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タカハシ家の人々
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:強姦輪姦 官能小説   
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1:タカハシ家の人々
投稿者: (無名)

◎やけぼっくいは燃えやすい

タカハシ氏は48歳、某中堅企業の中間管理職を務めている。妻の希美は43歳。もともと細身だったが、やや脂が乗ってきたら外見は若返り、30代半ばにみられる。
息子の隆は高3で医学部目指して毎日深夜まで猛勉強中。小5の娘結衣はやたら色気づいてきて、Hについては興味津々だ。そのため希美は「子供に聞かれたらどうするの」とここのところずっとタカハシ氏の求めを拒み続けているが、タカハシ氏もちゃっかり部下と浮気を続けているので、性生活に大きな不満はない。

今夏、タカハシ氏は未消化の有給も含めて、5日間の夏休みが決まったが、息子の泊まり込み受験対策セミナーと日程が重なって、海外など遠出は論外。考えた挙句、墓参りもかねて実家に帰省しようかということになったが、妻とタカハシ氏の父母とはあまりうまくいっておらず、希美は憂鬱そうだ。ちょうどその時に希美の高校時代の友人から1泊2日の温泉旅行の誘いがかかり、相談の結果、希美が旅行から帰るのを待ってタカハシ氏と一緒に帰省することにした。祖父母から猫かわいがりされている娘の結衣は、すでに一足先に実家に泊まり込んでいる。
タカハシ氏としても、帰省期間を短縮すれば嫁と姑の冷戦の真ん中でおろおろしたり、なぜか希美につきまとう父親に不快感を感じる時間が減るわけで、内心では大歓迎だった。

旅行に出発する妻を車で駅まで送ったタカハシ氏、希美がピンクのブラとパンティが透けて見えそうな白のワンピースだったのがなんとなく気がかりだったものの、妻の姿が見えなくなるとさっそく浮気相手の部下にラインし、夜は自宅デートとしゃれこむことにして、やたら酒好きな相手を酔わせるワイン選びに余念がない。

タカハシ氏は妻が女友達と旅行するのだと勝手に思っていたが、電車の中、希美の隣に座ったのは高校時代の3年間付き合った元カレで、希美が処女を捧げた相手でもある。
希美が高1の時、バイト先で当時大学3年だった元カレと知り合った。元カレは大学の卒業後、郷里の会社に就職して遠距離恋愛になったのだが、希美には恋人が傍にいない寂しさにつけ込んだ彼の先輩や悪友たちに弄ばれてしまった負い目があって、二人の関係はいつしか自然消滅していた。
それが先日、急な雨を避けて飛び込んだ喫茶店で偶然に再会。聞けば仕事上の失敗でこちらの営業所に左遷されてきたのだという。懐かしさと同情でやけぼっくいに火が付くまで時間はかからなかった。

数人が離れ離れに座っているだけの車中、男は大胆になって希美のワンピのボタンを外して下着に手を入れてくる。自分の弱点を知り尽くした男の巧みな愛撫で、希美のあそこはびしょびしょに濡れ何度か軽くイカされてた。旅館に着くと案内の仲居が部屋を出たか出ないうちに、ワンピの裾をめくり、小さなピンクのビキニのパンティを逃がされてそのままドギースタイルで結合。激しく突き上げられて、子宮が精液で溢れるぐらい、大量に中出しされた。
その後も彼のちんぽは興奮しっぱなし。食事前、二人以外は誰もいない露天風呂で、お湯を揺らしながらもう一発。ここでふとわれに返った希美が、きょうは危険日だと伝えたが、元カレは「おれの子供を産んでくれ」と逆に張り切ってしまった。
本当は食事のあと、近くの夜景のきれいな丘を散策する予定だったが、欲望に火が付いた男が強引に浴衣を脱がしにかかったので、希美は「前はもう十分だから、今度はこっちで」とアヌスを差し出し、夫より大きなものをお尻の穴で飲み込んだ。元カレは清純だった女子高生時代の希美を思い起こし「お前、すげぇ女になったんだなぁ」とささやいて希美を恥ずかしがらせた。
実は元カレに仕込まれたのはフェラチオまでで、希美のアナルを調教したのは、OL時代に秘書として仕えた社長だった。
3度の放出でさすがに落ち着きを取り戻した元カレとカラオケで騒いでいると、スマホに夫からの着信が。「楽しんでいるか」「明日は予定通り5時に駅に迎えに行けばいいのか」などと聞いてきたが、こちらの様子を探っている感がありありとうかがえた。

通話を終えた希美は「男ってバカよねぇ」とつぶやくと、元カレが不信な顔でこちらを見る。「うちの亭主、家に自分しかいないと思って、浮気相手の若い女を連れ込んだのよ。電話口でずっといちゃいちゃしてるからすぐわかった」
倦怠期とはいえやはり夫婦、面白くない希美は強くない酒を飲みすぎてしまい正体を失った。

翌朝、早朝に目覚めた希美が朝風呂から部屋に戻ると、元カレが浴衣の前を広げて椅子に座っていた。そして希美に膨れ上がったイチモツを見せつけるとフェラを強要。柔道で鍛えた体でいやがる希美を押さえつけ「確実に妊娠させてやる」とまた中出しを重ねた。

◎ミニバンは簡易なラブホ

9月というのにまだ熱波が居座って、真夏日どころか猛暑日続きだ。不倫相手の部下のOLからいきなり別れと結婚を告げられて3週間。受験を控えた子供に変な声を聴かれたくないと、妻の希美にも拒まれているタカハシ氏、暑さと禁欲の強制でイライラがもう我慢の限界が近いのを自覚していた。これまでは経理だった不倫相手がうまく金をねん出してくれていたが、別れてしまっては頼れるはずもなく、風俗に行く軍資金もない。医学部進学は金がかかるからと妻はすっかり節約モードで、小遣いの値上げなぞまったく期待できない。

祝日の今日も冷房は子供部屋だけ、夫婦のいる居間はエアコンが切られている。タカハシ氏はやむなくTシャツと5分丈ズボンで1日を過ごすことになるのだが、妻の希美といえば白のホットパンツに長めのノースリーブのTシャツで、しかもわきが大胆に開いているから白のブラが丸見えだ。透けるような薄い素材でできた夏用のブラだから、Tシャツの上からでも乳首がくっきり浮いてみえる。

隆の家庭教師は田沼という男の大学院生だ。希美がその格好で果物とジュースを息子の部屋に持っていこうとするものだから、普段鷹揚なタカハシ氏も、「さすがにその格好は刺激が強すぎるだろう」と咎めたものの、希美は「若い人はおばさんに興味はないわよ」と笑って取り合わない。
それどころか、2階の隆の部屋に入ったまま、小一時間戻ってこないものだから、たまってるタカハシ氏もあらぬ妄想にかられてしまう。

そこへ車のセールスが、注文してあったアルファードを届けに来た。中古車とはいえ300万超、程度も悪くない。セールスたちは妻が息子の部屋から出てこないのが不満そうだったが、さっさとお帰りを願った。ちょうど希美がなぜか上気した顔で浴室から出てきたので、ドライブに誘い出した。そのまま20分ほど離れた海岸に向かい、誰もいない駐車場に止めると広い後部座席に希美を押し倒した。希美は「あんまり長く留守にすると子供たちが変に思う」とか、「人が来たらみられる」とか、理由にもならないようなことを言って抵抗したが、大学時代ラグビー部の主将まで務めたタカハシ氏の本気にかなうはずもない。

希美を脱がせてタカハシ氏が驚いたのは、乳房が記憶より一回り以上大きくなっていることと、あそこがツルツルだったこと。元来、体毛は薄かったけれど、たしかに陰毛はしっかり存在していた。妻を問い詰めると「暑いから剃った」とわかるようなわからぬような答え。しかし、あそこがしっかり濡れていることも指で確かめたタカハシ氏は、たぎる欲望で剛直したイチモツを希美の膣に突き立て、乳房を乱暴に揉みしだき、セックスに没頭した。ツルツルのあそこは娘の結衣を連想させ、自分自身でも知らなかった禁断の願望がタカハシ氏を一層興奮させた。たまりにたまっていた精液は、希美の膣内からあふれて車のシートを汚したが、本革だったので簡単に拭き取れた。

帰りは精力を使い果たして、ぐったりしているタカハシ氏に代わり希美が運転し、子供たちの目をゴマかすための多少の買い物を終えて帰宅すると、ちょうど家庭教師の田沼が帰る時間だったので、希美がそのまま大学院生をアパートまで送り届けることになった。

車に乗り込んだ田沼、車内に漂うかすかな性臭に気付き、運転する希美に「約束違反だ」と怒り始めた。田沼は隆の帰宅がたまたま遅かった日、希美のあふれるマゾッ気に誘われて希美を縛りあげて犯し、「これからはダンナとするのは禁止だ」と一方的に宣言して、その担保として希美の陰毛を剃ってしまったのだ。きょうも隆の隙をみて自宅の風呂場に連れ込み、希美の生えかけた陰毛をすっかり剃り上げたばかりだった。
ここで田沼の機嫌を損ねたら、隆の医学部進学の夢に支障をきたす。希美は謝罪の為、やむなくアパートの駐車場で田沼の臭いちんぽを口に含み、あげくバックからの侵入を許すことになった。アパートの住民らが血走った目で覗いていることにはまるで気づかずに…。

◎正体を知らぬは亭主ばかりなり

あれからますます希美の肉体に執着するようになったタカハシ氏、何度も迫るが妻のガードは異常に固くどうにも思うようにSEXできない。そんな時、部下と飲んだ宴席で「必ずデキるSNS」を教えられ、翌週、出張先でポコっと生まれた空き時間で確かめてみることに。

