ホテルの一室で男１０人がビデオを見ていた。
テレビの画面に映っているのはある高校の日常で、１人の少女がメインに映されていた。
「サユリ、１６歳。彼氏有り、身長１６０ｃｍくらい・・・。」と、私がその女子高生のパーソナルを説明。
「若いのに、色気のある顔立ちをしているねぇ。」と、５０代のタニシさんが言った。「熊田曜子ってアイドルに似ているよ。」と、４０代のスギさんが言った。
「誰だい？それは？」５０代のマサさんが聞くと、「最近のグラビアアイドルですよ。」と、杉さんが答える。
ポツリポツリとした会話の後、「それではみなさん、金額を書いて下さい。」と私が言った。
各々が、無言で手渡された紙に金額を記入して、私はその紙を回収していった。
回収した紙を、１枚１枚確認しながら、「最高額、クニさんの８万円、次がスギさんの７万円、次がタニシさん５万円。・・・後は、カンさんの４万９千円が、上位４名です。異例ですが、平均を大きく上回ったこの４名を落札とします。」と発表した。パチパチと静かな拍手の中、テレビの一時停止された静止画には、教室の中、友達と一緒に１人の女子高生が屈託のない笑顔で映っていた。
　そのビデオを撮影したのは私の娘で、家に帰るなり「いくらになった？」と娘が聞いてきた。
私は、「３０万くらいになったよ。」と言うと、「ちょっと少なくない？」と問い詰められた。
私は、「まあでも、今回の子は落札平均はかなり高かったよ。ビデオも１本３万になったし、ネットのメンバー入れたら２０人には捌けるから、１００万近くは行くと思うがね。」と、娘に説明して成功報酬の額を、３０万に決めた。
娘は、「危ない橋渡って、可愛い子えらんでるんだから、もっと高くしてよね！」
と、ブツブツ言っていた。私は話をそらすように、「今度のサユリって子、仲良いのか？」と聞くと、「別にぃ、ただの後輩。ちょっと可愛いって勘違いしてるからムカツク子だけどね。」と嫌悪感を表情に出して言い返した。
パーティー撮影会の当日。
私は落札者たちに、メールで時間と場所を知らせておいた。
娘は、サユリを連れてレンタルルームに入り、勉強会という建前の飲み会をする手はずになっている。
私は時間前、撮影機材を持ち、落札者との集合場所に出かけた。
程なく、４０代で太目のスギさんがきて、続いて５０代痩せ型薄毛のタニシさんがきた。そして、５０代太目薄毛の最高落札者クニさん、最後に白髪混じりの５０代の紳士風カンさんがきた。
５人は、言葉も交わさず時間がくるのを待った。
私は、娘の携帯を鳴らしてみた。
「もし、もーし。」と、酔ったような娘の声に、「どう？」と、言葉少なに聞くと「ばっちり、ＯＫ！熟睡中で―す！」と、陽気に答えた。
私は、飲ましたアルコールの種類と錠剤の数を聞き、今から行くと告げ電話を切った。
一足先にルームに行った私は、娘からカギを預かり、サユリのクスリの効きを確認して、娘に５時間後にくるように伝えて家に返した。
落札者達をルームに向かい入れ、部屋のカギをかけて、パーティーの開催を宣言した。
５人は昏睡状態のサユリを横目に、服を脱いでビキニパンツ１枚になり、覆面をつけた。
そうする事で、かなり変質的な空間に変わり、世間の常識や恥や外聞や世間体をかなぐり捨て、本能剥き出しの人間になれる気がした。
本能剥き出しの４０、５０代の男たちのの中で、１６歳の美少女は何も知らず、眠り込んでいた。
自分の知らない間に、自分の体に値段がつけられ商品になり、その一部始終はビデオに撮影されて、マニアたちに売られていく。
アルコールのせいでほんのり頬をピンクに染めた寝顔は、大人っぽさと子供っぽさの入り混じった、なんともいえない魅力に満ちていた。
ノースリーブの服に薄いピンクのスカートが、穢れを知らない女子高生をイメージさせる。
私は、汚される前の清廉なサユリの姿をビデオで撮影していた。
学校の先輩と、楽しい子供同士の時間を過ごしていたのだろう、今もサユリは夢の中ではその続きの気分でいるに違いない。
本能剥き出しの半裸の中年たちはサユリを見下ろし、今にも襲い掛かりそうにサユリを見つめ、お預け状態にあった。
サユリにはどうする事もできず、大人の異常な性欲の捌け口にされる事になる。
私は「じゃあ、そろそろ始めましょうか。」と声をかけると、一斉にサユリに襲い掛かり、サユリの衣服を脱がしていった。

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