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渇いた肌 (再投稿)
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:近親相姦 官能小説   
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1:渇いた肌 (再投稿)
投稿者: 影法師
如何やら連続投稿が一段落した様ですので、再投稿を開始させて頂きます。



喜美子が初めて俊夫に抱かれたのは、俊夫が住むアパートの部屋だった。
それは喜美子が、初めて彼の部屋を訪れた時であった。

以前から一人暮らしを望む俊夫の熱意に、父親も遂に許しを与えた。
喜美子は心配であったが、子供の成長の為と許す事にした。
ある日、喜美子は主の居なくなった俊夫の部屋の掃除に入った。
大半の物がそのまま部屋に残されていた。
俊夫が住んでいた頃には、彼の机は絶対に触るなと言われ続けていた。
その日は懐かしさのあまり、机の上の品物を何となく手にしていた。
卓上の本立ての間に、書きかけのノートが傾き加減に覗いていた。
喜美子はそのノートに手を伸ばした。
表紙には何も書かれてはいない。
悪いとは思いながらも、喜美子はそのノートをめくってみた。
如何やら日記の様だ。
(読んではいけないわね・・。)
日記と判り、喜美子はノートを閉じようとした。
その時、<母さん>と言う字が目に入った。
喜美子はその文字に魅かれる様に、思わずその行に目が行った。

<母さんの事を思うと何も手に付かなくなる。こんな事ではいけない。
僕は如何かしている、実の母を好きになるなんて。
気が付いたら、好きになっていた。
理屈なんかじゃなく、一人の女性として母に魅かれる。>

又別のページには、

<母の着替えを偶然見てしまった。
その時の下着姿が、目の裏に焼き付いてしまった。
幾ら振り払っても、忘れる事が出来ない。
母をそんな対象にしてはならない。
情けないぞ、俊夫!>

読んでいて喜美子は驚きを隠せなかった。
息子が自分に行為を抱いていたなんて、考えもしなかった。
そして掃除する事も忘れ、喜美子は俊夫の日記に没頭していた。

そして、喜美子は俊夫が家を出た、真の事実を知る事になる。
喜美子はその日から、激しい自己嫌悪に陥った。
俊夫の事は全て承知していると思っていた自分が、その実何も判ってはいなか
ったのだ。
しかも、その彼を苦しめている事にも気がついてやれなかった。


<母さんが父さんに抱かれていた。夫婦なら当然の事だ、でもダメだ・・そん
な事はダメだ、許さない・・母さんのばか、ばか、ばか・・・・。>


激しい怒りが込められた様な乱れた文字だった。
そして、その文面が喜美子の心に強く刻まれた。
喜美子は全てを自分の胸の中に閉じ込める心算でいた。
自分だけが、この事を判ってあげてやればいい・・そう考えたのだ。
だが、運命の神はそんな2人を、皮肉にも結び付けるのである。


家を出てから久しぶりに俊夫が喜美子達の前に現れた。
父親は心から喜んでいた。
「今夜は泊って行くのだろう?」
無論俊夫もそのつもりだった。
喜美子は心から息子をもてなそうと、心をこめた夕餉を用意した。
彼があんな気持を抱いているなんて・・その気配は少しも喜美子には感じさせ
なかった。
そして、その夜、喜美子が心配した事が起こった。


喜美子は夜、俊夫に呼ばれた。
「如何したの・・? 俊夫?」
喜美子が見ても、息子が怒っているのが判った。
「母さん・・母さん僕の日記読んだよね・・?」
行き成り核心を突いて来た。
「えっ、何の事、母さん彼方の日記なんか読まないよ、何でそんな事言う
の。」
喜美子は一応否定する事にした。
「嘘言わないでよ、この部屋に入るのは母さんだけだ、母さん以外にはいな
い。」
「それは、掃除では入るけど、日記までは読まないわよ、拭き掃除で、どかす
事はあるかもしれないけど・・。」
あくまでも、喜美子は誤魔化すつもりでいたのだが・・。
「そんな事は嘘だ、母さんは読んでいる、挟んであった印が無くなっているも
の・・。」
その事は、考えてもいなかった。
俊夫はページの間に印となる何かを挟んでいたらしい。
喜美子はそれに気が付かないまま、元に戻してしまったのだ。
「読んだよね・・、何でそんな事をするの・・。」
俊夫は、悲壮な表情を浮かべて喜美子をなじった。
喜美子は、これ以上否定する事は無理と感じ、
「御免なさい・・そんなつもりじゃなかったの・・。」
「それじゃ・・・母さんの事も・・。」
俊夫の声がそこでか細い声となった。
「ええ、初めにそこに目が行っちゃったの、そうじゃなかったら・・絶対に読
まなかったわ。」
「酷いじゃないか、人の日記を読むなんてあんまりじゃないか・・。」
俊夫はそう言って部屋を飛び出すと、そのまま家を出て行ってしまった。
俊夫が突然飛び出して行った事に驚いた父親が、
「如何した、何か有ったのか?」
そう喜美子に訊ねたが、結局急用で帰ったと言う事にして誤魔化した。


<影法師>
レスを見る(23)
2010/03/20 19:10:53(L1adqR58)
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