何度かトライした後で、自称38歳のパート主婦とつながった。なかなかの淫乱女で、年齢が離れたダンナはもう気持ち悪くて受け入れられないけれど、常時3人から5人のセフレがいるそうだ。今も子供の家庭教師だった大学生に半ば無理やりラブホに連れ込まれたそうで、あそこに1回、アヌスに1回突っ込まれ、今はその大学生が友人を迎えに行っているという。みんなが揃ったら女1人男4人の5Pで腰が立たなくなるまで凌辱されるらしい。話が盛り上がって一度会ってみることになり、次の金曜の退社後にタカハシ氏が目印をもってホテルの前で待つことまでは決めたものの、肝心の相手のルックスを聞く前に大学生たちが戻ってきてしまい、どんな外見かはわからないままになった。

金曜の夜、赤いバラの花束を持ってホテルの前にいたタカハシ氏の背中を誰かが叩いた。
期待して振り返ると、なぜか買い物かごを抱えた妻の希美が「あなた、バラなんか持って何してるの?」
タカハシ氏は慌てたが、そこは不倫歴20年の経験にものを言わせたいいわけで切り抜け、逆にここ幸いと希美を引きずるように後ろのホテルに連れ込んで、ひさびさにその甘美で締まりのいい肉体を堪能した。

◎妹は最高の研究材料

結衣が小学校3年の時だ。兄の隆が突然結衣の部屋に入ってきて、自分は世界的な医者になる決心をしたこと、医者はなんといっても実地体験が一番の武器であること、したがって妹の結衣は隆の研究材料として身を捧げる義務があると宣言した。
わけがわからないまま結衣は裸にされ、タオルでゆるく手足を縛られて、身体をいやらしく撫でまわされた。そして「子供でも母乳がでるか実験だ」と告げられて乳首を強く吸われ、「上はでなくてもこっちは液体がにじみ出るはずだ」とテンション高く言われてあそこを舐められた。
結衣は本当に自分のあそこが中から濡れ始めたのに驚き、兄の研究材料の境地を受け入れることになった。

それからは兄の剛直を自分の小さな手でこするように撫でることや、口に含んで苦い噴出を飲み込む練習をさせられ、割れ目にちんぽをこすりつけられる毎日が始まった。
隆は素股の最中に何度かちんぽを結衣のあそこに押し入れようとしたが、結衣がまだ幼すぎて成功しなかった。しかしここ1か月の間に何度か先っぽが割れ目の穴をとらえ、濡れ方も十分で侵入できそうな気配が漂い始めた。
隆は「医学部に合格したら、学生マンションで一人暮らしするから遊びに来い。そこでお前を犯してやる」と結衣を合格のご褒美扱いし始めた。さらに「もしも不合格だったら、帰宅途中のお前をクルマでさらって、そこで強姦する」と言い放った。
どっちにしろ、結衣の処女は来春には失われることが確定したようだ。
 
2017/11/27 21:27:37(.bBCk5vY)
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投稿者: 桜会員
◎宏海の秘密

宏海の胸がはっきり膨らみ始めたのは高二の晩秋、部活の陸上部を引退してからだ。乳輪や乳首もはっきり大きくなってきた。宏海の胸はその年の春ぐらいから少しずつ膨らみ始めてはいたが、目立つほどではなかった。だが、ハードな練習から解放されたら、乳房の成長に加速度がついた感がある。肩や腕の筋肉の脂肪化が進み、身体全体に丸みがついた上、骨盤が大きくなって、へそのライン辺りにくびれができた。尻から太腿にも脂肪がついて、むっちりしてきた。もともと身体は柔らかい方だったが、今は女性のようなM字開脚もできるほど、骨格も変化したようだ。布地が厚い冬の学生服は体形変化を隠してくれたものの、薄着になる春夏は、いやでも級友たちに女体化現象を気付かせてしまうだろう。

宏海は小六のころ、急激に太りだして胸も膨らみ、アンコ型の相撲取りみたいな身体つきになった。同級生の女子は、まだほとんど全員、胸がペタンコだから、一時は「クラス一の巨乳」とからかわれた。心配した母親の希美は、当時は医学部教授だった叔母の祐実の診察を受けさせた。思春期直前の男児にたまにあるホルモンバランスの崩れと診断され、数回のホルモン剤注射を受け、同時に脂肪を筋肉に変えるため運動をするように指導を受けて、ジョギングを始めたら身長が伸び始めて巨乳化症状は収まった。

祐実はその後、新薬開発のトラブルに巻き込まれて大学を辞め、大手化粧品会社が設立したアンチエイジング研究所長(兼付属医院長)に転身した。宏海は経過観察を兼ねて、月一回程度、大学病院で健診を受けていたが、祐実の移籍で、宏海の健診も研究所でやることになった。セレブ御用達の研究所なので、利用者には庶民の常識を超える診療費を請求されるのだが、そこは所長と親戚の強み、一般の医院と変わらぬ料金に収まっている。宏海の症例はやや特殊なので、祐実は逆に研究協力費を出してもいいといったが、タカハシ氏は「息子をモルモット扱いはさせない」と突っ張って、協力費の受け取りは拒んだ。

祐実は、宏海の胸の経過観察を続けながら、やや強めの男性ホルモン剤を投与すれば、今回も症状の進行は抑えられると判断した。しかし、今は大事な受験前、ホルモン剤の副作用で宏海が精神的安定を失っては元も子もない。祐実は本格的な治療は大学受験が終わるまで先送りし、残り少ない高校生活、とりあえずはサラシを巻いて胸を潰し、周囲の目をごまかして乗り切ろうと宏海に告げた。

三年の新学期初日、ヤクザ映画張りのサラシ姿で登校した宏海は、さすがに教師や同級生を驚かせたが、「医学部合格の願掛け」という説明でみな納得した。というよりも、それぞれが自分の受験勉強で頭がいっぱいで、誰がどんな格好をしようと、どうでもよかったというのが正しいかもしれない。親の期待と自分の人生がかかった一番勝負だ。妙な願掛けをした生徒は過去にもいっぱいいる。教師連中もサラシ程度に目くじらを立てる気はなかった。

あれは五月初めの放課後、みんな帰った後も、ひとり教室に残って、ICレコーダに録音した講義を整理していた宏海は、急に苦しくなったサラシをとり、また膨らんだ自分の胸を見て、ため息をついた。どうにかならないかと、きゅっとつかむと、柔らかくハリがある感触が心地いい。そのまま揉んでみたら乳首が立ってきた。外は雨、蒸し暑いから、サラシはもう巻きたくないが、ここまで大きくなると、なにか支えるものがなかったら、揺れていやでも目立つ。宏海はまたため息をついて、サラシを手に取った。

この様子を陰でこっそり覗いていた同級生がいた。宏海と同じ国立大の医学部を目指している渇田だ。渇田少年は、宏海の成績が急上昇しているのに危機感を抱き、もしやサラシに隠したスマホか何かでカンニングしているのではないかと疑い、ことあるごとに見張っていたのだ。それが、サラシの下から現れたのはDカップはあろうかというみごとな巨乳、渇田少年が仰天しないはずがない。

宏海は、眉隆突起が未発達で、顎は華奢、ひげは生えていないし喉ぼとけも小さい、つまり中性的というより女性的な顔だちなので、これに巨乳が加わると、もう美少女そのもので、股間にあんなモノが生えているのが信じられない。

そういえば去年の水泳の授業、坊主頭が水泳帽で目立たなくなった宏海は、どことなく少女っぽい雰囲気を出していた。男子全員で水中オニごっこをして、オニ役になった渇田少年、逃げる宏海の胸の辺りを両手でガバっとつかんだりしたが、あのときすでに宏海の乳房はAカップぐらいの膨らみがあって、柔らかい感触にびっくりした。普段からホモっ気を疑われている護田は、ふざけて「このおっぱい、お乳が出そうだぞ」とかいいながら宏海の乳首に吸い付いて、みんなに「この変態野郎」とボコボコにされていた。あのとき、もう少ししっかり触って、いや観察しておけばよかった…。今年は、宏海は水泳の授業をすべてトバしている。運動部は部活動の時間も体育の単位と数えられるから、三年になれば、ほぼ出席義務はなくなるのだ。勉強一筋でバリバリ童貞の渇田少年は、目の前のDカップに混乱し、そして自身はまだ気づいていないが、恋に落ちてしまっていた。

実は宏海の童貞は、中二のとき、祐実が奪っている。治療がうまく行っているか、男性機能に支障はないかの検査をするには、セックスするのが一番手っ取り早かったからだ。関係は健診のたびに続いているが、タカハシ氏の血を引く宏海のちんぽが、月一回のセックスで収まるわけがない。祐実は、勢いあまって宏海が同級生らを次々妊娠させる種馬と化しても困ると、催眠を駆使して、女性としての性的対象を祐実自身と妹の結衣に限定するよう、強固な暗示をかけたぐらいだ。

宏海の秘密を知る人間はもう一人いる。そう、家庭教師の大学院生、田沼だ。田沼は前年の秋、家庭教師センターからタカハシ家に派遣されてすぐに、宏海の成績の伸び悩みは、長年の性的抑圧によるものだと気付いた。どうやら宏海は幼少時に性的虐待を受けた経験があり、性に関してひどく消極的だ。さらに血縁者以外の女性を敬遠するような心理ブロックが人工的に置かれているようだ。そのため行き場を失った宏海の性的衝動は男性にむかい、意識下に女性人格を育ててしまった。それが宏海の支配権を求めて本来の男性人格と衝突、勉強への集中力を奪っているのだ。

田沼の専攻は心理学、それもいまどき珍しいフロイト学派なので、何もかもセックスに結び付けたがる傾向はあるものの、この分析には自信があった。過去にも同様の男子生徒を手掛けた経験があるからだ。根源的な治療と人格統合には何年もかかるだろうが、対症療法的に、体内の性的エネルギーのマグマを放出して衝突水準を下げてやれば、宏海は勉強に集中できるようになるはずだ。

