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①、②からの続きです。
長いですがどうぞ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 翌朝 目を覚ますと、横にはトモコではなく娘がくっついて寝ていた。 どうやら朝早くから息子とナナちゃんがしていて、まだ寝足りない娘は私の横にもぐり込んだらしい。 【他のみんなは?】 〈ママと弥生さんはご飯作ってる…。シゲさんとトウマはリビング…コウとナナは…ベッド…かな…〉 半開きの目でそう言うと、また私の腕に頭を乗せて目を閉じた。 私ももう少し…と目を閉じて二度寝に入った。 トモコに起こされリビングに行くと、旅館で出る様な朝食が用意されていた。 急にお邪魔した為、食材はトモコと弥生さんが朝イチに買い出しに行って用意してくれたらしい。 朝食を食べまったりしているところで、シゲさんが話し出した。 {来月の旅行なんだが、トウマくんとナナちゃんも一緒に連れて行きたいんだが、どうかな?} 【え?一緒にですか?】 {あぁ。さっきトウマくんといろいろ話しててな。トウマくんも気に入ってしまったんだな!だから、ぜひ二人も連れて行きたいんだ} 【二人の親がOKしてくれるなら構わないんですが…】 『たぶん大丈夫だよ!トウマくんたちのママもそんなに難しい人じゃないし!』 〈一緒にいきた~い!〉 「…オレも…ナナと一緒がいい」 {ハハハ、コウくんはナナちゃん大好きみたいだな!なんなら二人、将来結婚しちゃえばいいんじゃないか?} 「え…」▽…え…△ 『そだよね!二人結婚しちゃえばいいよ!シゲさんいい事言う~!』 {ハハハ!そうかい?} 【まぁそだな、お前ら結婚しろ】 「マジか!」 【嫌か?】 「ぜんぜん!」 【ナナちゃんは?】 ▽え…と……したい…コウのお嫁さんになりたい…△ 『キャ~ッ!!コウが!ナナちゃんと!結婚!?いいね!すっごくいいね!』 〈マジで!ナナが??コウと??〉 【マホは嫌か?】 〈いや…じゃない…。ってかナナがマホのお姉ちゃんになるの?〉 【そだなー】 〈ナナがお姉ちゃん。イヒヒッ!〉 ▽え、なに?なに?△ 〈イヒヒッ!ベツニー〉 ▽えーなにー?△ シゲさんの一言で、なんとなく子供たちの将来が見えてきた気がして、私もトモコもなんとなく…浮かれた気分になった。 〔でもコウくん、赤ちゃんはまだまだ先よ?〕 {そうだな!一人前の男になってからじゃないとな!なんなら将来うちの会社に来ればいいじゃないか!} 〔あら、それはいいですね!〕 {だろう?コウくんとトウマくん!二人まとめて私が面倒みるぞ!どうだ!?} 「えぇ…マジで…?」 ▼これ内定ってヤツ??▲ 普通に考えれば近所のオッサンのくだらない話なんだろうが、シゲさんのポストを考えたらあり得ない話でもなかった。 息子の就職先を保証されて断る親などいるはずもなく、素直にシゲさんにお願いする事にした。 その代わりとしてシゲさんは私たち家族に、今後も変わらない付き合いを求めてきた。 {私と弥生、これから先も若さんたちの仲間として付き合っていってくれるかい?無茶な事は一切言わない。仲のいい家族に私らを加えてくれるだけでいい。どうかな?} 実子が遠方にいて、すぐに頼れるのは近所の私たちだけ…。条件をつけている様で実は、逆にお願いをしている事はすぐにわかった。 それでもシゲさんたちを立てる為に、私とトモコは頭を下げてお願いしてシゲさんの想いを汲む形をとった。 {ありがとう若さん。} 〔若さんありがとうございます〕 {で、コウくんの仲人は私らでいいね!いいよな!} まだまだ不確定な将来の話は、子供たちにはさっぱりだったはずだが、息子とナナちゃんは嬉しそうに手を繋いでいた。 {じゃあ来月の旅行の予約はあと二人追加しとくな!トウマくん!ナナちゃん!いいよな!} ▼はい!▲ ▽はーい!お願いしま~す!△ 夕方までシゲさんの家で過ごし、トウマくんとナナちゃんを家に送り届けて、濃い二日間を終えた。
