物心ついた時から私は父と2人だった
母は私が小さい頃に出ていったと聞いたが、それも今となってはそれも…
"お前は女の子なんだから"
それが父の口癖だった
普段優しい父もそのことになると人が変わったように激しく叱責した
女の子の着る服、女の子のオモチャにテレビ‥それを与えられ自分が女の子なんだと刷り込まれていた
学校に行っても何故だか周りから女の子扱いされ、私はいつも女子たちに囲まれていた
本当は男の子たちに混じってサッカーや野球なんかをしたかったと今になるのそうお申し込み
自分が女の子じゃないと自覚するのに、そう、年月はかからなかった
でも、父を含め周りの人達は何故か私のことを女の子だと、憐れむような目で見てきて…それに耐えきれず、いつしか自分でも"私は女の子なんだ"そう言い聞かせるようになっていた