ただ、性的エネルギーの放出は、現在優位な男性人格を弱体化させ、女性人格を表面に浮上させてしまう。女性人格は、これまで意識下にいて、人間関係には無知だから、とにかくわけもわからず、手近なところに愛情の対象を求める。つまり田沼は宏海に惚れられる危険性が高い。前回は体重一二〇キロの男子中学生にしつこく付きまとわれ、男色の趣味は一切ない田沼、逃げ切るのに大変な苦労をした。

田沼は勉強の効率を上げるために心身をリラックスさせるマッサージをしてあげると宏海を誘い、性的ジョークや自分の性体験を話しながら、頃合いを見て宏海の下半身に手を伸ばした。宏海は初めのうちはさすがに嫌がっていたが、田沼が手コキマッサージを始めてから成績がみるみる伸びたので、次第に積極的に田沼に身をゆだねるようになった。とくに田沼が調教中の人妻の話には強く反応し、2連発3連発の射精も珍しくなかった。自分の母親が凌辱されている模様を、それと知らずに教えられて性的に興奮する美少年、なんとも下手くそなポルノまがいの現実だ。

宏海の巨乳化が加速し始めたのは、このころからだ。祐実との月一セックス、週二、三回の田沼の絶妙なマッサージ、そしてほぼ毎夜行われる結衣との素股と、男性ホルモンの収支が流出過多に傾いてもおかしくはない。

よく女の子は父親に、男の子は母親に似るというが、宏海は、髪の長さを除けば希美にそっくりだ。目を閉じて手コキマッサージを受ける宏海をみて、田沼は衝動的にキスをしてしまった。宏海は驚いて目を開けたものの、何も言わなかった。その後、田沼はマッサージの効果をさらに上げるためという口実で、オナホやバイブその他の淫具を持ち込み、宏海が母親に似て、拘束されるだけで軽い絶頂状態に陥ることを知った。マゾの血は母から子に遺伝するのだ。

「これで成績が上がるから」の殺し文句を唱えれば、宏海は田沼のやることをなんでも受け入れた。手足を拘束し、リング状の口輪をつけて、乳首をひねりながらイラマチオさせると、そそり立った宏海のちんぽから精液があふれ出る。宏海に使う淫具はもちろん、希美を喜ばせたお古ばかりだ。Dカップのパイズリからフェラへの移行も最近の定番コースだ。宏海の処女アナルも近くイタダくつもりだが、まず宏海に母親の希美を犯させて、その最中に自分が宏海の処女を奪うという鬼畜な案をもて遊んでいる。

宏海は五月中旬ぐらいから、帰宅後や休日はブラをつけ始めた。サラシが暑くてやりきれなくなったからだ。ノーブラだと、胸が揺れすぎて痛い。タカハシ氏が息子の乳首に過敏になっていて、上着にぽちっと浮き出た乳首を見つけると、ヒステリックに「だれかに見られたらどうするんだ。さっさと隠せ」と怒鳴るので、宏海のブラは父親の血圧対策でもある。ついでに下も、尻の割れ目が透けて見えるぐらい薄手のハーフバックのパンティーに変えた。尻から太ももにかけて、さらに脂肪が厚くのってきたので、これまでのブリーフでは蒸れて不快なのだ。ビキニも試したが、イチモツを覆いきれなくて零れ落ちてしまう。

いよいよ暑くなってくると、宏海はスカートにも手を伸ばした。下着とはいえ、女物をすでに身に着けているので、本格的な女装への抵抗感はどんどん下がっている。古着屋の格安コーナーでミニスカやワンピースをまとめ買いしたが、どれも座ったら確実にパンツが見える丈だったり、そのままでは下着が透けて見える薄さだったりした。流行の服はそれなりの値段だったし、基本、布地の量と価格は比例するから、安さ優先の選択では、そこのところに文句は言えない。むしろ、グラドルでもイメージビデオの中でしか着ないような露出度の高い服、どうやって着るかもわからない奇抜なデザインの服が、地方都市の古着屋の安売りコーナーに、こんなに多くあることが不思議だ。しかし、どんな非現実的な服でも、妹の結衣にコーデを任せれば、ちゃんと着られるようになる。幸いというか、希美と宏海は体形がほぼ同じなので、希美のキャミやショートパンツなどを(希美には無断で、結衣が勝手に)流用して、服の欠点をカバーするのだ。結衣から見れば、今の宏海は、お気に入りの等身大の着せ替え人形のようなものだ。

宏海は女装に慣れてくると、濃い目の大きなサングラスで顔を隠して、街中を出歩くようにもなった。男の格好で胸を隠す苦労に比べれば、はるかに楽だからだ。手持ちの服は露出度が高いものが中心だから、一人歩きは不用心なので、ナンパ除けや痴漢除けの意味で田沼を付き添わせている。たまたま二人が歩いているところを目撃した田沼の友人らは「あいつは売れないグラドルと付き合ってる」と噂しているようだ。

◎見たくなかった事実

渇田少年は家が裕福とはいえないため、小学生相手の塾講師のバイトをしている。九九すらまともに言えなかった子が、渇田少年にかかると、みるみる他の子に追いついていく。塾長が渇田少年に「きみは天性の教師だから、医学部なんかやめて教育学部に行きなさい」と勧めるほど教え方がうまい。受験エリートの面目躍如だ。毎週、土日の各4コマで月二十万超の講師代は、渇田少年にはありがたい収入だが、もっと多くてもいいぐらいだ。

そんなバイト帰りのバスの中から、胸の谷間を大胆に見せた黄色のワンピース姿の宏海が、ガタイのいいイケメン男と手をつないで歩いているのを見つけた。あの日、スマホで隠し撮りした宏海のDカップをおかずに毎日オナニーしているのだ、間違えるはずがない。妄想の中では宏海は本物の女で、あの時は見られなかった、もっときわどいポーズも取らせている。もっとも女を知らない渇田少年、空想の中の宏海の肝心の部分はぼんやりしているのだが。

渇田少年は宏海に男がいた衝撃で、バスの車内で崩れ落ちそうになった。「目の前が真っ暗になる」という言葉が、ただの例えではなかったことを思い知らされた。思わず停止ボタンを押して、これまで降りたことがないバス停の、誰もいないベンチに座り込んで泣いた。しかし少し時間がたつと、必ずしも悪いことばかりではないと思い当たった。宏海が男とデートすることに抵抗がないなら、渇田少年の誘いも断らないんじゃないか。恋人持ち夫持ちの女を奪う(あのイケメンが宏海の恋人かどうかもわからないし、第一、宏海は男だけど)寝取りこそ最高の快楽というではないか。今まで顔を伝っていた涙はいつの間にか引っ込み、代わりに渇田少年の分身から欲望の先走り液がにじみだした。

その日、宏海は田沼と学園アニメの制服を買いに行くところだった。可能な限り忠実に再現した品物だから、靴まで含めたフルセットで六万円以上とかなり高額だ。いつもなら吐き出す精液を思い切って飲み込んだあと、田沼におねだりしてみたら、あっさり「買ってやる」と承知した。この手のモノはネットでプレミアを上乗せしたのを落とすより、アダルトグッズの実店舗で、定価で売っているのを買う方が安い。田沼が、いつも淫具を探している大型店にも置いてあったので、宏海を連れてきたのだ。コスプレ衣装は入口のすぐ横に展示されていて、そこまでならカップル客も意外に多い。

お目当ての制服をみつけてはしゃぐ宏海、試着室で着替える様子、田沼の前でクルクル何度も回ってアニメのキャラになり切った姿を見せる宏海、すべては店内のカメラで盗撮されていた。店長の照内は、初めのうちこの少女が、とくにDカップを惜しげもなくさらす生着替えの模様は、ひそかに売っている着替え盗撮モノの目玉になると喜んでいたが、ふと着エロかAVの事務所に、少女本人を売り飛ばした方が儲けは大きいかな、と考え始めた。少女の名前も住所もわからないけど、金を払った連れの男は、20%のポイント還元に釣られて会員登録しているから、そこからたどり着けるだろう。なんなら少し痛めつけてやってもいい。

◎大川家の野望

祐実はいら立ちが収まらなかった。製造開始直前だった新しいアンチエイジングクリームに、親会社のコンプライアンス部門からストップが掛かった。新製品は効果がありすぎるので、医薬品に分類されるべきだと主張する下っ端四人が、研究所に乗り込んできたのだ。

祐実は、外見だけなら希美と同じぐらいの年齢に見える。付属医院での外科療法も併用はしているが、大半はこのクリームの効果と自負している。医薬品となれば安全性審査にまた長い時間がかかるし、その過程で若返り効果の秘密が漏れる可能性が高い。

もしかしたら会社としては、今まで通りセレブ層に超高価格で恩着せがましく若返りクリームを売り、政財界の裏側にコネを作る方が社益にかなうと考えて、一般向け商品の発売を先送りしようとしているのか? 会社の収益を大きく左右する重要な選択だ。本来なら、権限がはっきりした、それなりの役職の人物が来るべきなのに、居丈高にわめくしか能がなさそうな四人組が送り込まれたのは、あきらかにおかしい。祐実は、この連中のいちゃもんには何か裏がありそうだとにらんでいた。

堂々巡りの会議の途中で、筆頭格の女性秘書が取り乱した様子で宏海の来訪を告げた。そういえば定期健診の日だが、優先されるべきは会議であり、途中でわざわざ連絡してくることでもない。過去には同じような状況が何度もあったが、そのときは秘書たちは宏海を適当な部屋に案内して、待たせている。怒りが沸点に近づいていた祐実は、思わず大声で秘書を叱り付けた。