2019/01/24 06:47:16(MEJU1635)
週末にトウマくんたちを迎え、たまにシゲさんたちも交えてのセックスは続き、旅行の前の週末、トモコと子供たちは旅行の為の買い物で出かけたある日。
だらだらと家でのんびりしていると玄関のチャイムが鳴った。 ピンポーン…ピンポーン…ピンポーン…ピンポーン…。 インターホンを連打され、多少イラ立ちながらドアを開けると、従姉が立っていた。 《おいっす!》 【はっ!?ミーちゃん??】 《ハイハイハイ、お邪魔しまーす!》 訪れたのは従姉だった。 勝手に上がり込みソファに座ると飲み物を要求してきた。 《はぁ~疲れた…コーヒー出してコーヒー!》 【ってかなに?いきなりなに?】 《ん?パン買いに来てついでに寄った!》 【パン?……あ、レンガ亭の?】 《そ!あそこのパンがたまに食べたくなってね!ってか早くコーヒー!》 従姉がいきなり来て家に上がり込んでいる時点で、訳がわからなくなっていたが、とりあえずコーヒーを出した。 《レンガ亭のパンけっこう買いに来るのよ!…んでたまにはアンタの顔でも見ようと思ってね!》 ベラベラと近況から何からをしゃべり続け、相づちしかうてない状況が小一時間続き、ようやく落ち着いてきた頃。 《ってかアンタの嫁さん、頭おかしいよな!?》 【は!?何いきなり?】 いきなりトモコを悪く言われ、私もカチンときた。 《いやいや、アンタの嫁さん狂ってるって!》 【だからなんだよいきなり!】 《トモコちゃんアタシになんて言ったか知らないの?》 【知らねーよ!なんだよ!】 《アンタとセックスします~?…って言ったんだよ!頭おかしいだろ!》 【はっ??】 落ち着いて詳しく聞いてみると、私の初体験を話した後、トモコは従姉と連絡をとっていて、私とまたセックスしないかと持ちかけていたらしい。 《アンタもアタシとの事ベラベラしゃべったみたいだけど、それ知ってアタシにアンタとセックスしませんかって言うの頭おかしいとしか思えないだろ!》 【…マジか…】 《ってかアンタなんでしゃべった!?》 ソファで向かいに座りマシンガンの様にしゃべる従姉をなだめ、それでもなぜ今日来たのか理由を聞いてみた。 《…なんでって……。 ……アンタさ……今でもアンタ………アタシ抱ける?》 それまでうるさいおばちゃんだった従姉が、急にしおらしくなった。 【……抱ける…って…?】 《…今のアタシを…抱ける?》 【いやいやいや…なに?なになに?】 《こんなババアになったアタシとできるかどうかきいてるんだけど…》 【…マジで言ってんの…?】 《…けっこうマジ…》 【…いやいや…うん。…あー…ミーちゃん……抱ける…】 《ほんとにっ!?》 【…あぁ…】 《マジか!…じゃ抱いて!すぐ!いま!》 言うなり服を脱ぎ出す従姉を慌てて止め、トモコに連絡すると伝えた。 《トモコちゃんには今日なら大丈夫って言われて来たから大丈夫!…ってか、抱け!!》 強引に迫る従姉をなんとか止めながらトモコに電話したが、電源を切っていたようで繋がらなかった。 《アンタ、トモコちゃん信じられないの?》 【いや、そう言う訳じゃないけど】 《アタシはトモコちゃんに了承得て来てんだよ!早くアタシの中にアンタのモノぶっ込んでよ!》 そう言うと従姉は服をすべて脱ぎ捨て、素っ裸になって私のズボンを脱がせモノにしゃぶりついてきた。 【ミーちゃん!待った!待った!マジで待った!】 私の言葉も聞かず、従姉は必死にモノをしゃぶっていた。 しゃぶられれば反応するのは当たり前。ものの数十秒で完全勃起してしまった。 《だまってヤラセろ…》 従姉は私に跨がり、自らの割れ目に私のモノを捩じ入れていった。 《ンァァァァ……久しぶりぃ……》 【ちょ…ちょい待った!】 《もー待てん!》 【待ってって!…オイ!!】 多少語気を強めると、従姉はビクッとして動きを止めた。 《…ごめん…》 俯きながら呟き、腰をあげて私の上から離れた。
19/01/24 06:50
(MEJU1635)
《…ごめんね…》
