オヤジが再婚した。
今年30になる俺のオヤジがだ。
「今度再婚するんだ」と紹介してくれたのは、俺と大して歳の離れてない女性だった。
彼女は親父の会社で働いている、いや『働いていた』女性だった。
「緋沙子です、よろしく雅人くん」
「よろしく、緋沙子さん、いや義母さんと呼ばないといけないかな」
「ありがと、雅人くん、でも緋沙子でいいわ、歳もあまり離れてないし」
俺は若くて綺麗な緋沙子さんをゲットしたオヤジに嫉妬していた、
「そして、娘の香奈です」緋沙子さんは隣にいた子を紹介した。
えっ、とビックリした。固まってる俺に追い討ちをかけるように、
「加奈です、今年6年生です」
ダブルショックだった。見た目の発育の具合から中、高生ぐらいにみえた、
だから、歳の離れた姉妹で、両親がいないから一緒に預かるのかと思っていた。
「それでだな、秋にはもう一人家族が増える予定だ」
とオヤジは緋沙子さんを見つめた。
(マジで…)俺は真っ白になった。