結論が出ないまま会議を終えたのは、三十分ぐらい後だったろうか。終わったというよりは、秘書を叱る祐実の剣幕に、会社側の人間どもが恐れをなして撤退した感が強い。親会社の小役人めいた下っ端四人に一人で立ち向かったが多勢に無勢、押され気味だった祐実に、あの女性秘書は、わが身を犠牲にして反撃のチャンスを作り出してくれた功労者だ。所長室に戻る前に、秘書室に立ち寄った祐実は、まだ涙っぽい目つきの筆頭秘書を捕まえて「あなたがあそこで顔を出してくれたおかげで、一方的な負け戦を引き分けに持ち込めたわ」と笑顔で感謝すると、秘書はまた泣き出して、伝えなければいけないことが言葉にならず、黙って診察室を指さした。祐実がドアを開けると、そこには髪をショートにした、高校生のころの希美がいた。

そんなわけはない。よく見れば座っているのは、アラカンの祐実でも知ってるぐらい、若者に人気のアニメの制服を着た宏海だった。アニメのショートカット巨乳の人気キャラが、二次元から三次元に抜け出してきたかと思うぐらい似合っている。これでは秘書が驚いて会議室に走りこんできたのも無理はない。

「どうしたの。その恰好…」。宏海は学園アニメの大ファンで、設定資料を読み込んでいるうち、キャラのうちの一人と自分のサイズがほぼ一致することを見つけ、どうしてもこの制服が欲しくなったといった。着てみたら思った以上に似合ったので、祐実にもぜひ見せたかったのだと、かわいらしいことをいう。ただ、この姿で踊っている動画をSNSに投稿したら、撮影場所の公園を特定されて「キモい連中が周辺をうろつきだしたから困っちゃった」と舌を出した。きょうは研究所まで希美に車で送ってもらい、健診が終わったら、また迎えに来てもらう算段になっているそうだ。

宏海が小六で巨乳化したとき、祐実は、男の子にはほとんどないはずの乳腺が、宏海には思春期前期の少女並みの密度で存在することを発見していた。今回はその乳腺が急成長し始めたことが巨乳化の原因だ。これまでの健診でも、宏海の女性ホルモン濃度は、男にしては高いレベルで推移していたので、乳房の肥大化はいつか起きるとは予想してた。予想外だったのは、成長のスピードと、理想的ともいえるような、美しい形だった。

根本的な治療としては、将来的な乳がんの危険を避ける意味も含めて、手術で乳腺を全摘する必要がある。そのためにも、受験が終わるまでは保存療法でいいという自分の診断は自信過剰だったのか、手をこまぬいているうちに宏海は心まで女性化してしまったのではないかと、祐実は不安になった。急いで宏海を裸にすると、想定以上に成長した胸に軽い驚きを覚え、白衣を脱いだ祐実の裸に反応して、以前と変わらずソソリ立った宏海のペニスを見て安心した。そのまま押し倒して騎乗位で挿入し、これまでのいら立ちのすべてをぶつけるように腰を振った。宏海の乳房をわしづかみにすると、少年の身体はブリッジをするように何度も反り返って、祐実の膣奥まで若い精液を噴出する。これまでにない反応がおもしろく、これはこれでありかな、と祐実は思った。

きょうの宏海の相談事の本題は、夏休み中の医学部受験対策泊まり込みセミナーに行くべきかどうか、だった。全国規模の大型予備校が主催で、主要大学の有名教授たちが臨時講師を務めるのがウリだ。毎日、教授たちとの個人面談があり、優秀な学生を早めに確保したい私立大の中には、この面談結果で合格者を決めてしまうところもあるという噂だ。宏海が志望する国立大医学部の教授も講師に名を連ねていて、参加すれば、面接試験の勘所ぐらいはつかめると思うが、日程が七日間もあるので、就寝前や寝起きの直後など、サラシを外した時間帯に、誰かにDカップを見られる危険は小さくない。そこをどう誤魔化すか、知恵を借りに来たのだ。

祐実は、セミナーがホテル借り上げで、参加者はそれぞれ個室に泊まること、そして宏海と同じ高校からの参加者はいないことを確かめたうえで「この制服で行きなさいよ」と簡単に言い放った。今日の宏海を見て、サラシ姿より女装の方がよほど周囲は受け入れやすいだろうと思ったのだ。級友や担任でもなければ、今の宏海を男と思う人間はいないだろう。

たまっていたうっぷんを宏海の身体で発散させた祐実は機嫌よく、セミナー費用の全額を負担することにし、一番高いランクの部屋を取れといった。パンフレットを見ると、八つに分かれた宿泊プランの最高と最低では、料金が一桁以上違う。あきらかに親の資産状況を知るための料金設定だ。ここで下手にケチると、受講の意味そのものがなくなるだろう。

もともと祐実は、宏海が医者になるなら、その学資は自分が持つと言っている。藩の御典医の系譜を引き継ぎ、多くの医師を輩出してきた大川家、古い名門によくある話だが、代々、女系で、男の子がなかなか生まれない。希美の父は二代ぶりの直系男子ではあったが、希美自身は愛人の子、芸者の娘で、認知はされたものの、一族では疎外され気味、味方は祐実だけだったと言ってもいい。それが宏海を生むと皆から掌を返すようにほめたたえられ、一族のためにもっと男の子を生め、そして一族の各家に養子に寄越せと圧力をかけられて閉口している。

祐実は学生時代から結婚と離婚を繰り返していて、三人の娘を生んだが男の子には恵まれなかった。しかも甘やかして育てたためか、みんなアソビ惚けて成績は悪く、医学の道に進めたものは一人もいない。宏海をかわいがるわけだ。

祐実と母校は、一時は険悪だったとはいえ、アンチエイジング研究の評判が高くなると、母校の方からすり寄ってきた。今の祐実なら、宏海を医学部に押し込むことぐらい難しくない。宏海がこのセミナーでしくじって志望校を落ちても、どうということはない。むしろ、大しくじりをやって志望をわが母校に切り替えてくれれば、祐実が将来的に母校の学長として帰還する足がかりになるから歓迎したいぐらいだ。

◎息子はJK

セミナーに出発しようとする宏海を見たタカハシ氏は激怒した。セミナーが「可能な限り制服で参加を」と求めている通り、たしかに自分の高校の制服を着てはいるが、目の前にいる宏海は、どうみても女子高生だ。宏海は古着屋巡りで、自分の学校の女子制服をいくつか見つけたから、変な連中の手に渡らないように回収してきたのだと、レシートまで示して説明した。進学校だから制服は人気が無いみたいで、意外に安い。夏物の制服は手に入らなかったらしく、合い服の白い長袖セーラー服に薄手の紺のプリーツスカートだが、会場は高原のホテルなので、季節感の面ではおかしくはないかもしれない。スカートは短すぎる。買ったときは普通の長さだったのだが、妹の結衣が「かわいくない」と言って、切ってしまったのだ。いや、問題はそんなこっちゃない。JKの恰好でセミナーに出ようというのが、本質的に間違っている。

妻の希美は「初めはあの、アニメの制服を着てくっていったけど、冬物だからおかしいって止めたの」とか、例によってズレた言い訳をする。

「冬物でよかったんなら、腹にタオル入れてサラシ巻いて、応援団みたいに学ランの前ボタン全開で行け」。タカハシ氏のイメージにあるのは、どおくまんの「花の応援団」の青田赤道だが、あんな恰好してる応援団員は、もうどこにもいない。

「今しかできないことだから、許して」。これまで聞いたことがない、女の子っぽい声で宏海が懇願する。宏海が自室から降りてきてから、なんとか直視するのは避けていたのだが、つい見てしまう。かわいい。希美が女子高生だったころは、きっとこうだったに違いない。タカハシ氏は一時的な症状に過ぎないと信じていた息子の女体化が、もう引き返せなくなりつつある予感におびえた。

タカハシ氏はJKの制服での外出に最後まで反対だったが、一人で電車で行くという宏海を押しとどめ、変態息子が近所の目に触れないよう、自分が車で直接会場まで送ることで妥協した。父親と二人きりという機会は最近なかったから、宏海はなんだか、はしゃぎ気味だ。車中の話題は大半が、受験後、できるだけ早い時期に行うはずの乳房の切除手術と男性ホルモン治療についてだった。医師志望だけに、専門用語やら難解な最新の研究やらがばんばん話に入ってくる。いろんな意味で忙しいタカハシ氏、これまで息子とのコミュニケーションは、休日に行く銭湯ぐらいだった。それが宏海が巨乳化し始めてから、タカハシ氏は宏海の裸にどう対応すればいいのかわからなくて、親子で風呂に入っていない。切除手術の後、春になったら一家で温泉旅行にでも行くか。だが、長距離ドライブの疲労を考えて、後席に座らせた宏海をバックミラーでチラ見して、もしかしたら、後ろにいるのは宏海ではなくて、若返った希美を乗せてしまったんじゃないか、今すぐ沿線の健康ランドで休憩して、家族風呂で裸を確かめるべきなんじゃないだろうか、車を運転しながらタカハシ氏は妙な考えにとらわれていた。

セミナー参加教授のギャラは格安だ。優秀かつ豊かな家庭の高校生をスカウトできるからとかなんとか、世間は真っ当そうな理由をつけたがるが、実は違う。このホテル、予備校スタッフの手で、全室に盗撮用カメラが多数仕掛けてあって、受講者が何をしているか、すべて覗けるのだ。お堅い教授たちの、暗い願望を満たすことで、ギャラを抑えているのだ。

いうまでもなく、盗撮カメラの主な用途は、講師のセンセイ方が、受講者の美少女や美少年の裸や、排せつ行為や、オナニーを覗き見ることだ。センセイが、ある受講者をとくに気に入った場合、個人面談で、入学の確約と引き換えに、身体を要求することもある。大半の受講者はためらいなく受け入れるが、拒んだものは当然不合格になる運命だ。気弱な女生徒の中には、合格の約束と引き換えに数人の教授に犯されて、医学部進学後も同じ目に遭わされ続けるのかという不安に勝てず、医師への道を断念したものも少なくはない。

