唇をかみ締めて耐えている、友美のありとあらゆる部分を唾液で汚し刻印を焼き付けると、俺は残された最後の行為のために、脚を開いたまま力無く横たわっている身体に腰の位置を合わせて覆いかぶさった。
そして、亀頭で柔らかな茂みの下の辺りを探ると、友美の熱く濡れた粘膜の感触を求めて、その入り口に赤黒いモノを突き立てた。しかし、まだ充分に勃起しきていなかっモノは力なく形を変えてしまい、弾力のある肉襞を擦るだけだった。
セックスをするのは初めてではなかったが、血の繋がった妹との性行為を本能が拒絶したのだろうか。気持ちばかりが高ぶって身体が追いついてこなかった。
俺は獣のように荒く息をしながら、自分のモノを、しっかりと握ると何度も先端で胎内への扉を押し開こうとしたが、滲み出る粘液で桜色の秘裂を湿らせるだけだった。
　　　
今すぐ、友美の胎内に深く潜り込んで暴れまわりたい。沸騰寸前になっている欲望の粘液を最後の一滴まで搾り出したい。思い通りにならない焦りとイラつきが俺をもっと残酷な行為に駆り立てた。
「友美、口でしてくれよぉっ」
仰向けになっている胸の上に腰を下ろすと柔らかな唇にうなだれたモノを擦りつけた。
「イヤァッ、汚いッ」
脚をバタつかせながら顔を背けて必死に逃れようとする友美のアゴを押さえつけて俺は暴力的な言葉を吐いた。
「早く、咥えろよッ・・・俺の言うことが聞けないのかッ」
髪の毛を掴み。強引に口をこじ開けてから、その奥に向けて醜悪なモノを侵入させると、少しザラついた舌の感触がして硬い歯があたった。ひとつ間違えれば危険な行為だが、俺には確信があった。気の小さな友美には、何も
出来ないことを、歯を立てる勇気など何処にも無い事を、俺は知っていた。
「ホラァッ、もっと、チャンとしゃぶれよぉッ」
声を上擦らせながら小刻みに腰を動かすと、本人の意思とは関係なく行われる小さな舌の愛撫に俺のモノはすぐに大きくなり、涙を流して嫌がる友美の口に根元まで納まりきらなくなった。
腰を引いて充血した内圧で破裂しそうになっているモノを引き抜くと、飲み込めずにいた涎を吐き出しながら友美が小さく涙声をあげた。
「ヤダァッ・・・・・もう、ヤダァァッ・・・」
　　　　　
もう、止まらない衝動のおもむくままに、友美の両脚を開かせてから、熱く硬くなっているモノの先端で友美の秘裂を何度もいたぶると、俺は自分でも分かるくらい奇妙な声をあげた。
「イクぞぉっ、友美ぃっ・・・・兄ちゃん、友美の中に入るぞぉっ・・・」
先端の部分に柔らかい粘膜の感触を感じながら、今度こそ外さないように片手で支えて狙いをさだめると、腰を突き出してミリッミリッと友美の胎内に割り込んで言った。
全身を硬直させてシーツを強く握り締めた友美は、絶望的な表情をすると、声を殺してすすり泣きだした。
友美は初めてだった。
罪悪感と友美がまだ誰にも汚されていない事にたいする安息感。そして、俺の中で満たされて行く征服欲。
『これで、友美は俺のモノだ・・・』
ベットに両肘をつくようにして覆いかぶさると、小さく速く腰を動かして、ひたすら快楽を貪った。
単調な動きの連続で肩から背中に疲労感を感じた俺は、挿入したまま、身体を起こしてから両手で小振りな腰骨を掴み、友美の身体が弓なりに反るように持ち上げると、ベットがギシッギシッと音をたてるほど激しく腰を動かした。
「グッ・・・痛いッ・・・・」
耐え切れない激痛に声を漏らす友美。
それでも、かまわずにメチャメチャに動き続けると、友美の乳房が上下に揺れ、お互いの陰毛が強く擦れあった。
自分のモノの皮が根元まで捲れあがりそうな強い刺激に、達してしまいそうになった俺は、動くのをやめ、再び覆いかぶさってから身体を密着させた。伝わってくる、汗で湿った肌の感触と柔らかな胸の膨らみ。そして、耳元に感じる友美の息ずかい。
まだ、誰にも触れられていないことを祈りながら小さく柔らかな唇を奪うと
狭い咥内に舌を割り込ませた。それから、動くたびに胸の下で形を変える乳房の感触を楽しみながら、上と下から同時に友美を犯した。
唇を放して、ひとまわり以上も小さな身体を抱きしめながら頬を寄せ合うと、もう自分ではどうすることも出来ないくらいに速く激しく腰を動かして、もうすぐ訪れる快楽の極みを待った。そして、友美の身体が軋むくらいに強く抱きしめた時、それはやってきた。
初めて友美の下着に悪戯したときのように自分のモノが二度、三度と首を振ると睾丸がヒクつき尿道を精液が激しく脈打ちながら通過していった。
「アッアァァァッ・・・友美イッ、出る、出るゥッ、出るゥゥゥッ・・・」
上擦った声に意味もなく笑い声が混じる。
硬さを失っていくモノを粘液でぬめった膣内に執拗に擦りつけて射精の欲求が満たされていくのを心から楽しむと、もう一度キスをして小さな舌を口の中で弄んだ。
　　　
劣情の嵐が過ぎ去った後。俺は、まだ友美の膣内にいる。
全身に感じる暖かい温もり。このまま、眠ってしまえたらどんなに好いことか。そして、朝、目を覚ました時。友美が俺のためにコーヒーを煎れてくれていたら、どんなに嬉しいことか。
もし、友美と別の形で出会っていれば、俺は彼女の気持ちをつかむために、どんな苦悩でも乗越えたと思う。
ありもしない夢見事を想いながら友美から身体を離すと、冷え切った部屋の空気に包まれ心まで凍えそうになった。
そして、突きつけられる現実。
クシャクシャになって血の付いたシーツとそこに横たわる、友美のあまりにも酷すぎる姿。
ほとんど脱がされたに等しいブレザーとブラウスが重なり合ったまま、肘の辺りまで肌蹴ていた。太股の内側には、誰の物かも判らない様々な体液がこびり付いている。まるで、凶悪な犯罪者が押し入った部屋で、そこに居た少女をズタズタになるまでレイプした後のような惨状。
俺は服を着ることも忘れ、そこから逃げ出すと廊下にしゃがみこんで何度も吐いた。

贖罪の時。
俺は、その時が来るのを待っていた。
あれから一月ちかく経つのに、友美はあの出来事を誰にも話さないでいる。
ただ、違うのは俺を見るときのあの表情。
憎しみや怒りとは違う、深い悲しみに支配された暗く沈んだ瞳。　　　　　　
あの、表情で見つめられるたびに、自分の中で何かが失われていくような気がする。俺はそんな不安感から逃れるために友美を抱いた。そのたびに友美の心が壊れていくのを知っていながら何度も抱いた。

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