悦子４８歳、私は５０歳。

実家からの帰り、妻はよくしゃべった。

「今朝、顔を合わせるなり、かあさんに言われちゃった。きのうのこと、バレてたみたい」
「きのうのことって？」
「ばかねえ、あれよ、あれっ。響くし、私の声まで聞こえたんだって。『幾つになっても仲がいいみたいね。かあさん、安心だわ。でも、少しは遠慮しなさい、私も生身の女なんだから』だって」
「ふうーん」
「生身の女だって。『７０近くになって生身なの？』と突っ込もうかと思ったけど、やめたの。何か言われそうだったから。でも、生身の女はないわよね、あなた」
「そうでもないよ、かあさん、歳よりうんと若く見えるよ。おまえと姉妹といってもいいぐらいだよ」
「それって、私が歳とったってこと、あなた」

県境に近づいた。バイパスのトンネルへは向かわず、旧道に入った。狭くカーブの連続で、今はほとんど車は通らない。妻はもうすぐ始まることを想像しているのか、私の方に顔を向け、トロンとした目付きになっている。

「おしっこ、たまってる？」

コクンとうなずいた。足がだらしなく広がっている。左手を伸ばし、スカートをめくり上げた。待っていたかのように、妻は腰を前へずらし、両足を折り曲げて大きく開いた。ノーパンだった。あの部分に指を這わせると、すでに濡れていた。道の真ん中だったがかまわず車を止め、激しく口を吸い合い、あそこを指で掻き回した。

「あなた、はやく。早くしたい。おしっこ、出るわ」

私は急いで車を走らせ、かつて展望台があった場所へ車を止めた。妻を木製のベンチに上げた。目と目を合わせた。言葉にしなくても通じた。彼女はベンチの上にしゃがみ、おしっこの体勢になった。私はその前に座り込んだ。彼女のビラビラが愛液で光っている。少し開いてピンク色の中が見える。

「あなたにかかるわ」
「いいよ、かかっても」
「でも、どうやって飲むの？」
「手で受けるよ」
「ああん、出ない。出そうなんだけど、出ない」
「あせらなくていいよ、目をつむってごらん」
「あっ、あーっ、出、出る、あなた出るわっ」

言った途端に、ビラビラの割れ目を押し広げるように透明な雫がのぞき、何本かの筋になって飛び散り始め、すぐに太い束のような筋になって私の方に飛んで来た。私は両手のひらを広げて飛び出したおしっこを受け、そのまま口に運んだ。１回、２回、３回。
「ジュルジュル」と啜る音に、妻は「ああ、あなたぁ、うれしい」と声を出した。おしっこが終わった。私は濡れた手で、自分の顔をごしごしとぬぐった。つまは顔を近づけ、キスをしにきた。

「うれしい、あなた。すごくいい気持ちなの。どうしてなの？　好きよ、あなた。愛してるわ」
「悦子、おまえのおしっこ、おいしいよ、すごく」
「本当？　いやじゃない？」
「ぜんぜん、もっと飲みたいよ」

私は妻をベンチに仰向けに寝かせた。足を開かせ、濡れたあそこに顔を埋めた。そして、固くなっていたペニスを突っ込んだ。

「ああ、あなた、お空が見えるわ。外でしてるのね！　すごいわ、あなた。私を狂わして、あなた。声出していい？」
「いいよ、悦子。大声で叫んでみて。おめこって言って！　おめこが気持ちいいって叫んで！」
「あーーっ、ひぃーーっ、あなたぁ、あなたのおめこよ、あなたのおめこが気持ちいいのよっ、あーーーうんっー」

自宅に帰った私たちはその夜、また燃えた。妻は言った。

「これまでイッテたのとは全然違うの。本当のイクっていうの、やっとわかったみたい。毎日おねだりするかもよ、あなた」
「いいよ、悦子。バイブとか買ってみようか。いろんなのがあるらしいよ。お尻とかも。あそこに入れたまま外に出て、俺がスイッチ入れるとビリビリするのもあるみたいだよ」
「えーーーっ、そんなの？　どんなになるのかしら。あなたにおまかせするわ。いっぱい感じたいの、きのうとかきょうみたいなの、いっぱいイカせてほしいの」

次の週の金曜日、仕事を終えた私は、すぐに高知行きの高速バスに飛び乗った。高知についてすぐ、義母に電話した。

「かあさん、正和です。こっちに出張に来たんだけど、最終のバスに乗り遅れて…。今晩止めてください」
「あら、いいわよ。でも、食事は？　ビールしかないけど」
「いいです。食事済ませたし。あっ、このこと、悦子には言わないでください。大阪出張って言ってあるんで」
「そうなの、わかったわ」

夜９時前、義母の家に着いた。すでにお風呂に入った後らしく、浴衣の上にカーディガンを羽織っていた。

「珍しいのね、ひとりで泊まりにくるなんて」
「すみません、思い立って」
「相談事？　今晩ここに泊まること、あの子に言うなって言ってたけど」
「いや、いや、そうじゃないんです。本当にバスに乗り遅れて」
「とにかく、お風呂どうぞ。私が使った後で申し訳ないけど。その間にビールの用意しておくわ」