盗撮カメラは思わぬことで役立つこともあった。過去、自室に入ったとたん、マリファナを吸い始めた受講者がいた。もちろんその名はブラックリストに載って、各校とも即時に不合格決定だ。親には部屋でマリファナの吸い殻を見つけたことにして、親子面談の際に通告、受講者の更生を祈ることとなった。

到着直後から清楚な美少女ぶりで目立った宏海は、教授たちほぼ全員の覗きの対象になった。浴室に向かいシャワーを浴びる宏海を、それぞれの部屋で年甲斐もなくちんぽをしごきながら見つめる教授たちの目に飛び込んだのは、その存在を信じられないイチモツだ。「ニューハーフだったのかよっ」。だが、そこで覗きを止めた教授は半数ぐらいだった。宏海の志望校からは、二人の教授が参加していたが、そのうち一人は画面をしっかり見つめて宏海の身体のどこにも手術跡がないことを確認し、誘拐してでも連れ帰って詳細に調べたいと思った。もう一人は今回急きょ特別参加した八十近い名誉教授で、すぐに覗きを止めたが、録画だけはしっかり続けていた。

セミナー二日目の午後辺りで、教授陣の言動の端々から、宏海は自分が男だとバレているのがわかった。一部の受講者にも知られたようだ。不思議に思って部屋を探すと、十数台のカメラが次々に見つかった。モニターしていた予備校スタッフは慌てたが、宏海が何も言ってこないので、迂闊な行動はとれない。

セミナーの裏の目的を察した宏海は面談室を調べた。ここでもカメラを発見すると、あとは自分のハッキング能力を試すだけだ。セミナー最終日までに、宏海はハックしたサーバー経由で、五人の受講者がヒヒジジィどもに蹂躙される動画を手に入れた。その中で一番かわいい娘は、受講前はまだ処女だったのに、セミナーが終わるまでに経験人数は八人になっていた。スタッフにも犯されたのだ。

予備校側は、宏海が証拠として抑えているカメラを取り戻そうと必死だ。セミナー費用を、旅費も含めて全額割り戻す提案(「キミに現金で渡すから、ご両親には報告しなくていい」)から、大学合格後に奨学金を支給する計画(同)まで提示したが、宏海はうつむくだけで返事をしない。ついに焦ったスタッフが、宏海が受講中に合鍵で部屋に侵入したら、宏海が仕掛けていたアラームで警察に通報され、下着泥棒の疑いで拘束されてしまった。完全黙秘しているため、セミナー後も保釈されていない。結局、予備校側は不利な証拠を可能な限り減らすため、今回と過去に撮ったすべての録画を破棄し、教授らにも手持ちの録画を引き渡すように要請した。宏海は最初から自分を含めた全録画の破棄を狙っていたのだが、この種の案件で、明示的だろうが暗示的だろうが要求を突きつけると、恐喝の罪に問われる危険がある。あくまで自らやらせることが肝心だ。ここでうっかり証拠のカメラを返すと、予備校側が窃盗だなんだと居直る可能性があるから、そのまま家まで持ち帰った。

宏海の映った録画を取り上げられて、一番不機嫌になったのは大川名誉教授だった。そう、宏海の祖父である。祐実から宏海がこのセミナーに参加すると聞いて、急きょ講師陣に加わったのだ。だからセミナーのパンフには名前が載っていない。大川は、かつて愛した芸者のひなこ、希美の母親そっくりに宏海が成長していたことに、ちょっと動揺した。たしかに希美にも似ているが、座敷でお披露目されたときのひなこと瓜二つだ。なにより、あの見事な形の大きく美しいバストが、ひなこの遺伝子の存在をしっかり示している。これが三月には切除されてしまうのは惜しいが、映像として手元に残るのは慰めだった。それが、主催者の予備校側が、宏海の映像を破棄しろと無茶をいう。この腹立たしさをどう収めろというのか。

大川は宏海が生まれるとすぐ、めったに会うことがない希美のもとに駆け付けて、孫は自分が引き取ろう、大川一族にふさわしい教育をしようと申し出た。身勝手な提案に怒ったのは、まだ若かったタカハシ氏だ。妾腹の娘だからと結婚式にも出席しなかった横暴なジジィに、自分の息子をむざむざ奪われては男が廃る。その場で大喧嘩になって、タカハシ氏は今後、大川を一歩も家に入れさせないと啖呵を切った。宏海はものごころついてからは一回も祖父に会っておらず、何をしているかも知らない。母の希美は、大川に認知されたとはいえ、ひなこの籍に入ったから旧姓は谷原なので、セミナー開会式で大川教授が紹介されたときも、ピンと来なかった。

大川自身は、ずっと祐実から宏海の成長状況について報告を受けていて、自分が名誉教授を務めている国立大の医学部を志望していること、合格圏内にはいるものの、成績にむらがあるので、合格確実とまでは言えないという情報も知っていた。受験ストレスで一時的な女体化現象が起きていることも報告は受けていたが、ここまで本格的な症状とは知らなかった。最初の覗き場面で、すぐに席を離れたのは、祐実を捕まえて、宏海の精神面への影響、性的嗜好の変化を問いただすためだった。

大川は祐実から宏海が女の裸でちゃんと勃起すること、性交も問題なくこなすと聞いて一安心した。宏海が女の格好で出歩くのは「期間限定」だからこそのお楽しみらしい。それよりも、試験管の中でだが、宏海から採取した精液に浸した卵は、かなりの高確率でXY型に受精するという、新たな報告が大事だった。宏海本人が純粋な異性愛か、両刀使いかは大きな問題ではない。大川の血筋をひく男の子を、女に孕ませることができるのか、それだけが肝要なのだ。祐実は、大川家の血を濃くするため、妹の結衣に宏海の子供を産ませたいと言っていたが、大川自身もいいアイデアだと思っている。母親の希美に種つけするのは、高齢出産になるのでいろいろ危険が大きいだろう。試験に使った卵子は、せっかくの男の子なのに、現状の法規制の中では廃棄せざるを得ないのがもったいなかった。

実はこの夏、希美を妊娠させたのは宏海の精子だ。元カレとの温泉旅行で、さんざん生中出しされた希美は、心配になって祐実に妊娠や性病感染の有無の診断を依頼したのだが、祐実はこのチャンスに、保存しておいた宏海の精液で、採取したばかりの希美の卵子を受精させ、麻酔で眠らせた希美の体内に注入したのだ。悪夢にうなされながら目覚めた希美は、祐実から金井の子は妊娠していないと告げられて安心した。そして、浮気したお詫びもかねて、今晩、夫のタカハシ氏に抱かれなさい、そうすれば無用な良心の呵責からも解放されるだろうと、祐実に諭された。

祐実は本当は自分が宏海の子供を受胎したかったのだが、三人目の娘を産んだあと、複数回にわたって妊娠中絶した後遺症で、子宮が弱っていて着床しないのだ。むろん、堕胎したのは検査で女の子とわかったからだった。結衣が妊娠して健康な子供を無事出産できるまで、まだ数年かかる。一刻も早く宏海の子供をこの手に抱くためには、希美に産んでもらうしかなかった。

宏海はセミナーから帰ってすぐ、田沼に事情を話すと、盗撮カメラを引き渡して後始末を依頼した。受講生が凌辱されている動画を持っていることは話さなかった。十数台のカメラのうち、数台のメモリには予備校スタッフが設置作業をする様子が残っていた。動作テストをしたあと、消し忘れたようだ。田沼がこの証拠をどう使って、予備校とどういう交渉したのかはわからないが、十日ほどたってから、田沼は宏海に「お前の取り分だ」と言って、二百五十万円を持ってきた。


18/01/14 10:28 (OcCKSa0R)
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投稿者: 桜会員
◎破滅の予感

田沼は完全に調教したと思った希美を、仕上げのつもりで仲間三人と輪姦したら、激怒されてフラれてしまった。人妻輪姦は初めてだった後輩の那賀川が、興奮しすぎて希美のまんこにチューブのマスタードを注入するなんて無茶をやったからだ。トイレに立て籠もった希美をなんとか説得して、四人で土下座して謝ったが、田沼はタカハシ家への出入り禁止を言い渡された。希美は田沼が宏海の家庭教師を続けることはしぶしぶ認めたが、田沼のアパートで教えることになった。 

希美は、諦めるには惜しい女で、いずれ再び口説き落とすつもりだが、あの怒りは当分解けそうにない。しばらくは抱けないだろう。だが、田沼には希美そっくりで、若くてピチピチした宏海がいる。余計なモノは付いているが、従順で性的好奇心が旺盛な宏海には、希美にはない、未成熟な魅力がある。十代の体力は、田沼の性欲のすべてを宏海にぶつけても、なんなく飲み込むだろう。宏海の調教を急ごうと田沼は決心した。

田沼は宏海にラインで「今後は俺のアパートで勉強をみてやる」と伝えてきた。母も了解しているという。そして、宏海は「受験の追い込みのため」と言う口実で、四日連続で田沼のアパートに呼び出された。しかし、田沼は宏海を欲望のはけ口にするだけで、勉強を教える気はないようだ。

今日も宏海は学校から田沼のアパートに直行すると、すぐに学生服を脱がされて、着エロのイメージビデオでグラドルがはくような、底の部分に硬質プラスチックの玉がならんだ紐パンにはき替えさせられた。実は、宏海は、蟻の戸渡りと言われる部分が完全には接合してなくて、ごく浅い溝になっている。玉列はその部分にピタリとはまり込んだ。乳首が透ける、薄い生地のブラを着けると白のシャツと膝丈のフレアスカート、チェック柄のジャケットで外出することになった。スカートに裏地がない時点で気付くべきだったが、長くて軽い生地は風で簡単にめくり上がる。宏海はしばしば立ち止ってスカートを押さえるハメに陥った。

