秋江の芽出度い結婚式が明日に迫り祐樹は一人で酒を飲んでいた。
思えば秋江五歳で花子とこの家にきてから祐樹は秋江の事ばかり考えて
暮らしてきた。
一流幼稚園から女子大学まで育てあげ此れからと言うところで鳶に油ゲを
浚われるように一流企業に勤め家は資産家という願っても無い男性からPロ
プロポーズされて渋り勝ちな秋江に言い聞かせ結婚の段取りも相ととのほか
ととのた。
『お父さん長らくお世話になりました」と言って挨拶する秋江に『秋江のお陰で
楽しく暮らさしてもらったよ」
と応えるのが精一杯の言葉で二人で泣いてしまった。
こんなところを平生見ている親戚知人は本物以上の親子中だと見ていた。
酒を一人チビチビ舐めてると花子がきて言い出しにくいように
『お父さん、困ったわ」