【いや、ちょっと話しよーや】 落ち着かせてから従姉に詳しく話を聞いてみると、少し前にトモコから電話があり一度会って話をしたらしい。 その時私の初体験云々の事等いろいろ突っ込んだ話をし、従姉にまたその気があれば私としてみないかと言われたとの事だった。 《いきなりそんな事言われて、はじめは騙されてるんじゃないかって思ったけど…》 【普通じゃあり得ないわな】 《でもトモコちゃんそんな子じゃないし、…アタシも……したかったし…》 【ふぅん…。旦那さんとは?】 《1番下の子産んでからないよ。まったく。》 【なんで??】 《知らない。》 【知らないって…。それでよかった?】 《いいわけないでしょ!アタシだって性欲あるんだし!》 【…なら】 《誘われないし誘ってもダメ。それなら自分でするしかないじゃん!アタシの相手は20年オモチャだったの!》 【ぉぉぅ……。でも他で探すとかは?】 《やだよ!知らない男とするなんて!》 【え…彼氏作るとかさ。つーか…ミーちゃんは旦那さんとオレの他は男いなかったの?】 《……いない。》 【マジか…】 《だから旦那とアンタ以外知らないし、知ろうとも思わない。》 【そーなんだ】 《ねぇ……》 【ん??】 《…ダメ??》 少し前までおしゃべりなおばちゃんだった従姉は、同じ人物とは思えないほど可愛らしくなっていた。 【…これ見てダメだと?】 私は自分のズボンを下ろし、従姉にモノを見せた。 従姉は一瞬だけモノを見てから私を見つめ、安堵した顔をしながら再び私の上に跨がってきた。 《緩いけど文句言うなよ。》 【期待はずれでも文句いうなよ】 悪たれながらゆっくりと腰を沈め、私のモノを身体の中に収めていった。 従姉が腰を上下に動かすたび、粘度の高めの愛液が徐々に白く濁りだし、何本もの糸を引くようになった。 《やっぱ…アンタの…最高…》 【ミーちゃん、緩いぞ】 《うっさい!昔みたいに黙ってヤラれとけ!》 【動かなくてもいいの?】 《久しぶりだからアタシのペースでいいの!》 【ふーん…。これじゃディルドと変わらんじゃん】 《だまって!》 私に跨がって肩を掴み、ヌチャッヌチャッと糸を引きながら一定のリズムで腰を上下させ、その動きに合わせて低い小さな声と同時に吐息を漏らしていた。 《ハァッハァッハァッハァッ…ハッハッハッハァッ…アンタ…気持ち…いいのっ?》 【ん?あぁ…】 《ちょっと…先…イカせて!》 そう言うと肩を掴んだ手に更に力を込め、今までよりもペースをあげて腰を振り出した。 《ンッンッンッンッ…ンァッンァッングゥゥゥゥ……ッ…ッ…ッ…ッ…》 大きな声を出すこともなく静かにイク姿は、昔とまったく同じだった。 ピクン、ピクンと数回だけ身体を震わせると深く息を吐いた。
19/01/24 06:52
(MEJU1635)
《…アンタ、気持ちよくないでしょ?》
【なんで?】 《アタシ緩いし…下手だし…》 【じゃあオレが動いていい?】 《え…うん…》 モデルより細いくらいの従姉の身体をそのまま抱えてソファへ寝かせた。 【勝手させてもらうよ?オレ種ないから中で出すけどいいよね?もうあがってるだろーけど】 《好きにしな。アンタにされるならなんでもいいわ》 胸の膨らみもなし、腰まわりの肉もなし、手足もガリガリで女性らしい丸みもない。 普通に見れば女性らしい魅力も薄いだろうが、いろいろ手ほどきしてくれた頃のままの従姉に、私は異常なほど興奮していた。 従姉に覆い被さって背中に腕を回し、頬と頬をつけながらゆっくりピストンを始めた。 《緩いでしょ?太いオモチャで自分勝手にしてただけだから…》 【緩いね~】 《ごめんなさいね!!》 【緩くても気持ちいいんだけど】 《お気遣いなく!!》 【ん…ちょっと…黙ってて…!】 《…!?》 【しゃべんないで喘いでりゃいい】 驚いた感じで目を丸くして私を見ていた。昔から上からの物言いがずっと続いてきていたが、初めて私が強く言った事に驚いているようだった。 ピストンを早め、恥骨同士がぶつかって音を立てるほどに強く打ちつけると、さすがに従姉も声を荒げた。 《ちょ!