連れて行かれた怪しげな喫茶は、床が鏡貼りで、スカートの中が丸見えだ。慌てて座った椅子は座面が木製で、腰かけたとき、パンティの底の玉がカチカチ音を立てて、周りの客の注目を引き、宏海を恥ずかしがらせた。十人ほどの客のうち、一人だけいた女性客は、上品な人妻風の五十代で、ときどき小さな呻き声をあげて、身体を震わせている。膣内に仕込まれた、無線バイブが震動しているのだ。

ここはスケベ男どもが調教中の女を、自慢しに来る店だ。しかし、若い女、十代が現れることはめったにない。宏海はこのあと、田沼を羨望の目でみる男どもの前で、Fカップに成長した乳房をさらされた。そのうちに、連れもなく、ただエロい何かを期待して店にたむろしていた男たちが、宏海の乳房に触らせろ、揉ませろと騒ぎ出したので、田沼は宏海を大急ぎで連れ出した。そして羞恥と興奮で顔を上気させた宏海を近くのラブホに連れ込むと、ビンビンに勃っているちんぽをつかみ、睾丸を握り潰して悶絶させた。崩れ落ちた宏海を革縄で縛り上げると、タップリした乳房を荒々しく揉み、尻を叩き、巨大に膨れ上がった自分のちんぽを宏海の口に押し込み、屈辱の涙を愉しんだ。

宏海にとって田沼は、受験対策とオナニーの道具のひとつに過ぎない。宏海の男の好みは渋い中年で、三十代のくせにやたら若作りの田沼はタイプではない。田沼も以前は「おれに男色の趣味はない。」と言っていたのに、このごろはすっかり宏海に執着して、恋人顔、ご主人様顔だ。後背位で素股していると、アヌスで犯らせろと、ちんぽ を突っ込もうとする。そのたびに突き飛ばして挿入を拒んではいるが、危なくてしょうがない。これ以上学ぶこともなさそうだし、切り捨てる時期かも知れない。一学期の半ばから、やたら話しかけてくるようになった、同級生の渇田の顔がちらっと浮かんだ。アニメ制服欲しさで精液を飲み込んだあと、田沼は毎回、当然のように精液を飲めと要求してくる。宏海は口中に広がった田沼の苦い汁を飲み込みながら、飽きた男を破滅させる方法をあれこれ考えていた。 

学部長に呼び出された田沼は愕然とした。希美との関係が始まるまで付き合っていた元カノの頴子が、リベンジポルノで田沼に恐喝されていると訴えてきたというのだ。そういえば数日前、頴子から突然電話があって、ただただ泣いただけで何も言わずに一方的に切られてしまっていた。学部長が示した画像には田沼自身の顔がしっかり映っていて言い訳できない。しかも「きみは研究費を使い込んでいるようじゃないか」。たしかに研究費の目的外使用はあるが、それは指導教授への上納分だ。教授は今回の告発を知って、研究費不正の罪を田沼に押し付ける気になったらしい。内情を説明しようとする田沼を押しとどめて、学部長は「とにかくきみは、きょうから謹慎だ。処分は決まったらすぐに連絡する」と言い渡して、田沼を学部長室から追い出した。

田沼は頴子ら過去に付き合った女たちのデータはオフラインのPCで保存していた。帰って調べると、それらのデータは残っていたが、宏海や希美のデータだけすべて消去されている。犯人は明白だ。部屋に置いてあるSMグッズのうち、宏海に使った拘束具なども消えていた。自分のDNAが残った可能性があるものを、すべて持ち去ったようだ。希美を責めた道具はすべてタカハシ家に置いてあったので、最初からここにはない。

宏海を捕まえて、こんなことをした責任を取らせてやる、田沼のちんぽを飲み込めるように、丹念に仕上げてきた宏海のアヌスを引き裂いて、オトナにはかなわないことを思い知らせてやる…。田沼はそう誓ったが、翌日、研究費を使い込んだ大学院生Tが、その穴を埋めるために、元カノをリベンジポルノで恐喝したという内容の週刊誌記事が出た。家庭教師の派遣センターからすぐに田沼の解雇の連絡があり、タカハシ家を含めて、過去の教え子の情報を漏らした場合は、守秘義務違反で訴訟を起こすと告げられた。大学に届いたのと同じ内容の告発メールが、派遣センターにも届いていたらしい。しばらく頭を抱えていたら、いつの間にかアパートを報道陣が取り囲んでいる。電話は鳴りやまないし、一歩も外に出られなくなって、宏海への復讐どころではなくなった。

田沼を陥れたのは、宏海ではない。アダルトショップの店長、照内とバイトの新東だ。あのアニメ制服の美少女、SNSに踊っている姿がアップされたので、簡単に見つけられると思ったが、どうにもそこから先の手がかりが見つからない。かくなる上はと、会員情報にあった田沼のアパートに来てみたら、鍵もかけずに外出していたので、新東を見張りに立て、部屋の中を探るとオフラインのPCが在った。これは間違いない、そう思い、内部のデータを洗いざらいコピーして、店に戻ってじっくり調べたが、あの少女の画像や動画は一切ない。他の女たちの個人情報はしっかり保存してあるのに、あの少女の分だけない。あの野郎、どこか別のところに隠してやがる。腹立ちまぎれに照内は、データの中から適当な動画と画像を選び、田沼の名で金の要求を送り付けた。

照内らが田沼のアパートに来る二時間ほど前、宏海はこっそり複製しておいた合鍵で田沼の部屋に入り込み、自分のデータや、この部屋でプレーに使った淫具を探した。PCを覗いたら、自分だけではなく、二〇人近い男女のデータがあったが、その中に母親の希美の分も見つけて、田沼への怒りはますます強まった。早速、自分のデータは回収し、母親のデータはすべて破壊した。本当はPCごと持っていけばいいのだけど、それでは田沼が異変にすぐ気付くので、そのままにしておくことにした。唯一のミスは、アパートを出るとき、鍵を掛け忘れたことだった。

一週間後の朝、新聞の週刊誌の広告に、田沼のことらしき記事が載っている。宏海が漠然と考えていたのとほぼ同じ展開だが、宏海はまだ手を付けていない。いったい誰が、どんなきっかけで田沼に天誅を下したのか、宏海は不可解な気分を抱いたまま登校した。

◎渇田少年の恋の行方

宏海の高校では、三年分のカリキュラムを六月末までに終えてしまう。七月からは試験と出席日数の調整だけで、登校しても、ほぼ受験対策の自習だ。三年生に限って、二学期からは服装も自由になる。教師は一応教室にいるが、生徒の質問にこたえるのと進学相談が仕事だ。残暑が猛烈だった九月、宏海は夏風邪を口実に、学校をほとんど休んだ。十月に入ると、さすがに学校に顔を出さないとまずいかなと思い、登校を再開した。単位はすべて取っているとはいえ、内申書の生活態度でマイナス評価をつけられてもつまらない。

サラシに見切りをつけた宏海は、いろいろ試した結果、ワコールのスポブラが一番胸を揺らせないことがわかった。見た目もかなり小さくなる。段差を埋めるため腹にバスタオルを入れて、肥満者用のBB体の学生服を着込む。ズボンはバスタオルの下半分を押し込むために、ウエストが九十四センチのものに代えた。この格好だと、夏休み前の宏海を知る人は「そんなに太って大丈夫?」などと心配するぐらいデブに見えるが、しょうがない。学生服だけでなく、外出用の男物はすべてオーバーサイズに切り替えたが、今のところ誰も不審には思ってないようだ。

きょうは雨で蒸し暑いし、コートで着膨れした客でいつも以上に混む通学の満員電車、不用意に誰かの背中に胸を押し付けて、ギョッとされても困るので、わざと遅刻することにした。

三限目は時間割上では日本史で、クラス担任の若林教諭の持ち授業だ。若林教諭は身長はそれほど高くはないが、ぎりぎり二十代で、独身で、かなりイケメンなので女生徒に人気がある。遅刻した宏海が、こそっと教室に入ったとき、若林教諭は「質問がある」という女生徒七、八人に取り囲まれていた。宏海が教壇のすぐ前の自席に着くと、しばらく後に思いつめた表情の渇田少年が隣に座った。この席の本来の主は、若林教諭を独占中で、他の女生徒をイラつかせている。宏海は、先週は渇田少年とはすれ違いになってしまい、顔を合わすのは一週間ぶりだ。

「あした、暇か?」。渇田少年の第一声だ。宏海は意表をつかれたが「家庭教師が辞めたんで、予定は何もないけど」。田沼をクビにしてから半月ほどになる。

「それなら映画に行かないか? 頑冥館でゾンビ映画の一日特集をやるんだ」。頑冥館は、質のいい小品を中心にしたプログラムで、シネコンにつぶされずに生き残っている、市内唯一の単館映画館だ。数年前に大改装して、カップル席やファミリー席を造り、そこでしゃれたコース料理を提供するというアイデアが当たって、おしゃれなデートコースとして知られるようになった。だが経営者は根っからの映画好きで、ときどきマニアックなプログラムをぶち込んでくる。

宏海は、人間の生死の境を問うゾンビ映画を嫌うものに、医者を志す資格はないと思っている。夏休み前に、渇田少年にそう力説したのを覚えていたようだ。

「なんだお前ら、デートの打ち合わせか? 明日は平日だぞ、おれの前で堂々とサボる相談をするなよ」。頑冥館という単語に反応した若林教諭が、タブレットで二人の出席日数を調べながら、割り込んできた。
「男同士で頑冥館に行っても、つまんないんじゃないか? まぁ、息抜きも受験勉強のうちだけどさ」。若林教諭はタブレットを見つめて、少し考えてから「渇田は丸一日休んでいいけど、タカハシ、お前は最近休みすぎだから、いったん登校しろ。一限目だけ出席したら抜け出すのは見逃してやる」といった。特集は初期のゾンビ映画を集めたものだから、それぞれは一時間ちょっと、今の映画より短いが、四本立てだからそれでも六時間近い。上映は十時から、一限目を受けると、一本目はぎりぎり間に合うかどうかになるが仕方がない。

