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1:脅迫連鎖
投稿者:
(無名)
初めはナンパだった 「ねえ、君。今暇?」 「え?」 通い慣れた通学路、いつもと違う帰り道が私を待っていた 敢えて状況説明をするならば私は今口説かれているのだろう。この聞きもしないことをベラベラとまくしたてるこの男に… 私の名前は沙織、藤本沙織だ。今年C学二年にあがってまだ誕生日をむかえていないX3歳。容姿は…かわいいなんて言われたことがない。親類からぐらいからしか C学に入学した時はいろいろ期待したものだ 少女マンガみたいになぜかモテる私 ロクに勉強もしないのに学年トップの成績の私 すごい才能で一年ながらに部長を超える天才っぷりを見せつける私 しかし、それらは結果としてどれも妄想であった 現実の私は男子とロクに話もしないし勉強もほどほどにほどほどの成績、部活はバドミントンを適当に楽しんでいる 平凡だったのだろう。平凡だったハズだ そんな私が今ナンパされている。目の前の、私のように平凡な男に スーツ姿と外見から察するに20~30ぐらい?顔は…普通と言う言葉がすごくしっくりくる。身長はクラスで一番大きい男子ぐらいある。確か175だっけ よくわかんないけど大人が私ぐらいの年齢に手を出すのって犯罪じゃなかっけ? 男は何か喋っている。私は適当に受け答えをしている いきなりのハプニングに動揺していて話なんて頭に入ってこない。頭はグルグル思考を回しているがなぜか受け答えは冷静だ。冷静なだけでさっき何を訪ねられたかはもう覚えていないが 理由がどうあれ私はナンパされている。それ自体は結構嬉しい しかし嬉しいからと言って見ず知らずの男についていく気は微塵もない。どうせ断るのだから話ぐらい聞いてやろう 「…で、どうかな?沙織ちゃん?」 「え…あ…はい…えと…」 ナンパ男とは皆初対面の子の名を使うぐらい馴れ馴れしいのだろうか、そんなことを思いつつ 「すみません、ちょっと気分じゃないんで…」 断った。断り方なんて知らないから不安だったが… 「ああ、わかった。ごめんね、時間とらせちゃって」 伝わった、案外あっさりしてた 「あ…じゃ…すみません、失礼します」 「じゃあね、沙織ちゃん」 男の脇をとおり、私は帰り道に戻る こんなこと初めての経験だ。帰ってからまた余韻に浸ろう…そう考えていたのだが 私の意識はそこで途絶えた
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2009/09/23 23:21:04(FDDOZxbI)
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