…待って!待って!ねぇ!…待った!……》 【うるさい。黙れ】 《ごめん、待って!待って!》 《イッ!アッ!アッ!マッ!マッ!マッ、ッテ!マッッテ!ンァッ!マッ!ンンッ!》 《アッ!アッ!アッイッ!イッ!ッチャウ!カラッ!マッ!マッ!ッテッ!》 【勝手にイケ!イッても止めねーぞ!】 《イヤッ!ッアッ!アッ!アッ!クウッ!イッ!クッ!》 《イクッ!イクッ!イグウッ!イグウッ!イグウッ!ングゥゥッ!ンガァッ!》 《アグッ…グゥッ!…!…!…!》 従姉が白目を剥いて昇天した瞬間、私も穴の奥に精液を大量に放出した。 《ゥゥッ……ゥッ……ゥッ……》 ビクッビクッっと痙攣している従姉からモノを抜き、ソファにもたれてしばらく呆けていた。 10分か…20分か…流れ出てくる精液も放置して、従姉の身体を眺めながらもう一度トモコに電話しようとケータイを開くと、メールが入っていた。 『また内緒にしててごめんなさい!でも、ゆるしてちょんまげ!マホも知ってるから大丈夫だよ~!』 またトモコの勝手なシナリオにまんまと嵌められ、行為後のダルさもあいまってどうでもよくなっていた。 【ミーちゃん大丈夫?】 《…うん…アンタすごいね。こんなんなったの初めてだよ…》 【20年も経てばね。ミーちゃんの身体は変わらないけど。…緩くなった以外は】 《うっさいバカ!》 【もー1回する?】 《…する。》 従姉は股から精液を垂らしながら起き上がり、萎えていた私のモノを掴んだ。 【昔を思い出すなー】 《アタシが教えたしね》 【そのくせオレと旦那さんしか知らないってな】 《他の男は無理。気持ち悪い。》 【そんなもん?】 《そだよ。……立ってきた》 モノを見つめながらしごいて勃起させると、またそのまま跨がり自分の割れ目に収めていった。 《昔はアタシが上アンタが下ばっかだったよね。》 【ただ犯されてたわ】 《…気持ちよかった?》 【よかった。じゃなきゃイケないし】 《…そか。…まぁ今日はアタシの身体自由に使って。》 【そーするわ。】 従姉を四つん這いにしてソファへもたれさせ、後ろから挿入して両手を後ろ手に掴んだ。 【犯されてるみたいじゃね?】 《……そ…だね》 【じゃまた勝手するわ】 小さく頷くと掴まれたままの両手に握りこぶしをつくった。 背骨がくっきりと浮き、力を込めた腕にはわずかな筋肉が筋となって浮かび、肉のついていない尻は骨の部分がはっきりわかるほど尖っていた。 突くたびに壊れそうな従姉の身体を強く引き寄せ、下腹に骨が食い込むくらいまで突きまくると、色白な肌がうっすらとピンクになっていた。 《ア…グ…グ…アア…ア…》 【まだだよ】 すでに意識が半分飛んでいた従姉だったが、構わず責め続けた。 掴んだ手を離すと力なくそのままだらんと垂らし、細い腰を掴んでさらに強く突き続けた。 人形でも相手しているかの様に従姉は無抵抗無反応だったが、私は昔のされるがままの時と比べて、従姉を支配している気分になり高揚していた。 【出すよ…っても聞こえちゃいないか】 尻の骨を下腹にめり込ませながら従姉の膣奥に2回目の射精をした。 まったく反応のない従姉からモノを抜くと、ブブッブブブッと音と一緒に精液が逆流、朦朧としたまま床にへたりこみ割れ目からは精液が流れ続けていた。
19/01/24 06:53
(MEJU1635)
従姉が正気に戻るのを待ち、服を着るのを手伝っているとトモコから電話がかかってきた。
『もしも~し、パパ?』 【あぁ】 『ミホさんまだいる?』 【あぁ】 『ど~だった~?』 【…直接話すから帰って来い。】 『え……怒ってる…のかな…?』 【…直接話す。】 『…はぃ…わかりました…』 《…ねぇ…トモコちゃんから?…あのね……あのさ…あんまり怒らないでよ?》 【怒ってねーし。逆に感謝してるわ】 《え!?そなの?》 【20年ぶりにミーちゃんとヤれたし】 《うん》 【たまにまたやりたい】 《マジで!?抱いてくれんの?》 【あぁ。緩い穴もいいかな】 《……しね…》 言葉はキツイが、少し嬉しそうにしながら従姉は帰っていった。 