翌日、宏海がいつ現れるか、いや、本当に来るのか、気が気ではない渇田少年は、頑冥館の前に立ち、辺りをキョロキョロ見渡していた。カップル席は学割が効かないから六千円、さらに昼食として、一人前二千五百円見当のコースを予約してしまったので、すっぽかされでもしたら目も当てられない。

カップル席を取ったことは宏海には伝えていない。男子高校生が二人でカップル席、なんて、教師が聞き耳を立てている場でいえるわけがない。渇田少年は、宏海が巨乳の持ち主であることも(これは半分誤解だが)男と女装デートを繰り返していることも知っている。しかし、宏海は、渇田少年に自分の秘密を知られているとは感づいていないだろう。ここ五か月、宏海といろいろ話してきて、自分の好意は伝わっていると思う。この前は宏海を、うまく誰もいない体育館の隅に誘いこんで、壁ドンしてみたが、しばらく互いを見つめあうだけの沈黙が続き、キスにまで持ち込めないうちに、面白い冗談だとかわされた。宏海があくまで渇田を級友、男同士としての付き合いしか考えないなら、カップル席を予約したことでキモがられ、すべてが終わる危険もある。カップル席に案内したとき、宏海がどう反応するかは少し心配だ。

そうこうするうちに、宏海が駆けてきた。渇田少年はほっとすると同時に、がっかりもした。いつかみたように、宏海が超ミニスカで来てくれたら、という淡い期待があって、スマホの望遠アプリで撮影していたのだが、ぶかぶかのジーンズのサロペットに、これもサイズが大きすぎる厚手の黒のトレーナー、右手で大きなキャリーバッグを引いている。スマホの画面に映っているのは、田舎からやってきた、おのぼりさんのデブの少年だ。

「待った?」服装はダサいが、宏海の声はいつもより、なんとなくかわいい。
「始まっちゃうからすぐに入ろう」。渇田少年は一般席に向かおうとする宏海の手首を強く握って、有無を言わせず二階のカップル席に押し込んだ。焦っていたつもりはないが、宏海のキャリーバッグががんがん階段に当たった。

「高かったんじゃないの。半分出すよ」。初めて入ったカップル席を見渡して、宏海の声がさらに女の子っぽくなった。
「バイト代が入ったから大丈夫だ。おごるよ」。宏海がカップル席をすんなり受け入れたので、渇田少年の中で根拠のない自信と期待が盛り上がった。

カップル席は、周囲に話し声が漏れないように防音になっている。二人掛けのラブソファーは座ると身体が密着しそうだ。一八〇度リクライニングできる仕組みなのは、なかなか意味深だ。ソファーの前には小さなテーブルがあって、ボウルにサービスのポテチが盛ってある。注文した料理は専用の小型エレベータで運ばれてくる。プライバシーに配慮して、監視カメラはないが、防犯上の観点から、室内は暗くはならない。下の一般席の観客が振り返れば、二人が何をしているかはだいたい想像がつく。しかし今日は平日の午前、一般席には誰もいない。ましてシートを倒してしまえば、中で二人が何をしているか、見られることはないだろう。十六室あるカップル席は全部埋まっているようだが、分厚い壁で仕切られているから、隣の様子はわからない。

「走ってきたから暑い。なんか冷たいジュースでも買ってきて」。いきなりパシリ扱いだが、気分が高揚している渇田少年、まったく気にならない。

「アイスコーヒーでも注文しようか?」。渇田少年は注文用のタブレットを指さしたが、宏海は、今は自販機ので十分だという。そして、千円札を渇田少年に手渡して、廊下の一番向こう側の自販機にある、1L容器入りのグアバ飲料を指定した。

話は前日に戻る。田沼をクビにしてから半月、妹の結衣が「わたしがいない間に浮気しないでね」と言い残して新体操の代表合宿に出発して五日目、宏海はオナニーだけでは自分の性欲を処理しきれないと悟った。そこに渇田少年からの誘いだ。他人が聞けば、仲のいい男子高校生同士の、たわいもない会話だったろうが、渇田少年の眼の奥に見えた暗い炎は、宏海への性的欲望、きれいごとでいえば恋の炎に間違いないように思える。振り返れば、渇田少年はいつも宏海の胸ばかりを見ていた。この前の壁ドンの一件もある。渇田少年が何かを仕掛けてきたのは間違いなさそうだ。

しかし、自分の性欲が自分をだましている可能性も無視できない。渇田も、ただの男友達がふいにミニスカで現れても戸惑うだけだろう。まずは男の格好のまま行き、脈がありそうなら、ゾンビがいきなり登場する場面で、驚いたふりして渇田にスガリ付いて反応を見よう。スポブラでも、密着すればFカップの存在感は強烈だ。その後は成り行き次第だと宏海は思った。

だが、帰宅途中にあちこちの店に立ち寄って、明日持っていくものを選んでいるうち、宏海は自分が発情モードに入っていて、渇田少年に犯られる気満々なことを自覚した。

まさか渇田少年が、いきなり自分をカップル席に連れ込むとは思っていなかったが、これで少年の真意ははっきりした。いちいち手順を踏む必要はなさそうだ。

宏海はジュースがほしいという口実で、渇田少年をいったん部屋から追い出すと、急いでトレーナーとサロペットを脱ぎ、黒のスポブラや余計なタオルを取り去って、白のブラとパンティーに代えた。そして、昨日、古着屋で一万円で買った、貸衣装落ちのシンプルなウエディングドレスに着替えるつもりだったが、一緒に買ってきた、パレオなどドレス用のアンダーや小物類を取り出すだけで時間を浪費してしまい、何も着れないうちに渇田少年が戻ってきた。どうも廊下を走って往復したようだ。カードキーを置いたままジュースを買いにいったので、ドアのところでもたもたしているが、いつまでも待たせるわけにもいかない。宏海はウエディングドレスをあきらめ、衣装を壁に作り付けのクローゼットに仕舞い込んで、ブラジャーとパンティーの上に、直接サロペットだけを着て渇田少年を出迎えることにした。この格好で、化粧なしのすっぴんでも、そこらのグラドルには負けない自信はある。

ジュースの容器をぶら下げた渇田少年、宏海がドアをなかなか開けてくれないのでやきもきしていたが、ようやく鍵が開くと、サロペットから肩や腕をむき出しにした宏海が立っていた。ジーンズ生地の濃い紺色が、宏海の肌の白さを強調している。扉が開く前に、スマホを構えていて正解だった。

「暑かったからトレーナーは脱いじゃった」と宏海がにっこり笑って斜め後ろに下がった。サロペットの横から丸見えの白いブラジャーがエロい。休み前に見た時よりさらに大きくなっていて、EかFカップはありそうだ。
「渇田がずっと胸ばかり見てるから、感づかれたのはわかってた。これを見たかった?」
もちろんだ。ブラの下も見たい。宏海の横に立って気付いたが、サロペットが2サイズほど大きいから、腰回りの隙間から白いパンティーも覗ける。たまらずキスしようとしたら「まだ早い」と宏海に止められた。


宏海はテーブルにジュースと、リュックから出した紙コップを並べ、さらに二人分のサンドウィッチを取り出した。「昼食代わりと思って、途中で買ってきた」。一瞬、宏海のお手製と期待したが、まぁこれはしょうがない。宏海はグアバジュースを一口飲むと、サンドウィッチを食べ始めた。渇田少年も一口頬張ると、緊張がだいぶ解けたせいか、食べるのをやめられなくなった。

すると宏海がいたずらっぽく微笑んで、サロペットの左のストラップを外して、ブラカップをむき出しにし、上から軽くタッチするだけなら触っていいという。渇田少年は宏海をクルッと後ろ向きにさせ、背後から両手を前に回して、猛然と巨乳を揉み始めた。ブラの外し方がわからないので、ハーフカップの上縁を強引に引っ張ったらストラップが切れた。カップがずり落ちたのを幸い、乳房を鷲づかみにし、乳首を指でなぶり回した。宏海はそんな渇田少年の、童貞らしい性急さ乱暴さが可愛かった。またグアバジュースを口に含むと、軽く唇を尖らせながら振り向いてキスをせがみ、そのまま口移しに渇田少年の中にジュースを流し込んだ。渇田少年、こんなにうまいジュースは人生初めてだ。お返しに自分もジュースを含んで宏海に口移しすると、全部飲んでくれた。

「あ」と宏海。「何」と渇田少年。「今、イったでしょ」と宏海。宏海の指はいつのまにか、渇田少年のズボンの上から剛直を撫ぜていた。パンツに手を入れて確かめてみたら、たしかに暴発していた。宏海にジュースを飲ませたあと、宏海の舌を吸うのに夢中で、自分ではわからなかったのだ。宏海はキャリーバッグの中を探ると、使い捨てのおしぼりと四枚セットの特売品のパンツを、それも4Lぐらいのデカパンを取り出した。「サイズがわからないから、一番大きいのにした」という。渇田少年は身長一八五センチで体重は九十キロを超している。宏海は慣れた手つきで渇田少年の汚れた肉棒をおしぼりで拭き清めた。「パンツはあと三枚あるから、二回失敗してもいいよ」とやさしいことをいう。リュックの中には、手回しよく、汚れものをしまうジップや消臭スプレーまで入っている。

パンツをはきかえた後、渇田少年は聞かずにはいられなかった。「お前、すげぇ慣れてるけど、いつからこういうことしてるの?」
答えは超意外だった。「八歳のころからかな」。

