その日は突然訪れた・・・
涼香、そして瑞穂親子と四人で行った映画館での出来事から4ヶ月が経とうとしていた。
あの時、瑞穂が私に無音で話し掛けてきた事も忘れかけていた。
私は歯の治療と偽り、2時間の時間有給を使い3時に会社を出て帰路に就いた。
電車とバスを乗り継ぎ一時間ちょっとの帰路。
降車予定のバス停まであと3つのところで、天気予報どおり大粒の夕立が降り始めた。
バスを降り家までの途中にあるコンビニの軒先でタバコを吸っていると、学校鞄を右肩に掛け制服のジャケットを傘代わりにし、小走りに雨宿りする為一人の女子高生が来た。