｢最近の朝日毎日論争が話題になってるの知ってるかしら？息子に失恋した母親達ってタイトルが、背徳的だって、、。｣


由美子さんは、私のエッチな提案をまるで無視したかのように、新しい話題に転じた。

作家然として男四人を見回す貫禄に、私の提案はあえなく撃沈されたようだ。


それに。いつの間にか、くわえタバコに。ジッポーのライターを取り出してカチッと火をつけた。知的な由美子さんと喫煙は、全く結びつかないが、創作のストレスから執筆中は、ヘビースモークしているのかも。

恭平が、慌てて灰皿を取り出した。


｢何ですか？それ。｣

田中が、キョトンとした面持ちで、正面の由美子さんを見た。


｢さっき、私の大学時代の友人が息子とセックスしたい欲望を布一枚で、思い止まっているっていう、、。ショッキングな話をしたけど。この朝日毎日論争は、私に決定的な確信をもたらしたわ。

今どきの40代の母親達って、息子は息子というより友達あるいは疑似恋愛の対象にまで、その距離が縮まっているのよ。

というと、何か美しい母子愛のようだけど。｣


由美子さんは、息子の恭平がいる前でも、あけすけと物を言う。純白のミニスカートの奥から、白いパンティが覗いている。

男達の視線が、そこに集中しているのは当然だ。恭平以外は、由美子さんの既にぐちゃぐちゃに濡れたお○んこを見たくてたまらないことだろう。

｢うーん。そうかも知れませんね。｣

吉川が心ここにあらずという表情を浮かべながら頷いて見せた。


｢でも、息子達は、親の心、子知らずで。同年代の若い女の子を追いかけているわけだし。母親は、それを知った時、可愛息子達が自分から離れて行ったことを痛切に知らされる。

だから、このことを朝日毎日論争では、母親が息子に失恋したとか。一方では、親子で失恋ではおかしいから、息子の親離れあるいは自立であると言うべきだとか、、。等と論争してるけど。｣


由美子さんが、私の意見を求めるように、私を見た。おもむろに、私。


｢そうですね。それだけなら、表面的な議論で終わってしまうんだけど。もっと根深くヤバい。性的なものが潜んでいると思います。
息子が可愛くてしょうがない母親達も、日常的には、衣服や下着の中のエロい女体をしっかりと隠しているわけですけど。

何かの拍子にタガが外れ、息子に対して女を発散し始めることは、あると思います。それを、発情期に入った息子が見逃すわけがないでしょ。そうなれと性器結合は時間の問題です。｣


｢うーん。さすが健一さんは、鋭いわね。｣

由美子さんが、半ば尊敬に近い視線を私に送って来た。熟女歴の長い私は、由美子さんのやや潤んだ瞳に。私貴方と凄くしたいの、、というメッセージを感じたが、さっきコッソリ携帯を見ると。

洋子さんと母の友枝。和恵さんからも着信があったようだし。

更には、洋子さんからのメールには、明日お会いしたいんだけど。都合を連絡してください。とあった。
一瞬、洋子さんは田中の子供を妊娠したのかも？と考えると、どっと冷や汗が、出て来た。