宏海の「初めての男」は、父親の実の長兄、芳作だ。家族で父の実家に帰省するたびに、芳作は宏海を裸にして相撲を取って畳に転がしたり、縄抜けの練習だといって宏海を縛ったりしていたが、嫌ではなかった。いつだったか、荒縄できつく縛られてなかなか抜け出せなかったとき、「かわいらしいのが勃ってるぞ」と直接、愛撫された記憶がある。そして八歳になった夏、納屋の二階でちんぽを含まされた。それ以来三年ほどいたずらされ続け、今やったようなことはすべて芳作に教えられたのだそうだ。

宏海が中学生になると、芳作は手を出さなくなったが、今度は次兄の匡作が、襲ってきた。すでに丸坊主だった宏海を後ろ手に縛ると、セミロングのかつらをかぶせ、フェラを強要した。匡作は「おれの嫁は希美と決めているんだが、あいつがやらせないから、うり二つのお前がこんな目に遭うんだ。恨むなら母親を恨め」と、まるで自分は被害者のようなことを言いながら宏海の口中に精を放った。

宏海は知らなかったが、タカハシ氏が希美を初めて実家に連れて来た夏、弟の美しい婚約者に一目惚れした匡作は、離れの自室に希美を引き込み犯した。宏海が産まれて初孫のお披露目に来たときも、宏海を人質にして、薄汚い欲情を希美の体内にぶちまけた。だが、それ以後は、希美がスキを見せず欲求不満は募るだけだった。そんなとき、兄が宏海をオモチャにしている場面を目撃したのだ。匡作は、兄から宏海を五十万円で買い取った。

宏海は匡作がしつこく付きまとって母を困らせているのを心配していた。自分が身代わりになれば母を守れる。宏海はそんな思いで、匡作の性暴行を誰にも言わなかったのだが、匡作はそれに付け込んで、みんなが襖一枚隔てた隣の座敷にいるような状況でも、宏海に自分の太くてゴツゴツしたものを含ませ、まだ薄かった少年っぽい尻で素股して宏海を汚した。しかし匡作は一昨年、ついにブスの嫁をもらって独立したので、ここ二年、宏海は難を逃れている。本当のところ、祖父母は猫かわいがりしている結衣に匡作が手を出すことを恐れて、無理やり嫁とりさせたようだ。今夏は父の実家から帰宅する直前、ふらっと匡作が現れ、宏海の伸びた髪と、そのためますます希美に似てきた顔、そしてTシャツでは隠せないFカップの胸、希美とおそろいのホットパンツから伸びた足を見て、身体に手を回して物陰に引き入れようとしたが、出発を急ぐタカハシ氏が宏海を探しに来たので、何もされなかった。

実は宏海が今回、渇田少年の誘いに応じたのは、少年が大柄な上、老け顔で、どことなく芳作や匡作に似ているからだという。芳作や匡作に似た、肉体労働かスポーツマン上がりのおじさん、話を聞いていると、宏海の理想のタイプは、どうも父親と重なってくるのだが…。

宏海の話が呼び起こした性的興奮やら嫉妬やらで欲望に火が付いた渇田少年は、また宏海の乳を揉み始めた。今度は落ち着いてブラを外せたので、思う存分、生乳の感触を楽しめた。ふと思いついて、「あ、そこは…」と抵抗する宏海の手をねじ上げて、サロペットの中に差し入れた手を下に伸ばすと、宏海のちんぽは先走り液でぬるぬるだった。2サイズほど大きいサロペットは、中に差し込んだ手を自由に動かせる。渇田少年は自分がいつもオナニーをしている要領でしごきながら、もう一方の手を尻に回して肛門を愛撫すると、宏海のちんぽはどんどん硬さと大きさを増して、やがて激しく射精した。

渇田少年に強いられた暴発で、下着とサロペットを汚した宏海は「見ないでよ」といいながら、自分でおしぼりをとって、下半身を拭き清めた。そしてクローゼットを開けると、渇田少年が壊したブラを、乳首が透けるほど生地が薄いストラップレスのブラに交換、陰毛がまったくない下半身を申訳程度に隠すパンティー、白のガーターベルトに白のストッキング、スカートを膨らませるパニエ、簡易版のビスチェと身に着けて、最後にショルダーレスの、谷間を強調したデザインのウエディングドレスを着て、ベールを下げてから振り返ると、渇田少年、スマホで動画を撮りまくっている。「さっき、もうちょっとゆっくり戻ってきたら、扉を開けたときに、渇田の花嫁になって待っていられたのに」と宏海は拗ねてみせた。

宏海はそのまま渇田少年の前にひざまずくと、ベールを上げて顔を渇田少年の下半身に埋め、復活したちんぽをぱくっと咥えた。渇田少年、美しい自分の花嫁の奉仕に大感激だ。宏海の巧みなフェラをできるだけ耐えよう、この快楽を可能な限り長く楽しもうと思ったが、射精まで数分しか持たなかった。射精と同時に、夫の威厳を示すため、「飲めッ」と宏海の頭を自分に押し付けると、宏海は喉奥を直撃する勢いに苦戦したものの、全部こぼさずに飲み込んだ。

宏海はマゾ体質で、少々痛めつけると、快感が増すようだ。「誓いのキスより先に、俺のチンポが欲しかったのか、この淫乱」。ウエディングドレスを捲り上げて、尻を平手打ちしてやると、宏海のちんぽは硬くなり、うっとりした表情までする。宏海の尻を赤く染めて、渇田少年は征服者の気分に酔っていた。

宏海のお掃除フェラの最中に復活した渇田少年、宏海を四つん這いにさせてパンティーを奪い取り、アヌスを狙ったが「そこはダメ」と拒絶された。しかし、花嫁が初夜に、夫に逆らうなんてありえない。渇田少年は護身用に持ち歩いているナイフで、ウエディングドレスを大きく開いた胸から引き裂くと、宏海を裸にし、敏感な乳首を吸い、尻を叩いてやり、これまでの男遍歴と、どういう具合に凌辱されたかを自白させた。あのときのイケメン、田沼とのSM行為は、また嫉妬の炎を燃え上がらせたが、同時に寝取りに成功した満足感ももたらした。


渇田少年は愛撫と言葉責めで、宏海の心身をトロトロにとろかせると、右手の中指を第二関節まで宏海の肛門に侵入させて、ピストンを楽しんだ。宏海の尻穴は輪ゴムのように渇田少年の指を締め上げて、ここにちんぽを突っ込んだら、どれほど気持ちいいだろうかと、男の征服本能をくすぐったが、恋愛経験が実質ゼロの渇田少年、「本当に好きな人が現れるときまで、そこの処女はとっておくんだ」という宏海の切なる願いを踏みにじるまでの勇気はなく、最後はまた宏海に自分の精液をたっぷり飲ませることで満足した。


この四、五時間ほどで宏海は都合六回逝かされ、渇田少年は四回射精した。最初に暴発した分を除き、三回は宏海が完全に飲み込んでいる。

「渇田、本当に童貞だったのか?最初のは演技だった?」。自分がリードしなければ、と思っていたのに、逆にさんざんにもてあそばれた宏海の疑問はもっともだ。渇田少年は、初めてとは思えないほど、責めがうまかった。
「宏海のために動画と本で、いっぱい予習してきたからさ」。受験エリートのプライドを見せて、渇田少年は当たり前のようにいう。渇田はこの日を夢見て、夏休みの間、寝取りものとニューハーフものの動画を見まくったのだ。

普通ならキモいだけのこの言葉、これまで性の面では奉仕する一方だった宏海の胸にぐっとくるものがあった。一瞬、この場で尻穴の処女を渇田少年に捧げてもいいかなと思ったほどだ。

しかし渇田少年は今撮ったばかりの動画、宏海が尻穴に指を突っ込まれて、アンアン言わされながら、うわ言のように「宏海は渇田さまの性奴隷妻になります」「でかいおっぱいとちんぽがついた変態JK妻の身体、いつでも好きに使ってください」と誓う場面を繰り返し再生している。そんな渇田少年に懸念を覚えて、宏海は「きょうのことは二人だけの秘密だよ」と釘を刺した。ウエディングドレスを着たのは、あくまでプレーなのだから、本気にされても困る。

渇田少年としては、友人たち級友たち全員に(単なる錯覚なのだが)宏海を完全に支配下に置いた、自分のいうことはすべて受け入れる性奴隷に堕としたんだと自慢したくてたまらない。これだけかわいらしくて、しかも性技にたけている奴隷だ、動画を見せたら、みんなうらやましがるだろう。渇田少年の頭の中には、その思いしかなかった。

そのとき、宏海が「次は、遊園地に行きたいな」とせがんできた。

「何を着て行けばいい?」。渇田少年、コートの下に拘束衣だけの姿を想像したが、さすがにそうは言いにくい。
「うちのセーラー服は無理なんだろうなぁ」。わが校のセーラー服はなぜか胸板が省略されていて、襟の合わせ目部分から谷間を覗ける。
「それなら実はもう持ってるんだ」。宏海は古着屋で、学校の女子制服を見つけて買ったのだと説明した。
「土日はバイトなんでしょ。遊園地は平日でも制服で大丈夫かな」。

観覧車の中で、セーラー服姿の宏海を自分の前にひざまずかせて、大きく開いた襟元から手を突っ込んで巨乳をもみながらフェラさせようか。渇田少年の妄想は膨らむ。

だがその前に、きょうこの後、どうするかだ。ここは繁華街と風俗街の境界で、周囲にはカラオケルームやSMルームを備えたラブホがいくつもある。四本立ての映画の終了は四時前だ。コインランドリーで二人の汚れ物を洗濯し、どこかで食事をしても時間はたっぷりある。全裸で隣に横たわっている宏海の乳首を吸いながら、陰嚢をぎゅっと握ると、宏海は痛みと快感の絶妙な組み合わせで悶絶する。渇田少年、自分はまだまだ宏海の身体を味わい尽くせていないなと思った。
18/01/14 10:28 (OcCKSa0R)
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