シャワーを浴びているとき、義母が脱衣場に顔を出し、浴衣を置いて行った。シャワーを終え、体を拭いているとき、脱衣かごの中に白いパンティを見つけた。義母のだ。綿のパンティ。裏返すとあの部分が茶色くなっている。まだ湿り気を帯びていた。急いで自分のズボンのポケットにしまい、浴衣を着て茶の間に戻った。座卓に向き合ってビールをいただくことになった。

「わたしも少し飲もうかしら。滅多にないことだし」
「ああ、どうぞ」

私は義母のコップにビールを注ぎ、軽く乾杯の格好をして飲み始めた。

「すみません、急に押し掛けて」
「ううん、いいんだけど、何なの？　喧嘩でもしたの？　先週来た時、あんなに仲よかったのに」
「いやいや、そのことなんです。すみませんでした。まさか、かあさんに聞こえてるなんて思ってなかったので」
「あら、あの子、言ったの？」
「ええ。『私も生身の女なんだから、って言われた』と。『悶々として眠れなかったみたいよ』とも」

私は誇張して、妻が言っていないことまで話した。

「悦子が『６８にもなって生身の女ははないわよね』っていうんで、『かあさんだって女なんだから、そりゃ、可哀想だよ』って言いましたよ。そうですよね、もう２０年近く一人なんだし」
「そんなこと……、恥ずかしいわ、あの子ったら」
「女性には年齢はないっていいますよね。幾つになっても女の人はできるっていうし、うらやましいですよ。かあさんに彼氏がいたって、僕は驚きませんよ」
「まさか。あの子のとうさんが亡くなったのは、私がちょうど今の悦子の歳の時だったけど、ずっと一人よ。彼氏なんて…」
「そうでしたね、今の悦子の年齢の時かぁ。覚えてますけど、そのころ、かあさん若く見えて、悦子とも『再婚相手が見つかるかも』って話してました」
「いやだわ。でも、もう７０に手が届きそうになって、もうだれも女として見てはくれないわ」
「そんなことないですよ、かあさん。今でも歳よりうんと若く見えるし、悦子と姉妹みたいなもんですよ。僕が結婚したころ、本当はかあさんに憧れていたんですよ」
「まあ、ありがと。でも、今じゃねぇ」
「だから、そんなことありませんよ、かあさん。先週、眠れなかったというから、何してたんだろうって考えると、僕も…」
「えーーー、イヤな正和さん。何もしていませんよ」

いったん話を打ち切り、私は２階に上がった。十分に義母の中の『女』を刺激したつもりだった。１０分もしないうちに、義母も上がって来た。隣のふすまが閉まった。少し間をおいて、私は用を足すふりをして下に降り、すぐに２階へ引き返した。義母の部屋のふすまをそっと開けた。豆電球の下で、義母がハッとした表情で振り向いた。私は急いでふすまを閉め、義母のふとんをはがした。後ろから抱きすくめた。義母は「いやっ」と小さく声を出して抵抗した。しかし、その力は弱かった。私は蛍光灯のひもを引っ張り、部屋を明るくした。

「あっ、だめよ、明るくしないで、消して、お願い」
「だめですよ、かあさん。明るくしないと」

ほとんど抵抗はなかった。浴衣を脱がせ、二人とも全裸になった。しばらく私のするままにまかせていた義母だが、あそこを丹念に舐め回し、指を入れてGスポットを探り当てると、もう「女」をあらわにした。声だけは出さなかった。しかし、固くなったペニスを突っ込むと、あっと言う間に足の指を反り返らせ、全身をガクガクさせてイッた。入れたまま、私は義母が我にかえるのを待った。そしてまた突き始めた。両足を大きく開いて高く持ち上げ、ペニスが出入りする様子を義母に見せながら、ゆっくりと出し入れした。

「かあさん、いいよ。すごく気持ちいい。かあさんのここ、すごいよ。したかったよ、かあさん」

義母は両手でシーツをつかみ、声を出すのを我慢していたが、それも限界に達した。

「まさ君、ああ、まさ君、いい、気持ちいい。感じる、そこが気持ちいいの。ああ、どうしましょう。悦子、許して」
「大丈夫、かあさん、二人だけの秘密ですよ。ああ、かあさん、すごい締まり。出そう、出しますよ、かあさん」
「ああ、いい、いい。出して、まさ君、一緒に、一緒にイカせて」

朝までに２回。目を覚ますと、１０時を廻っていた。全裸のまま抱き合ってキスをし、愛撫を繰り返しながら話した。

「本当はね、かあさんとするためにきのう、こっちに来たんです。思いが通じて最高にうれしい」
「きのう、話してる途中から『もしかしたら』と思ってたわ。なのに、さっと２階に上がるから、ちょっとがっかりしてたの。でも、私が部屋に入るとすぐに下に降りたから、きっと来ると思ったわ」
「うれしかった？」
「わからない、でも、あそこはすぐに濡れ始めてたの。頭の中は最初から真っ白だったわ」
「よかった？　気持ちよかった？」
「うん、すごく。すっごくよかったわ。だって、２０年以上したことなかったのよ」
「また来ていい？」

義母は黙ったままうなずいた。

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