天使のような二人の姿を見ていると、
俺に抱かれている時の淫らな姿は想像で
きない。
そして、二人の面影にそっと妻を思う。

妻、瑞穂と出会った時、世の中にこれ程
清楚で清純な女性はいないと思った。
付き合う事になり、俺もやっと処女をい
ただく事ができると思った。
恋愛期間も短く結婚して初夜を迎える。
今の瑞姫を連想するくらいの初々しい
裸体に目を見張り、恥じらう新妻を抱い
た 。

処女ではなかった。パートナーの過去を
聞くほど野暮ではないと妙なダンディズ
ムに縛られ、離婚まで彼女の本性を知ら
ずにいた。
女は受け身だ。
パートナーのオトコにより性癖まで決ま
ってしまう。

通常に気持ち良いセックスだけしか知ら
ず、それを当たり前と思い、オトコもそ
う思い、添い遂げる夫婦には不倫など存
在しない。
どちらかかそれを怠ったり、裏切った時、
不倫は生まれるのだ。
あるいは。
初めてのオトコ、いや、調教するような
男に仕込まれたセックスと正式なパート
ナーとのセックスを比べてしまうような
女は、その仕込まれたオトコや同様なオ
トコが現れたら流されてしまう。
始めは一度だけ、強引にされて仕方なか
ったと思い、家族への裏切り行為に良心
が苛まれても、パートナー以上のセック
スと性欲情熱に流されて、セックスを支
配させる事が愛だと、不貞の理由にして
しまう。
心奪われると、メスになったオンナは平
気で家族を裏切る。

密会のための外出が増え、その理由の嘘。
ハデな下着、若返りの服、友達との旅行
そしてパートナーとのセックス許否。

俺は・・
妻の変化に気付かなかった。
仕事を頑張るのは家族のため、家族を幸
せにするためと、仕事に励み、週末は家
族サービスに明け暮れた。
結果。
疲れたといって、週2、3回のセックスは
週1となり、月2、3回となった。

妻の過去を知ること、妻の性癖を知らず
にいた俺にも非はあったのだ。
家族に甘く、寛容で仕事の生き甲斐は
家族のため、セックスが弱い、少ない。
これはメスに不倫、不貞の口実を与える
一番の理由、寝取られ男の要件だ。

俺は可愛い二人の天使達に妻の裏切りと
同じ思いをさせることになるのか？
瑞姫は、瑞姫にはすまない気持ちでいっ
ぱいだ。
近親相姦などと言うつまらん倫理に捕ら
われ二人の本当の思い、瑞姫の一途な気
持ちを一時期の迷いと勘違いした。
一番大切で最も愛する女性が最も近くに
いるだけの事だった。

ミチルは受け入れてくれないだろう。
彼女のこれまでの苦闘を知る俺と愛し合
い、最も裏切れたくない相手に騙されて
いたと知ったら。
ミチルが愛しい。でも瑞姫は未成年だ。

優柔不断な行動、性欲が二人の天使達を
傷付けてしまうのか？
そして、二人とも失うのだろうか？

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