夕方になりトモコと子供たちが帰って来たが、トモコは怒られると思ってビクビクしながらリビングに入ってきた。 『ただいま……あの、パパ…その……』 【トモコ】 『はぃ…』 【最高だった】 『え………??』 【ミーちゃん最高だった。トモコ、お前にも感謝だわ】 『…え……』 〈ほらママ~!大丈夫だって言ったじゃん!〉 『パパ…怒ってない…?』 【呆れたけどな。】 〈ど~だったの~?〉 【ん?ひみつー】 〈なんでぇ!〉 【オレがまたミーちゃんに怒られるかもしれんから】 〈ふーん。まぁいいや。パパ!あのねあのね……〉 新しく買ってきた下着やら何やらを見せてくれながら旅行を楽しみにしている娘の横で、トモコはチラチラと私を気にしながら従姉との事を聞きたい感じだったが、あえて無視していた。
19/01/24 06:55
(MEJU1635)
そしてシゲさんたちとの旅行の日。
トウマくんたちと一緒に両親が家に来て玄関で二人を預かり、頭を下げながら帰って行く父親を見ながらトモコが呟いた。 『トウマくんたちのお父さんって…昔どっかで会った気がしない?』 【さぁ…。】 トウマくんたちが増えたので私とシゲさんの車2台で出掛ける事になり、一度みんなを乗せるとシゲさん宅に向かった。 ちょうど車庫で荷物を積んでいるシゲさんがこちらに気づき大きく手を振っていた。 「おぉっ!シゲさんの車ってアレ!?オレあっち乗りたい!」 ▼マジで!オレも乗りたい!▲ 69年式のマスタング 動いているのはほとんど見たことはなかったが、シゲさんの唯一の趣味の車だった。 {みんなおはよう!} 「シゲさんこれで行くの!?オレこっち乗りたい!」 ▼オレもオレも!▲ 『ダメだよコウ、シゲさんの横は弥生さんでしょ~!』 〔トモコさんいいのいいの!私は若さんの車乗るから〕 【せっかくの旅行なのにいいんですか?】 〔いいのよ~。私この車苦手なの…〕 『そうなんですか?』 〔シゲさんには言ってないけどね~〕 男子二人に車自慢をしているシゲさんに聞こえないように小声で話す弥生さんとトモコの後ろで、女子二人は車に全く興味を示さずにいた。 シゲさんの車に男子二人、私の車に女性陣を乗せて出発。目的地の宿までは高速で二時間ちょっとだったが、シゲさんの提案でチェックインの時間に合わせて一般道でゆっくり行く事になった。 のんびりとシゲさんの車の後ろを走りながら、二列目のシートではトモコと弥生さんが地区行事の愚痴話、一番後ろの席では娘とナナちゃんがネイルの色で盛り上がっていた。 一時間ほど走ると街から離れ峠にさしかかり、無人販売の小屋とトイレがあるだけのパーキングで一息つく事になった。 「マスタングすげ~!マジでカッコイイ!」 ▼な!な!オレ金貯めて買う!マジで買う!▲ {ハハハ、整備も出来んと古い車は乗れんぞぉ?} 【金もかかるぞ?交換部品探すのも苦労するし】 「そーなの?」 ▼でも乗りたい!カッコイイし!▲ {まぁたくさん働いてたくさん稼げば問題ない!頑張れ若者!ハハハ!} トイレ休憩を済ませ、峠を下り田舎の風景が広がる道をのんびりと車を走らせていると、三列目に座る娘が声をあげた。 〈パパ~!お腹すいたぁ〉 『そぉね、マホは朝ご飯食べてないしね~』 【そか、じゃ蕎麦でも食べるか?】 信号待ちのタイミングでシゲさんに良さげな蕎麦屋があったら入ってもらう様に伝え、すぐに茅葺き屋根の蕎麦屋を発見して店に入った。 座敷に案内され、それぞれ注文を済ませてお茶を飲んでいるとシゲさんが小声で娘に話かけていた。 {マホちゃん、下着見えちゃってるから…膝下ろそうか…} 〈あっ…ヒヒッ。ごめんなさ~い。〉 {うん、私が困っちゃうからな、ハハハ} 〔本当は見てたいんでしょ?ウフフ〕 {まぁ…} 〈イヒヒッ、後でたくさん見せてあげる~!〉 娘はシゲさんに向かってスカートの裾をパタパタさせていた。
19/01/24 06:57
(MEJU1635)
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